Monday 11 March 2013

3.11





ここ一週間ドイツのテレビでも、東北地震関連の特集が放送されています。

2年前地震が発生した時、ドイツの北の外れの村に滞在していました。

テレビはなく、繋がりの悪いインターネットのみで情報をかき集めた日々。

今でも、地震関連の新聞記事やテレビを見る度にあの頃の疑心が蘇ります。

真実かどうか、過度な表現はないか、政治的な癒着はないか。

ドイツ大手放送局のニュース番組も震災後二日で見るのを止めてしまいました。日本のものに

至っても、最新の数字的な統計情報を手に入れるのみ。

ここまで情報が行き交う時代でなぜこんなことになってしまったんだろう?

緊急に情報を得たい人がなかなか手に入れられなかった状況が顕になったのも、この時だった。

個人個人が多大な情報の中から、真実を見極めなければならないなんていう大きな課題を

一般市民に託す世の中になってしまったのか?

マスメディアの方向性は受信者が担っているとは思えない。

竜巻の様にあらゆるモノを巻き込んで、気まぐれに起点を変えながら猛スピードで進んでいくのが

今のマスメディアの像。動のあるモノはいつかは静に向かうことをマスメディア関係者はどのくらい

認識しているのだろう?

震災から一ヶ月後、あるドイツの政治家が新聞のインタヴューでマスメディアの現状について

こう答えていた。

ー私はテレビは見ませんが、最近は日本の知人と密に電話をしています。

とても簡単な答えだけれど、全てを語っているようで、長い私の中での葛藤が和らいだ瞬間だった。


人と人との繋がりはまだ残っている。



被災地の復興を強く祈っています。











4 comments:

  1. この日は、特に色々なことを思い出したり、考えたりしてしまいます。
    どんな情報もバイアスがかかっている、私もそんな目で見ています。受け手として、できるだけニュートラルな姿勢をとっていないと、流されてしまって判断を誤ります。
    ぶれない自分でいること。信頼できる人がいること。
    ネットやテレビを消しても、人と繋がっているという気持ちでいられること。
    大切にしなければならないことは何か、だんだんはっきり見えてきたような気がします。
    akaさんの記事で、また色々考えるきっかけになりました。

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    1. 自分の経験から、阪神大震災の時に比べて今回の大地震は異国にいながら
      この情報の多さに惑わされ、それでも核心は掴めていない気がずっとしています。
      どこの国の人もこの震災に対して、表れ方は様々ですが不安を持ちつづけている
      ように感じます。
      あまり丁寧に文章が書けないので、素っ気なくなってしまったのですが、
      分かって頂けて嬉しいです。

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  2. あの日のことは日本人の誰一人として一生忘れることが出来ないでしょう
    世の中が進化しているのか退化しているのか最近よくわからないことがあります
    また映像中心の世の中になりすぎて映像すべてが現実味を喪失して
    しまったのかもしれません
    ソーシャルメディアは本当に役に立ったのか、それも今冷静に思うと疑問です
    基本的な人と人のつながりの大切さを考え直すこと、とても心に残りました
    復興、まだまだ時間がかかりそうですね
    ずっと忘れずに見守っていかなくてと思います

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    1. 返事が遅くなってすみません!
      たまにネットが落ちてしまうここドイツ、、まあそんな程度が
      私にはいいのかもしれませんね。。
      今でも必死に戦っている被災地の方々やそれを支える一般市民の方々の
      尽力には本当に同じ人間として頭が下がります。
      ただ、復興の遅れはそんな歪んだ情報の伝わりから生じているような気もします。
      問題が大きすぎて、どこにまとまりを持っていけば良いのか、
      私も解らなくなるときがあります。そんな時、明日の為に活動している人の
      姿勢に立ち戻ることが大事だと感じています。

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