Tuesday 24 December 2013

冬眠前のハリネズミ Igel retten








以前に”ハリネズミに出会ったら…”というのを書きました。

その時にもご紹介した便利サイト。ハリネズミに出会ったら、まずチェックすること、その後の対処法が

詳しく載っています。(英語、ドイツ語)→  Pro Igel



さて、またまた庭でハリネズミを見かけたのですが、

今回は見た目にも小さく、時期的にそろそろ冬眠してもいいはず。なぜ、まだうろうろしているのか

心配になり、体重を測ってみることにしました。



 



350g.

冬眠前の理想は450g、500gあれば尚良し、とのこと。

300g以下であれば直ぐに医者に連れていかなければならないそうです。

この子の場合はギリギリですね。


庭に小さな穴を掘って、雨避けの板を敷き、上から枯葉を掛けて簡易寝床を作りました。

猫缶も添えて。

これでしばらく様子を見ることにします。

それでもまだうろうろ庭を徘徊しているようなら、専門家の所に持っていこう。






初めて触ったハリネズミの足の裏。

プニップニ。

飼ってみたい衝動にかられます。


Frohe Weihnachten!



 







Friday 20 December 2013

犬ホテル、始まる Dackel-Olga






ずいぶん前に、新しい犬小屋が届きました。



右側にあるのが旧、左が新で、これ、暖房付きなんです。


そして今年の夏に設置したドッグラン。


昔、山羊とか豚とか鶏とかいろいろな家畜を飼っていた庭なので、至る所にフェンスの名残りがあり

一部を修復して、犬小屋から自由に行き来できるドッグランを作ってみました。



で、肝心のアカ姫はどこに居るかと申しますと、



ソファーの上…

今年、家中の戸という戸を(内開きであろうが外開きであろうが)開ける技を取得致しました。

ソファーは私達が許すまでは上がってはいけないことにしていますが、2階にあるアカお気に入りの

子供用マットレスへの道を克服したわけです。目撃情報(私も見た)によると、乱暴にドアノブを

叩くのではなく、片前足を壁にもたせ掛け、そしてもう片足で優雅にドアノブを下げる。

でも、その要領で他の部屋に入ったり、裏口から抜け出したりしないんですよね。不思議だ。


まぁ、そんな無駄とも言える努力をしている私達なんですが、たまたまそんな話をしていたら

そんなに場所があるなら、休暇中、犬を預かって欲しいと友達に頼まれまして。

アカも顔見知りだし、なんとかなるのではと、まずは一晩お試しで預かることに。



ダックスフント(Dackel)と、ラブラドール+グレートデーン(Deutsche Dogge)のMix。

この二匹のうち一匹は、すぐに預かってもらえるところが見つかったと聞いていたので、

うちにはてっきり大きい方の犬が来るんだろうと決めつけていたのです。

でも、どうやらダックスが残ってしまったらしい。



こちら、誰にも預かってもらえなかったワイヤーヘアード ダックス:オルガちゃん(♀1歳)。

まぁ、ダックスらしく気が強いのは承知でしたが、

左にある自分の寝床を数秒で譲ってしまい、オルガちゃん用に用意したマットに引き下がるアカ。



オレが一番じゃないと絶対嫌なオルガちゃん。躾はあんまりしてないよ、とのことでしたが

ここまでドミナントとは。。



おやつでお座りだけは出来る。お店の看板娘だから。


一瞬だけ、同じマットに落ち着こうかというところ。


が、数秒でおりゃー。

飼い主さんからは特に注意もなかったから、これはうちでの規則を躾させてもらうよ。

まずは、”私たちが上でオルガちゃんは従う側”という基本を身につけていただかないと。

ダックスはとても頭の回転が早いので、理解も早いが、次の手を打つのも早い。

私も直ぐに、オルガちゃんの”甘えてもいい存在=リスペクトなしでOK”に入れられそうになり、

必死で抵抗するはめに。人慣れはしているけど、対話が苦手みたい。


