Friday 29 March 2013

赤井電機という会社を知っていますか





私は知らなかったのです。

このラジカセに出会うまでは。




1946年に会社設立。自宅の裏庭の小屋を作業場として製造を始める。

(ええ話やなー。多くの日本企業がこうやって始めたのでしょうね。)

1954年に日本で初めてテープレコーダーの開発に成功。海外でもAKAI の名で進出。

しかし、70年代のデジタル製品への転向が遅れ、経営不振に陥る。

1984年、新ブランドAKAI professionalでサンプラーやエフェクタなど電子楽器市場に参入。

最近の状況では、PCソフトシンセの普及などの理由で経営が思わしくないそうです。

(以上wikipedia-AKAI professionalより引用)



こちら、25年ほど前のラジカセ。MP3と接続したかったのでカセットアダプターを使用したにも

かかわらず、音良すぎ!! 写真には写っていない某社のわりと新しいスピーカーにも繋いでみた

のですが、こちらはものすごく残念な結果が出ました。赤井さんだけで十分です。

ラジカセもこんなところで同郷人に出会うとは思ってもみなかっただろうけど、私としてはとても

嬉しい。こんな良い仕事をしてくれる製品が残っていてくれたことが。

ガムテープ貼ったり、ネジで留めたりしてますが、赤井さんこれからも大事に使わせて頂きます!



ちなみに私の愛チャリもドイツで一目惚れしたkoga miyata(オランダのkogaさんと日本の

宮田工業さんが共同で作った自転車)。



これもかなり古い物ですが、私を村の speedy Gonzalesと言わしめる代物です。

あー早く自転車乗りたいなー。






Monday 25 March 2013

ヴィザの更新とか





正確には、滞在許可と労働許可の延長をしたところ。

もちろん近くの村に外国人局などあるはずもなく、県庁所在地みたいな町まで出向かねば

なりません。どこの町でもそうでしたが、なぜ外国人局って雰囲気がよくないのか。悪いことをした

わけでもないのに、なんとなくびくびくしてしまう。

で、今回も憂鬱な面持ちで出かけることに。

私は個人で細々と仕事をしている部類で、ドイツ語では自由業という枠組みに当てはまる。

田舎では、そんなことをしている外国人は稀だろうとは思っていたけど、前回初めてこちらで

申請した時はひどかった。まず最初の反応は、

????(審査官の顔)

で、退散。そんなこと聞いたことも見たこともない、だそうで。

会社に雇われているか、年収何千万の自営業者にしか出せないと言われる。

それから何度通っただろう。交通費もバカにならないし、その期間中精神的にも参ってしまって

ああ、ここの人達は私なんか受け入れてくれないんだー泣き崩れるーということはなかったけれど、

こんなOO田舎引っ越してやるーとかなりふて腐れていました。

田舎生活にこんな落とし穴があったとは。

最終的にドイツ人にも付き添ってもらい、今まで一人で出来ていたことがなぜ通らないのかと

本当に情けなくって。

それで今回も揉めるだろうと思っていたら、

これとこれが必要ね、はいこれもねーと、書類らしき書類をすべて持参作戦で行った私の紙切れを

選り分けてあっさりと終了。

勉強してらっしゃる。

前回は向こう側も初めての事で、戸惑っていただけだったんだ。

”私はアラブの魔法が使えます。一晩泊めてください。”

と言われても、まぁ最初は断るわな。


ヴィザ関係で困っている方、まったく同じ状況で同じ担当者ということでなければ、審査の流れは

人それぞれ。あまり情報に流されず、何度でも通って担当者とよく相談する事をお勧めします。

また、審査が長引き、ヴィザが手元に届くまでに国外へ行くなど、パスポート提示が必要な場合は

Vorläufige Bescheinigung という仮ヴィザを申請することも出来ます。

海外生活で一番面倒くさいことですが、お互いがんばりましょう。




仕事場からの眺め。と、



森からの仕事場の光。

誰かに見られている気もしないではない。。







パイクの彫刻 in Stade






ハンブルグの西にあるシュターデという街に行ってました。

ハンブルクから日帰りで行けるちょっとした観光地になっているのですが、見逃してはならないのが

こちら、



とっれとれぴっちぴち。


それだけです。

でも、パイク好きには堪らないでしょー。写真は夏に行った時に撮りましたが、何度見ても

微笑ましい。 パイク祈願に是非どうぞ。








Tuesday 19 March 2013

木のスプーンを作ろう




あるブロガーさんに感化され、今年の冬は木製スプーン作りに励んでみました。


女子木工

女子が家庭科、男子が技術科と分かれていた時代の女子は非常に木工への憧れがあると。




やり始めると、楽しい。なぜこんな楽しいことを男子だけが率先して教わっていたのか。

でも、男子でミシンやりたかった子もいただろうね。



このスプーンが乗っている腰掛け椅子、おもしろいでしょ。ここの家のおじいさんが子供だった頃

ひたすら釘を打ち付けて遊んでいたんだそう。この椅子の方が存在感ありますね。


で、スプーン作り、初めは素材選びで失敗。私の育ったところでは見たこともなかったシラカバ

(Birke)を使ってみたかったのだけれど、よく乾燥させた木をわざわざ選んでしまい、彫っても

彫っても虫食いの穴だらけ。


白樺は生木の方が彫り易いというのも、習ってないから知らなかったじゃないか!

