Saturday 23 November 2013

夜釣でカワメンタイ 2 Quappe angeln 2






今回は釣りの様子です。

自分では可愛い可愛いと思っていたクヴァッペ君ですが、あまり評判がよろしくないので

今回は写真控えめでいきますね。(笑)



クヴァッペは大体水温が5℃以下で活発になるらしく、活動の時間帯は真っ暗になってから。

この辺では10月の中旬からシーズンが始まるといった感じ。暗くなる一時間前に水辺に着いて

黙々と準備。 今はもう午後の4時くらいに出掛けないと、5時には真っ暗になってしまいます。。



糸が動けば知らせてくれる凄い名前のこれ、ビスアンツァイガー。

釣れだしたな、とおもしろくなってきたのは、手が凍えてきて、もう外で座っているのが限界になって

きた時くらいから。(10月下旬)

これに耐えられる者のみ味わえる楽しさ? いえいえ、ズル賢い知恵が物を言います。

この時期、好き好んで釣りに出かける人は殆どいなくなるので、車で乗り入れられる釣りポイントを

選びます。川辺の釣り竿がちょうど見えるところに駐車し、運転席、助手席に座って、ひたすら魚の

到来を待つ(暖房はつけないけど)。ちょっとドライブインシアターっぽい。



見えるのはこれだけなんですけどね!


何しろ、この魚、水温だけじゃなくて光にも敏感らしいので、完全に暗くならないと釣れない。


実際にこんな月夜にも出かけてみたけど、全然だめでした。曇りの日でも月が顔を出すと、

ぱったり釣れなくなる。 でも、ルアーでも釣れるという情報をネット上で見つけたのですが、

どうやってこんな夜に釣りが出来るのか? 水深が十分ある所だから? 氷の下だから?

餌はミミズを使っていますが、大きいものを狙うときは小魚や切り身を使ったりもするそうで、

釣れた魚のお腹の中からも、やはり











捕食の魚を象徴する獲物が出てきたので、不可能ではないのかも。ただ、寒さに勝てれば。


その他、夜行性の魚は意外と居るもので、



最近仲良くなったバイク屋の兄ちゃんおっさんは、こんなものを釣ってました。

ブリームという奴です。こっちでは、Klodeckel(便所の蓋)なんて可哀想な愛称で呼ばれたり。

その他この時期、ザンダーを狙っている人も多いけど、この川では難しいなー。1月に入ると

ザンダー他、禁漁期に入るから今だけが勝負です。


今週の釣果。


やっぱり、可愛い。


そんなにたくさん釣れている訳ではない(週2ー3匹)のですが、やはり貴重なので保存方法を

考えまして、


真空パックの機械を活用してます。


変わり果てたお姿…

しかも、この袋、高すぎ!!






Thursday 21 November 2013

夜釣りで珍しい魚ーカワメンタイ Quappe angeln








パイクファンの皆様(?)、パイクの釣果がまったく出て来なくてスミマセン。


実は秋に入った頃から、ハマっている魚がありまして…


その名は、クヴァッペ (Quappe)。

この辺ではそんなに珍しい魚ではないのですが、私にとっては異星からやって来た生き物

みたいで珍しい。日本名はカワメンタイ(Lota lota)と言うらしいけど、クヴァッペの方が響きが

愛らしいのでここではクヴァッペでいきます。

まずはどんな魚か、写真をどうぞ。




鰻のような、ナマズのような見た目ですが、淡水に住むタラの仲間。

大きいものでは1mを越えるそうですが、この辺でよく釣れるのは40ー50cmくらいのもの。



このヒョウ柄が気に入った理由。(うそ。大阪のおばちゃんではないです。)



顎の下にヒゲが一本あるのが特徴。これも大阪のおばちゃんの特徴?違うか…

*釣り試験にもよく出る問題:ヒゲ一本の魚は誰だ?




顔も可愛すぎる!頭を撫でてあげたい。


もちろん、ハマった理由はおいしさにあります。

タラの仲間と言うことで、淡白な白身、淡水魚の独特の香りがありません。

それに鱗がないから、捌くのが楽。


そして、このクヴァッペの肝。

Die Quappenleber hat voll Vitamin D!!

堪りませんー。

しかも調べたところによると、この肝は中世では薬に使われていたほど、ビタミンDが豊富なんだとか。(特に女性の月経痛などに使われていたらしいけど、月経痛の時に釣りに行きたくないというのが問題だ。)

クヴァッペは水温が大体5℃以下にならないと活動しないことから、冬に集めた栄養を肝に保存

して、餌を取らない夏を過ごすそうです。これはおいしいはず。



次回は釣りの様子などを。寒いけど頑張ってるよー!









Tuesday 12 November 2013

旨い牛肉、しかも安全 Galloway-Rind









これ、何だと思います?

去年の冬、散歩コースで毎日通りかかっていたのですが、日に日に大きくなっていくのです。



答えは



オッス!