ま、数時間この小さなオルガに手こずっていたのですが、アカの様子がおかしいことに気づく。

オルガちゃんが禁止コマンドをバシバシ受けていると、アカは自分のことのようにビクビクして

挙句の果てには部屋の隅っこで丸まってしまった。

これはオルガちゃんの躾より大変かも。

それで、夜だったけれど外に出て状況を変えてみることに。

二匹を少し歩かせてから、犬だけで遊ばせてみる。

すると、見る見るうちに元気になるアカ。そして自ら遊びをリードして、指導的ツッコミもいい感じで

入れている。(オルガちゃんは噛みつく癖もあります。)


家の中では、私たち人間2人、犬2匹という構成で、新しい状況の中それぞれの位置づけを

素早く解決しなければならなくて、アカはパニックに陥ってしまった様子。

犬だけでの間ではスムーズに問題解決できることも、人間のややこしい立場(どっち付かずの態度とか不安定な精神状態)

が絡んでくると、混乱してしまう犬の集団心理というのがあるそうです。

今回の場合、人間の私たちがあまりにも新しい犬に神経質になりすぎて、それがアカにも伝染して

しまったようだ。

ここでまた一つ、私たち人間が学んだのでありました。犬の躾は人間の躾と言うべき。



でも、、、オルガちゃんが来る予定の日程、私居ないんだよなー

アカ姉さん、ご指導宜しく!










Saturday 14 December 2013

ぼやき






風邪をひいている方が多いようですね。

私も貰ってきてしまいました。そして先程、週末の仕事をキャンセルしたところです。

そして一人もやもやしているところ。

日本にいた頃なら、これくらいの風邪なら抗生物質飲んで、マスクして、這ってでも行っただろう

大事な仕事だったから。

私は出掛けるつもりだったんだけど、ドイツ人に説き伏せられました。

出掛けたところで、悪化して何もできなかったらどうする?

他の人に伝染したらどうする?

自力で帰って来られないようなことになったらどうする?

確かにね、全部納得できる口実論拠なんだけど、頭では分かっていても、なんとなくまだ踏ん切りがつかない。

去年一緒に働いていた子がひどいインフルエンザに罹り、それでも頑張って仕事をやり遂げようと

した結果、私を含め何人かが同じインフルエンザに倒れてしまったことがあった。

その子を責める気持ちはまったくないけれど、後から考えれば避けられたのかなとも思う。

とは言え、この時期風邪ウィルスなんか至る所に飛びまくっているわけで、ある程度健康な大人の

間なら、そこまで気にしなくてもいいのではないか?とも思ってしまう。

普通のドイツの会社で働いたことがないから、その辺ドイツ人の感覚とかが分からないのだけど、

風邪をひいていてもマスクしない人が多いし、その辺、人に伝染すのは絶対タブーなのかどうか

よく分からない。


とかなんとか、自分を落ち着かせようと考えを巡らせているだけなんですけどね。

そしてこんな時、ブログを書いて、気持ちを切り替えさせてもらえる。

結論、健康管理を怠った自己責任ということ。

皆様もお大事に!







Thursday 12 December 2013

まだまだ釣れるーカワメンタイ wieder Quappen!








タイトル通り、まだ釣れています。しかも今回は55cm、体格良しの大物。


雪も降って、気温も下降を辿る勢いかと思いきや、今週摂氏8度くらいまで上がった北ドイツ。

ま、夜は0度くらいになるんですが、この時期では暖かいーと思える範囲内です。

でも、釣りは難航してきましたね。なにしろ、冬の増水で流れが早くなり、落ち葉や枯れ木が

流れ放題。今年はこれでもう最後かな、という感じです。

竿に付けてある鈴の音もこれで聞き納め、最後に良い音鳴らせてくれました。


今回のお腹の中身。
15cmもある魚を2匹も丸飲みしていました。 。


メスだったので、肝に加え、卵も。

前にも書きましたが、クヴァッペはタラの仲間。

そう、クヴァッペの子ータラの子、たらこでございます。



これで厳しい冬も越せそうだ。

ありがとよ、クヴァッペ!