同じような失敗をこちらでも犯してしまう。


流木風の廃材を貰ってきて、一日かけて磨き、棚を作った。

ところが、何日かするとサラサラと細かい粉が降って来る。そこで、アンプを繋いで音を聞いてみると

ガリゴリガリ....ガガガガガ.....ガリゴゴゴゴ.....

と、ゴジラが東京タワーを齧っているような音。あんな小さい虫が木の中で何をしてるんだか。

急いで何日か凍える夜に外へ出してはみたものの、まだ御在住されているようで。。

しばらくは共存しよう。



材料はまだまだ山積み。

ご飯を食べた後のテレビを見る時間にコツコツ作業していると、なんだか得した気分になれるし

ルアー作りと違って妙な達成感もある。なぜだろう。


冬篭りの楽しみが一つ増えました。ありがとう!







Saturday 16 March 2013

ノイケルン(ベルリン)のレトロな釣具屋





また冬に舞い戻った今週のドイツ。いつになったら外に出られる日が来るのか!


今回見つけたおもしろい釣具屋の紹介でも。


ドイツには小さな町でもたいてい一つは釣具屋があります。まだチェーン店の展開がそれ程でも

ないからだと思うのですが、その釣具屋さんたちの歴史あること。

私の行きつけの釣具屋さんもかなり年季の入った風貌で、毎回不思議なものに出会うくらい

商品がごたごた積み上がっている。 (あまりいい風には聞こえませんが、私はそうゆうところが好き。)

ロゴがまだ古い時代の日本の製品も多いし、かなり古い物になると日本語表記だけの製品も。


そして、大体の店にはコーヒーが用意されている。自販機が置いてあるところもあれば、セルフ

サービスなところもあり、それに合わせて喫煙室なんかもあったりする。

初めはこの光景が不思議だったのだけれど、今は何となく掴めてきた。

釣具屋は買い物するところではなく、情報交換するところ、ということが。

いやいや、買い物はするのだけれど、さっと買って出て行くということは出来ない。

最近何釣ったの?とか、これで何狙うつもり? という話になってくるから、

自分の支払う番が回ってくるまで時間がかかる。 → どうせ待っているなら、話に参加してみる。

→ 話の参加者が増えると話題も広がる。→ 永遠に談笑が続く。 

となって、コーヒーが導入されたんだろう。


そんな訳で、ベルリンでも小さな釣具屋を探してみました。

場所はノイケルンという地区の、realスーパーの2件隣りくらい。

お店のおじさん曰く、40年近く続いているお店なんだとか。それもそのはず、お店の中は珍しいもの

だらけ。 (もちろん新しい商品もありますよ。)





はっはー!よく見つけたねぇ。どれももう売ってないものばっかりだよ。 と、ベルリン訛りの先程の

おじさんに褒められる。


それと、40年前ということは、まだ東西ドイツが分断されていた時代。その名残りか、ロシアや

近隣の旧社会主義国の製品も多い。



これ全部手描きなんですよ。

思わず購入したけど、上のやつは何に使うのかいまいち分からない。。


というわけで、ドイツでレトロ釣具屋巡りーいかがでしょう!

”angelgeschaeft  町の名前”で検索。





Monday 11 March 2013

3.11





ここ一週間ドイツのテレビでも、東北地震関連の特集が放送されています。

2年前地震が発生した時、ドイツの北の外れの村に滞在していました。

テレビはなく、繋がりの悪いインターネットのみで情報をかき集めた日々。

今でも、地震関連の新聞記事やテレビを見る度にあの頃の疑心が蘇ります。

真実かどうか、過度な表現はないか、政治的な癒着はないか。

ドイツ大手放送局のニュース番組も震災後二日で見るのを止めてしまいました。日本のものに

至っても、最新の数字的な統計情報を手に入れるのみ。

ここまで情報が行き交う時代でなぜこんなことになってしまったんだろう?

緊急に情報を得たい人がなかなか手に入れられなかった状況が顕になったのも、この時だった。

個人個人が多大な情報の中から、真実を見極めなければならないなんていう大きな課題を

一般市民に託す世の中になってしまったのか?