痒いーのぉーって、有刺鉄線の尖ったところをうまく使ったみたい。二重毛皮だから痒いのかな。


近年、ドイツでは増えているらしいです。この Galloway 君。日本語名は分からない。

スコットランドからやって来たこの牛、寒さに強いので北ドイツには持って来い。それにこの辺の

湿地帯地方の少々水はけの悪い牧草地でも放牧出来るそうで、本当によく見かける。

この子供がまた可愛い。基本的に放し飼いで、生まれた時からお母さんのもとで放牧されている

ので、成長の過程を垣間見れるのがとても楽しい。


と、ほのぼのと観察する動物だったのですが、先日友達の家を訪れた時にお土産と渡され…

その彼は仲間と共同で毎年まるまる一匹を買い取っているそうで、私が訪れた日がたまたま

その一年に一度の日だったよう。うーん、幸運だ。


肉の安全性が問われる昨今。もう何を食べればいいのか分からなくて、ほぼ野菜中心(おっと、

魚も!)の食生活になりがち。でも冬に近づくと、ちょっと赤身のお肉も欲しくなるし。

今まで気にしなかったこの牛ですが、一年中凍りつく冬でも草原でのんびり突っ立っているので

ほぼ野生、安全性を考えれば間違いはないでしょう。

最近話題になっている最新の養豚施設、この辺にも増えてきました。窓もなく、完全密封、直径

10mくらいありそうな空気浄化システムがついていて、塵一つ逃しませんよ、というやつ。

動物愛護とか、抗生物質投与の問題とか頭に浮かぶ前に、これ、単純に不自然でしょ?

そこまでして豚肉食べたくないな、と思うのです。



さて、肝心のお味の方は。



これはシチュー用の部分。普通の牛肉よりも紫色がかって艶がある。



赤ワイン、トマトパプリカ味のお馴染みグーラッシュ。

旨い! の一言。

牛肉に少しジビエっぽい独特の香りが加わった感じ。それに柔らかくってジューシー。


ちょっと値が張りますが、年に何度か食べる牛肉料理なら、価値ある出費だと思います。









Monday 11 November 2013

いろんなドイツの村のかたちーヴェントラント






すっかり秋も深まり、そろそろ今日辺りにも霜が降りそうな予感。

でも今年のドイツは秋が長かったような気がします。そしてそれを十分楽しませてもらったなぁと

今からゆっくり冬に入っていけそう。


さて、今回しばらく滞在していたあまり知られていない素敵なドイツの田舎を紹介したいと思います。


ヴェントラント(Wendland) という、ハンブルグとベルリンのちょうど真ん中辺りにある地域。

三つの州が重なり、エルベ川がゆったり流れる広大な風景。林業が盛んなことから、至る所が

森に囲まれ、その間に村が点在している。そのちょいと昔は東西ドイツ国境に分断され、

他のドイツの旧国境地域と同じく忘れ去られたかのように、アウトバーンや鉄道からも切り離された、

一般的には不便な、でもある意味開放された地域でもあります。


そんな田舎なのに、ここ最近有名になったのは、ご存知の方も多いと思いますが、原発ゴミの

最終埋立て地に指定されて、大きなデモが行われたこと。もっと最近では、今年のエルベ川氾濫で

たくさんのボランティア活動の成果によって注目されたこと。


アウトバーンを降りてから、永遠と続く森に挟まれた道路も印象的でしたが、しばらく生活してみて

えっと…ここドイツだよね?と思うこと度々。

まず気づいたのは、夜でも煌々と輝くショッピングセンターがない。地元の人の話では、新しい店が

出来るという話が起こると、すぐに反対意見が出て撤退してしまうのだとか。

そして、そんな地元の人がとてもオープン。田舎といえば、良い悪い関係なく、外から入ってきた

新しいものを警戒しがちだけれど、そのような警戒心が感じられなかった。

観光地化してるからという理由だけではなく、今住んでいる人達もハンブルグなりベルリンなり

都市部から静けさを求めて移り住んできた人達が多いのが大きな要因のようです。

その他、極々小さな村なのに大都市並みに充実したビオショップがあったり、イベント冊子が

盛り沢山だったり。


むむ、、なぜ同じ田舎なのにこんなにも違うのか?滞在中、悶々とする私。

新しく入ってきた人達と、もともと住んできた人達との交流、かな。

上記の原発ゴミのデモだって、なぜあれ程まで大きくなったのか?イニシアティヴを取っていた中に

都市部とリンクさせるきっかけを作った人がいるはず。それが転入者の人達の繋がりなり、着想なり

に寄るところがあった、と聞いたこともある。

それにしても、その前になぜ多くの人達を受け入れたのか?

転入する人達の気持ちは分かる。自然がいっぱいで、情緒たっぷりの古民家が安く買えるとなれば

田舎生活をしたい人には打ってつけ。でも、そんな田舎、何十年前はどこにでもあったよね。

そして、転入者が増えたおかげで新しい道路が敷かれ、学校が建ち、大きなショッピングセンター…

と、よくあるドイツの片田舎の出来上がり。

ここの場合、転入者に文化人が多かったというのも聞いたことがある。 でも交流がなければ

そんなことも意味はなくなるし…と、疑問は次々に出てくる。


田舎だからって何でも受け入れれば良いというのではなく、吟味して、どれが自分たちに合って

いるかを考える。そんな時にもちょっと離れた所からの意見として、転入者の意見を聞くことの

大切さを知っている。そんな賢者の住むところ。そしてその理由をもっと知りたくなった不思議な所

でありました。



因みに、木組みの家街道というのに指定されているそうです(重要文化財みたいなもの)。

ここの木組みの家は街にあるものとは違って、農家の巨大な家が木組みで出来ているタイプ。

そんな家が道路脇にポツポツ見える景色もここならではみたい。

住んでみたいなーというハンコ、押してきました。