Friday 6 December 2013

嵐の後の吹雪と、黒いニコラウス






ハリケーンは予想よりも被害が少なく治まってきました。ハンブルグはまだまだ水の被害が続きそうですが。

それでも昨日の夜は強風が吹き荒れ、近くに立っている風力発電の風車が何とも言えない重低音

を響かせていました。

そして、今日起きてみると、

大雪

吹雪。


そして、今日はニコラウス。

平たく言えば、ドイツのサンタクロースみたいなおじさんが夜にお菓子を持ってきてくれる。


私たちにも、もれなく届いた。(わたしたちは子供か?)


まぁそんな子供にも大人にも大人気のニコラウスおじさんなのですが、

そのお供の Knecht Ruprechtクネヒト・ループレヒト)というおじさんが、私には気になって仕様がない。

良い子にはニコラウスがプレゼントを持ってきて、悪い子にはこのクネヒト・ループレヒトがやって来て

鞭で叩いたりするらしい。ドイツでも地方によって呼び名が違っていたり、様相も様々で、

また、ちょいとお隣の国、オランダでは Zwarte Piet (Schwarzer Peter, 黒いペーター)という

クネヒト・ループレヒトによく似た役割の人物?が存在する。

たぶん、ここからクネヒト・ループレヒトも黒塗りの顔だったり、黒いニコラウスと呼ばれたりしている

のかもしれない。そして、余談ですが、近年はこの黒い悪者というのが差別的と捉えられて問題に

なっているらしいです。日本でもそういうの、ありましたね。

ま、そんな怖いおじさんがやって来るなんて、ドイツのお祭りも変わっているな、と思ったのですが、

日本でもあるかなと思いを巡らせ、あ、いた。 

なまはげ

いろんなドイツ人になまはげについて話したり、ビデオを見せたりしてみたら、皆さん揃って

これは怖すぎる。こんなのトラウマになる。大人でもちびる。 とおっしゃる。

私なんかは、他の子供がニコラウスにお菓子を貰っているのに、私にはその陰気なおじさんが

長い鞭を持ってやって来て、自分だけ叩かれたりした方が嫌だ。

それに、誰一人としてこの クネヒト・ループレヒトを見たことがない。

ということは、子供への精神的プレッシャーをかけるための道具みたいじゃない?

そんなの嫌だ、絶対出て来て欲しい。そして堂々となまはげさんみたいに、家家を廻って欲しい。













Thursday 5 December 2013

ハリケーン、接近中






ハリケーン、クザヴァー君(こちらでは嵐に名前がつきます。)が只今北ドイツに接近中です。

前日からニュースになっていますが、1時間くらい前からニュースよりも外の風の音が大変なことに

なってきました。


残りのりんごが落ちてしまう。

ドイツ語ではこんな強力な嵐のことをオルカーンと言うのですが、オカンと聞こえる。ホンマ怖い。



最後の足掻きで、先ほどりんごを集めようとしたけど、風が冷たすぎてすぐに退散。



仕事場の横に立つ、オークの大木。

これが倒れてきたら、私はもうぺちゃんこになる。 なので自宅待機。学校も休講になったし。

こんな時、田舎を車で走るのは危険です。木が倒れてくるし、枝が飛んでくるし。だから外には出掛けられない。


ここんとこ、ずっとpc仕事に追い立てられ、休み時間にpcに向かう気になれないので、ブログが

なかなか書けません。

今日は強制的に自宅待機なので、仕事が進む進む。サボリ癖がありますので、これくらい強制

されないと。。。。っと、ネットの回線が怪しくなってきた?

まさかハリケーンのせいで???