マスメディアの方向性は受信者が担っているとは思えない。

竜巻の様にあらゆるモノを巻き込んで、気まぐれに起点を変えながら猛スピードで進んでいくのが

今のマスメディアの像。動のあるモノはいつかは静に向かうことをマスメディア関係者はどのくらい

認識しているのだろう?

震災から一ヶ月後、あるドイツの政治家が新聞のインタヴューでマスメディアの現状について

こう答えていた。

ー私はテレビは見ませんが、最近は日本の知人と密に電話をしています。

とても簡単な答えだけれど、全てを語っているようで、長い私の中での葛藤が和らいだ瞬間だった。


人と人との繋がりはまだ残っている。



被災地の復興を強く祈っています。











Sunday 10 March 2013

ドイツの街角にいる困ったちゃん





ちょっと都会に出て、変わったことに出会った田舎者です。


バスがなぜかぎゅうぎゅう詰め。 停留所に止まり、なんだか入口付近が騒がしい。

あら、諍いだわ。

どうやら、機嫌の悪いおじさんがその辺にいる人を突き飛ばしたらしい。

突き飛ばさなくても、降りるので通してくださいと言えませんか? と、丁寧に言われたのが

また頭に来たらしい。丁寧な青年に掴みかかろうとするおじさんは、回りの人によって沈静化され

逃げるようにバスを降りていく。

それで放ったセリフが

”覚えておけよー!オメェの顔は覚えたからな。駅で待ってるぜ!”

バスの中、ざわざわ。

このバス、駅に向かって走っている。。。クスクス。 誰かがボソッと、

”じゃあさー、このバスに乗っていけばいいのにねー。”

私は思った。吉本新喜劇!めだか。



次は笑えない話。

特急列車なんかも停まる大きな駅構内。

ヨボヨボ歩くおじさんが財布を落としたので、拾ってあげようとすると、連れのドイツ人に制止される。

その子はおじさんの方へ走って行き、財布が落ちたことを伝え、落ちている場所を指し示す。

このおじさんがそうだったのかは分からないですが、よくある手口だそう。

財布をわざと落として、誰かが拾った瞬間に仲間が出てきて ”あいつが財布を盗った。”と

言いがかりをつけること。


海外旅行の本とかに、他人の物には触らないとか出来るだけ他人との接触を避けるとかって

書いてあったけど、もうそんなことすっかり忘れて警戒心ゼロになってしまった。

場所さえ間違わなければドイツの治安はかなりいいと言っても過言ではないと思う。

危ない人は一目で分かるし。

学生街に住んでいたころは、夜中の2時でも3時でも平気で自転車をかっ飛ばしていた。

そんな時間にたまに人と出会うとびっくりすると話していると、ドイツ人が揃って言うには、

ーいや、そんな時間に黒髪のアジア人が猛スピードで通りすぎていくのを見た人の方が、ど肝を抜かれる。

日本のホラー映画を見た後は特に。

そこまで驚かれているとは露知らず。

自分が困ったちゃんになりうる視点もあり得るんだ。




記事とは関係ないブレーメンの街並み。






Friday 8 March 2013

Schonzeit パイク&ザンダー禁漁期間





ただいまパイクとザンダーは産卵期のため禁漁期間となっております。

この辺は、1月1日から5月15日まで。 長い!

サケやマスなんかも一応禁漁期だけど、ここにはいないからあんまり関係ない。。


ルアーやワームなんかの疑似餌釣りや、大物を狙う魚を餌にする釣り方自体も禁止されている。


ということは、餌釣りで鮒や鯉類だけを釣れってこと。


でも、疑問が! パーチを釣ってもいいってことは。。。


釣り雑誌をぱらぱらめくっていると、こんな疑問にヒントを与えてくれる記事が。

なにやら、ハードコア疑似餌アングラー(直訳)はこの時期でも釣りを楽しむ方法をあみ出したんだとか。

それは、

カロリーナやテキサスリグにミミズをつけて釣る。


ほほーっやりおったな。

でも私はそこまでハードコアじゃないからーと去年まではあまり気にしていなかった。


今週、ドイツにしてはあり得ないぽかぽか陽気が訪れる。(2日しか持たなかったけど)



 久しぶりー川。


雪解け後の水は、ほぼコーヒー。

とか写真を撮っていて、



ぬかるみにはまった!

枯れ草を掴み一人でジタバタ。やっと脱出できたけれど、手が傷だらけ。。

なんという今年の釣りの始まりなんだか。





Monday 4 March 2013

Stipper Messe ブレーメンのフィッシングショー




日曜日にブレーメンのフィッシングショーに行ってきました。

会場となったのはこちら、中央駅の裏口を出てすぐのメッセ(見本市)専用の建物。



入り口には人だかり。初めてのドイツでのフィッシングショーなので、気持ち高鳴る。

入場料は5ユーロ、しかしー女性と子供は無料!


