Friday 24 January 2014

釣りはもう時代遅れ? ドイツの未来を考えてみる。





昨年、日本人の釣り師の方に出会ったことをきっかけに、釣り協会の会長さんにインタビューを

したり、ドイツでの釣り環境について、私なりの見解を述べさせていただいたりしました。

その後もそのやり取りが、ふと頭を過ることがあり、ここでちょっと考えをまとめてみたくなりました。


日本人にとっては、釣りに免許が必要なことを皮切りに、なぜこんなに規則だらけなのか、というのが不思議でならないのではないでしょうか。

その疑問を紐解くために、ある例を挙げてみたいと思います。


タイトルにもあるように、釣りって流行っているの?という辺りから。 

日本の場合、詳しくは知らないけど、ブームがあったり、落ち着いたり、波があるものの、それなりに

ある一定の市民権みたいなものは確保されている気がする。

ドイツでもポピュラリティという面では日本同様、小川が流れていれば釣り人が糸を垂れるといった

”風景”はなくてはならないもの。

でも、あくまでイメージ上でのこと。

実際、釣りに関する一般の方々の知識は非常に乏しい。 釣りって、棒に糸をつけて、針にその辺の

パン屑つけて待ってるだけのつまらない趣味って思っている人がまだいる。

マーケット的にも、ドイツはまだまだ遅れを取っている気がする。

なぜ? 

流行らなかったから。

流行というものがそもそも受け入れられない体質のドイツ。 釣りオタクたちは、果敢にイギリスやら

アメリカからの情報を入手しては実践していたんでしょうが、一般には広まらなかった。
(ドイツ判ジャニーズみたいな子たちが釣り好きだったりはしなかった。)

それが、今の釣りに対する消極的な状況を生み出してきたと考えてください。


そして、ここで問題が生じます。

日本と同じく、ブラックバスなどを無断で放流する行為があちこちで確認されています。

そうすると、自然保護団体から攻撃の矢を受けるのは? 釣り協会です。

そんな趣味ごときの為に自然環境が破壊されるなんて以っての外だと野次られます。

それがもっと加熱していくとどうなるか?

マスコミなんかに取り沙汰されて、一般の人達の耳にも届き、反対層が広がっていく。

それに目をつけた政治家が、法案設置が必要だと動き出す。

そうなると、私が思うに、

釣り自体、釣りという行為自体、禁止。ということになるんじゃないかな。


行き過ぎた考えかしら? でもこの国ならやりかねないなって思うんですよ。

上記のように一般にはまったく理解されていない趣味の一つが、取り返しのつかない問題を

生み出すかもしれない。 じゃぁやめちゃえばって。

でも、隣国さんたちは、どんどん新しいスポーツとして釣りを取り入れていて、経済効果だって

少なくないんじゃないの?

それでもいいんです。気にならないです。自分が正しいと思うことをやってるだけです。

って、言うのよね。これはもう国民性がこうなんだから仕方がない。


そして、答えがここに来るんです。

そんなことにならないように、何百という規則を作って自分たちを守っている。

釣りという行為はただただ自然と共存し、自然に被害を与えるものでもなければ、それに変化を

与えるものでもない。ということを何度も唱えるように声を大にして、言い続けなければならない。

自然保護法や動物保護法などが改正される度に、規則も変えなければならない。

何も言わない、主張しない=居ないも同然、の社会ですから、うるさいまでにも訴え続ける必要が

ある。そして一団となっている方が有利だから、協会としてまとまりを持っている。





そこまでして釣りをしたいと思いますか?

でもね、おじいさんが孫に釣りを教えている姿とか見ていると、これって必要なんじゃないかなって
思います。







4 comments:

  1. 釣り素人ですが、コメントを。
    ドイツという国は、ほんとに流行と無縁だと私も思います。
    流行に乗る人がいないから、メディアも流行を作ろうとしないし。
    日本だったら、面白い釣り番組が一本あったら、一時的にしろ、結構なブームにはなりますよね。
    釣りに関しては、魚が一般的な存在じゃないということも、盛り上がらない理由の一つでしょうか。
    ちゃんと見たことがないから、姪っ子が3,4歳の頃、スーパーの魚売り場の前で、
    「目がある!」と泣き出したことも。
    うちの田舎に住んでいる子供たちはLachsとForreleの燻製の、しかもほぐした身しか食べたことがないんじゃないかと思います。
    食文化を変えるのは難しい気もしますが、いつのまにか定着したsushiとか、
    karateやJiu Jitsuが子供にも人気があるように、「日本」+「釣り」というアプローチで、
    ドイツ人の関心を引くなんてのはどうかな、と思ったり。
    大きな流れになっていくには時間がかかるでしょうが。。。

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    1. 丁寧なコメントをありがとうございます!
      私という一外国人が見ていることなので、不思議だと思う部分が
      突出してくるのですが、ドイツ人にしてみれば、こういう窮屈な所とか
      極端な所もすんなり受け入れられるんだと思います。

      そうですね、ドイツ人の魚離れ、ひどいですよね。
      今度書こうと思ってたんですが、魚の表示で、Seelachsってありますが
      サケとは何の関係もない魚だったり、白身のフィレってだけで
      何の魚か分からないものが多かったり、、
      ああそうか!子供の人気者になるという手があったか!
      私が釣りをしていると、かなり目立つらしく、子供たちのいい標的に
      されることが多いのですが、いつも一言で蹴散らすか、最近は無視
      してたんですよねー。もっとアピールした方が良かったんですね。
      着ぐるみでも着ていこーかなー(笑)

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  2. ロウニンアジの釣りでも、おフランス、ヘタリア、恐ロシアのGTアングラーは聞きますが、ゲルマン野郎は知らない…
    仏 伊はやっぱり魚に慣れ親しんでいるから釣りが人気あるのかなあ。
    知り合いのメーカ営業マンも仏と伊のフィッシングショー行ってました。

    露は・・・急激に増えた富裕層の遊びって感じかな。
    東南アジアでもそうだし。

    ドイツ人が流行に関心ないからというのもわかる気がしますね。

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    1. 楽しそうじゃん!と、さっと行動に移せない気質?
      調べているうちに、ものすごく面倒くさい事情や決まりが出てきて、
      いらね。となる。
      釣りが正しくそんな感じですよ。

      スペインあたりでバカンス中に初めて釣りの楽しさを覚えて
      帰ってきても、あの解放感は何処へ?という人も。

      あとは、釣り、政治的にも弱いんですよねー。

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