みなさんも、お気をつけて!出来るだけ外出は避けましょう。








Saturday 23 November 2013

夜釣でカワメンタイ 2 Quappe angeln 2






今回は釣りの様子です。

自分では可愛い可愛いと思っていたクヴァッペ君ですが、あまり評判がよろしくないので

今回は写真控えめでいきますね。(笑)



クヴァッペは大体水温が5℃以下で活発になるらしく、活動の時間帯は真っ暗になってから。

この辺では10月の中旬からシーズンが始まるといった感じ。暗くなる一時間前に水辺に着いて

黙々と準備。 今はもう午後の4時くらいに出掛けないと、5時には真っ暗になってしまいます。。



糸が動けば知らせてくれる凄い名前のこれ、ビスアンツァイガー。

釣れだしたな、とおもしろくなってきたのは、手が凍えてきて、もう外で座っているのが限界になって

きた時くらいから。(10月下旬)

これに耐えられる者のみ味わえる楽しさ? いえいえ、ズル賢い知恵が物を言います。

この時期、好き好んで釣りに出かける人は殆どいなくなるので、車で乗り入れられる釣りポイントを

選びます。川辺の釣り竿がちょうど見えるところに駐車し、運転席、助手席に座って、ひたすら魚の

到来を待つ(暖房はつけないけど)。ちょっとドライブインシアターっぽい。



見えるのはこれだけなんですけどね!


何しろ、この魚、水温だけじゃなくて光にも敏感らしいので、完全に暗くならないと釣れない。


実際にこんな月夜にも出かけてみたけど、全然だめでした。曇りの日でも月が顔を出すと、

ぱったり釣れなくなる。 でも、ルアーでも釣れるという情報をネット上で見つけたのですが、

どうやってこんな夜に釣りが出来るのか? 水深が十分ある所だから? 氷の下だから?

餌はミミズを使っていますが、大きいものを狙うときは小魚や切り身を使ったりもするそうで、

釣れた魚のお腹の中からも、やはり











捕食の魚を象徴する獲物が出てきたので、不可能ではないのかも。ただ、寒さに勝てれば。


その他、夜行性の魚は意外と居るもので、



最近仲良くなったバイク屋の兄ちゃんおっさんは、こんなものを釣ってました。

ブリームという奴です。こっちでは、Klodeckel(便所の蓋)なんて可哀想な愛称で呼ばれたり。

その他この時期、ザンダーを狙っている人も多いけど、この川では難しいなー。1月に入ると

ザンダー他、禁漁期に入るから今だけが勝負です。


今週の釣果。


やっぱり、可愛い。


そんなにたくさん釣れている訳ではない(週2ー3匹)のですが、やはり貴重なので保存方法を

考えまして、


真空パックの機械を活用してます。


変わり果てたお姿…

しかも、この袋、高すぎ!!






Thursday 21 November 2013

夜釣りで珍しい魚ーカワメンタイ Quappe angeln








パイクファンの皆様(?)、パイクの釣果がまったく出て来なくてスミマセン。


実は秋に入った頃から、ハマっている魚がありまして…


その名は、クヴァッペ (Quappe)。

この辺ではそんなに珍しい魚ではないのですが、私にとっては異星からやって来た生き物

みたいで珍しい。日本名はカワメンタイ(Lota lota)と言うらしいけど、クヴァッペの方が響きが

愛らしいのでここではクヴァッペでいきます。

まずはどんな魚か、写真をどうぞ。




鰻のような、ナマズのような見た目ですが、淡水に住むタラの仲間。

大きいものでは1mを越えるそうですが、この辺でよく釣れるのは40ー50cmくらいのもの。



このヒョウ柄が気に入った理由。(うそ。大阪のおばちゃんではないです。)



顎の下にヒゲが一本あるのが特徴。これも大阪のおばちゃんの特徴?違うか…

*釣り試験にもよく出る問題:ヒゲ一本の魚は誰だ?