なぜ無料なのか直ぐに分かった。でかいお兄さんとおっさんだらけ。。


今回のメッセはStipper Messe と言って、Stippangeln 日本で言うところのヘラブナ釣りみたいなもの専用。

会場に入ると、撒き餌の匂いの襲撃にあう。



 10kgで10ユーロ(千円くらい)って安いんだろうけど、一生使っても使いきれなさそう。

でも、バカバカと売れていたから、皆さんこれくらい使ってしまうんでしょうね。

バニラ風味にビスケット風味、チョコレート風味なんかも。 これを捏ねて焼いたらクッキーとか出来そう。

ボイリ- boilieに至っては、定番のフルーツ系の味付けはもちろん、最近は奇妙な組み合わせが

流行っているんでしょうかね。パイナップル&チリ味とか。

あと、寿司味って何?オシャレな鯉は寿司が好きとか?

一時間も会場にいると、この匂いのオンパレードに頭が痛くなってきた。


で、 今回の目玉はこちらでしょう。


竿の展示販売。説明を受けながら手に取って試せます。

長いでしょ? だいたい13メートルくらいの竿。

これで魚の居そうな場所に糸を垂らして、魚が掛かるとするするっと後ろに引いて、魚を上げ易い

長さのところで竿を分解して釣り上げる、という方法。
 
ドイツではとても人気があり、トーナメントが各地で開かれています。なので、今日のメッセにも

チームアングラーと呼ばれるチームになってトーナメントに挑むセミプロっぽいグループがたくさん

来場していました。(みんなお揃いの”チームなんとか”と背中に書かれたジャケットを着てます。)

でも、うちのしょぼい川でこんなの使ったら、対岸まで届くって。


今回の収穫はウキを何本か買っただけ。

なんか日本のフィッシングショーみたいに、スターの実演があったり、かわいい女の子が立っていたり

というのを想像していたんだけど、結構地味でした。

実演はあったんですけどね。いろんな粉を混ぜ合わせてオリジナルのボイリーを作ろう!みたいな。

みんなでこねこね、水分量を調節してこねこね、、、。


やっぱり疑似餌釣りメッセに行きたいなぁ、という人はこちらをチェック
Raubfischmesse in Bremen

(こちらはもう終わってしまっているので、Raubfischmesse もしくは Angelmesse で検索してみてください。)


会場を後にして、歩いていると隣でやっていた”馬メッセ”が気になる。

これ、馬用リムジン。


ドイツでは、馬もベンツに乗っている。







Saturday 2 March 2013

Mettenden 鹿肉の燻製





この前のガレージの鹿がこの様な姿になって帰って来ました。



Mettenden というらしいですが、 Mettwürstchen とどう違うのかはわかりません。

どちらも、ミンチ肉を燻製させたソーセージ。ヒレとかモモとか、塊の肉として使用できない部分が

ソーセージになります。

前は、Bratwurst と Bockwurst にしてもらったのですが、今回は粗挽きっぽいこちらに。

って、それ何って?これもソーセージの種類。

ドイツには星の数程のソーセージの種類があります。(大袈裟)

私も実際、そんな種類の違いが未だによく分からないのですけどね。



中はこんな感じで、生っぽく、外はパリパリ。

この半生状態を舌の上で転がしていると、自分が鹿に直接齧りついているような気もしないわけでは

ない。

味は豚よりはあっさりしているけど、かと言って鹿の味はしなかった。

というのも、鹿肉だけでは油分が足らないので、豚も混ぜるそう。その混ぜる分量は、マイスターに

お任せ。

そう、ウチでは捌かないんです。 動物(!)を持っていくと、部位に分けてくれて、加工品まで全て

同じ職人さんが仕上げてくれます。最近ではこのような所も減ってきているそうですが。


このソーセージの山を見てあまり元気が出ないのは、最近ソーセージが食べられなくなったから。

はっきり言って食べ過ぎた。ドイツに来て、どこに行っても美味しいソーセージに魅了されていたのは

5年くらいまでかな。飽和量を越えたんだろうなぁ。

でも、鹿のソーセージだけはまだ食べられるので、私にとっては貴重な食料。猪のソーセージは

もっと淡白なんだそうで、是非試してみたい。

早速、猪の好きそうな菊芋を森の回りに植えてきましたぜ。



ちなみに、この辺に生息しているのはノロジカ(ドイツ語でReh)。犬の散歩に出ると必ずと言って

いいほど出会うのですが、あなたはポインター、追いかけてはなりませぬ。



 この我慢してプルプル震えている姿を見ると、ちょっと切ない気持ちになりますが、、、。