顔も可愛すぎる!頭を撫でてあげたい。


もちろん、ハマった理由はおいしさにあります。

タラの仲間と言うことで、淡白な白身、淡水魚の独特の香りがありません。

それに鱗がないから、捌くのが楽。


そして、このクヴァッペの肝。

Die Quappenleber hat voll Vitamin D!!

堪りませんー。

しかも調べたところによると、この肝は中世では薬に使われていたほど、ビタミンDが豊富なんだとか。(特に女性の月経痛などに使われていたらしいけど、月経痛の時に釣りに行きたくないというのが問題だ。)

クヴァッペは水温が大体5℃以下にならないと活動しないことから、冬に集めた栄養を肝に保存

して、餌を取らない夏を過ごすそうです。これはおいしいはず。



次回は釣りの様子などを。寒いけど頑張ってるよー!









Tuesday 12 November 2013

旨い牛肉、しかも安全 Galloway-Rind









これ、何だと思います?

去年の冬、散歩コースで毎日通りかかっていたのですが、日に日に大きくなっていくのです。



答えは



オッス!



痒いーのぉーって、有刺鉄線の尖ったところをうまく使ったみたい。二重毛皮だから痒いのかな。


近年、ドイツでは増えているらしいです。この Galloway 君。日本語名は分からない。

スコットランドからやって来たこの牛、寒さに強いので北ドイツには持って来い。それにこの辺の

湿地帯地方の少々水はけの悪い牧草地でも放牧出来るそうで、本当によく見かける。

この子供がまた可愛い。基本的に放し飼いで、生まれた時からお母さんのもとで放牧されている

ので、成長の過程を垣間見れるのがとても楽しい。


と、ほのぼのと観察する動物だったのですが、先日友達の家を訪れた時にお土産と渡され…

その彼は仲間と共同で毎年まるまる一匹を買い取っているそうで、私が訪れた日がたまたま

その一年に一度の日だったよう。うーん、幸運だ。


肉の安全性が問われる昨今。もう何を食べればいいのか分からなくて、ほぼ野菜中心(おっと、

魚も!)の食生活になりがち。でも冬に近づくと、ちょっと赤身のお肉も欲しくなるし。

今まで気にしなかったこの牛ですが、一年中凍りつく冬でも草原でのんびり突っ立っているので

ほぼ野生、安全性を考えれば間違いはないでしょう。

最近話題になっている最新の養豚施設、この辺にも増えてきました。窓もなく、完全密封、直径

10mくらいありそうな空気浄化システムがついていて、塵一つ逃しませんよ、というやつ。

動物愛護とか、抗生物質投与の問題とか頭に浮かぶ前に、これ、単純に不自然でしょ?

そこまでして豚肉食べたくないな、と思うのです。



さて、肝心のお味の方は。



これはシチュー用の部分。普通の牛肉よりも紫色がかって艶がある。



赤ワイン、トマトパプリカ味のお馴染みグーラッシュ。

旨い! の一言。

牛肉に少しジビエっぽい独特の香りが加わった感じ。それに柔らかくってジューシー。


ちょっと値が張りますが、年に何度か食べる牛肉料理なら、価値ある出費だと思います。









Monday 11 November 2013

いろんなドイツの村のかたちーヴェントラント






すっかり秋も深まり、そろそろ今日辺りにも霜が降りそうな予感。

でも今年のドイツは秋が長かったような気がします。そしてそれを十分楽しませてもらったなぁと

今からゆっくり冬に入っていけそう。


さて、今回しばらく滞在していたあまり知られていない素敵なドイツの田舎を紹介したいと思います。


ヴェントラント(Wendland) という、ハンブルグとベルリンのちょうど真ん中辺りにある地域。

三つの州が重なり、エルベ川がゆったり流れる広大な風景。林業が盛んなことから、至る所が

森に囲まれ、その間に村が点在している。そのちょいと昔は東西ドイツ国境に分断され、

他のドイツの旧国境地域と同じく忘れ去られたかのように、アウトバーンや鉄道からも切り離された、

一般的には不便な、でもある意味開放された地域でもあります。


そんな田舎なのに、ここ最近有名になったのは、ご存知の方も多いと思いますが、原発ゴミの

最終埋立て地に指定されて、大きなデモが行われたこと。もっと最近では、今年のエルベ川氾濫で

たくさんのボランティア活動の成果によって注目されたこと。


アウトバーンを降りてから、永遠と続く森に挟まれた道路も印象的でしたが、しばらく生活してみて

えっと…ここドイツだよね?と思うこと度々。

まず気づいたのは、夜でも煌々と輝くショッピングセンターがない。地元の人の話では、新しい店が

出来るという話が起こると、すぐに反対意見が出て撤退してしまうのだとか。

そして、そんな地元の人がとてもオープン。田舎といえば、良い悪い関係なく、外から入ってきた

新しいものを警戒しがちだけれど、そのような警戒心が感じられなかった。

観光地化してるからという理由だけではなく、今住んでいる人達もハンブルグなりベルリンなり

都市部から静けさを求めて移り住んできた人達が多いのが大きな要因のようです。

その他、極々小さな村なのに大都市並みに充実したビオショップがあったり、イベント冊子が

盛り沢山だったり。


むむ、、なぜ同じ田舎なのにこんなにも違うのか?滞在中、悶々とする私。

新しく入ってきた人達と、もともと住んできた人達との交流、かな。

上記の原発ゴミのデモだって、なぜあれ程まで大きくなったのか?イニシアティヴを取っていた中に

都市部とリンクさせるきっかけを作った人がいるはず。それが転入者の人達の繋がりなり、着想なり

に寄るところがあった、と聞いたこともある。

それにしても、その前になぜ多くの人達を受け入れたのか?

転入する人達の気持ちは分かる。自然がいっぱいで、情緒たっぷりの古民家が安く買えるとなれば

田舎生活をしたい人には打ってつけ。でも、そんな田舎、何十年前はどこにでもあったよね。

そして、転入者が増えたおかげで新しい道路が敷かれ、学校が建ち、大きなショッピングセンター…

と、よくあるドイツの片田舎の出来上がり。

ここの場合、転入者に文化人が多かったというのも聞いたことがある。 でも交流がなければ

そんなことも意味はなくなるし…と、疑問は次々に出てくる。


田舎だからって何でも受け入れれば良いというのではなく、吟味して、どれが自分たちに合って

いるかを考える。そんな時にもちょっと離れた所からの意見として、転入者の意見を聞くことの

大切さを知っている。そんな賢者の住むところ。そしてその理由をもっと知りたくなった不思議な所

でありました。



因みに、木組みの家街道というのに指定されているそうです(重要文化財みたいなもの)。

ここの木組みの家は街にあるものとは違って、農家の巨大な家が木組みで出来ているタイプ。

そんな家が道路脇にポツポツ見える景色もここならではみたい。

住んでみたいなーというハンコ、押してきました。







Monday 28 October 2013

シュヴェリーン釣行記 3 Angelreise in Schwerin III






ーボート編


一般において言えることは、西に比べて旧東ドイツ地域には自然が残っているということ。

戦後の急速な高度経済成長の波に影響されなかったことで、手付かずの自然環境が維持された

わけですが、部分的に見てみると違った流れもあるようです。例えばこの湖、水質保全や下水処理

の設備が遅れたため、旧東時代は工業、家庭排水が垂れ流し状態でずいぶんと濁っていたらしい。

その為、今生息しているパーチやパイクではなく、ザンダーの数が多かったそう。 再統一後、

下水処理も進み、一気にザンダーの数が減少。残念ーとか言ってはいけないです。

そんなことも、この湖について調べている時に知ったわけですが、集めた情報の殆どがボートからの

釣りメインでした。何しろ大きさもあるし、前回に書いたようにおかっぱりの場所を探すのが困難な

状況ですから。

カヌーやカヤックを含めたレジャー用のボート貸出し施設が数ヶ所あるようで、釣り専門のボートを

貸し出している所も。その殆どが免許が必要な大きめのボートで、船長さん兼ガイドと共に魚探で

魚(パイクの縄張り)を湖全体探し回るという感じ。

ま、そんなものは私たちには到底手の届かないお値段だったりするから、初めからボートは諦めていたんです。


3日目の午後、昼食を食べて一休みしたらまたカナルへ出かけようとしていたそんな時、たまたま

管理人のおじさん登場。

”おお、釣りをしてるのか、それなら今日は天気もいいし、ボートにでも乗ってみれば?”


予感はしていたんですが、

貸していただいたボートはこちら。



フラワーパワーって書いてある。。

しかも、まさかの足漕ぎ!

釣り仕様に、変身するわけもなく…

でも、意外と早いのですね、足漕ぎボート。見る見るうちに大海へ漕ぎ出せる。

岸辺からは到底辿り着けなかったこんなところを隈なく回れる。




こういう所を丁寧に探っていけば、パイクにお目に掛かれたこと間違いなし。

実際に小さめのパイクが掛かるも、時間的に粘るより出来る限りいろいろな所を見て回りたかった

ので、 先を急ぐ。

足漕ぎ、足漕ぎ…

でも、ぐるぐる当てもなく回っているうちに、こんなだだっ広いところでどうやって魚探すのよ?と

思い始めたりもして、不安になるも、こういう時、実際にもう水の上とか後戻りできないという状況に

陥ると、インスピレーションが沸き起こるんですよね。ーだから現場が大事なんだって。

島に沿って停泊させて、島の先端に向けて投げる。

むかーし、父に無理やり舟釣に連れていかれた記憶が蘇ったのかどうかは分からない。

でも当たった!

3連続!

そうなると、エンジンが掛かって、勘でどんどん進めてしまおう。



こんなちょっとした浅瀬&自然に水路っぽくなっているところもおもしろかった。

最終日にて、リリース前提で釣りをしていたので、魚の写真がないのですが、これ程いろいろな

サイズのパーチが共に生息しているのを見たのも初めてでした。この辺の小さな湖では、5cmごとに

ジェネレーション差があって、その間の大きさは殆ど見られないのです。


そろそろ、夕暮れという時。

お、あんな所でボイル、と思っていると、360°見渡す限りあちらこちらというより、湖全体がボコボコ

沸き出した。 もう見惚れるばかりでしたね。



そして、少ーしずつ、また静けさを取り戻していく湖。

もう帰りたくないーーー。




ー餌釣り編

するつもりはまったく計画していなかったのですが、釣具屋へ行ったときに、

”ミミズ、買っておいたら?ほら、万が一釣れないなんて時にね。”

と、鋭いご意見を頂いて、持ってきた7竿のうち2竿を急遽餌釣り用に即席で仕掛けを作って、

朝と夜に庭でのんびりと餌釣りもしてみました。


ご存知の方も多いと思いますが、餌釣りに掛かるのは小さめですね。

子供パイクに小さめのパーチが何匹か釣れたくらいでした。鰻もよく揚がっているので少し期待

していたんですが。。






ーアカ編

犬を飼っている人や飼ったことがある人ならお分かりだと思いますが、犬は普段と違った地形に

遭遇すると、テンションが上がります。


この急勾配が堪らなく好き。

ボールを一番下まで投げると、モモンガの如く飛ぶようにすごい勢いで駆け降る。


でも、登りはきついね。こんなに息を切らせたアカは初めて。



かと思えば、餌釣りをしている時、夢中に水の中で穴掘りをするアカ。



そして潜ってはゴホゴホっとなっているアカ。犬って潜るの?



帰りの車中、渋滞に巻き込まれたにも関わらず、爆睡するアカ。

楽しかったね。また来ようね。(←勝手に決めた)