Sunday 20 January 2013

神山 in Japan




四国は徳島からバスで一時間程、山を越え谷を越え着いたのは、神山という山村。

四方を山に囲まれ、町の中央にはエメラルドグリーンに透き通った川が流れている。

この時点で、もうワクワク度ビリビリ感が高まる。



谷間に差し込む陽が夕方になるに連れて、くっきりと影の模様を浮かび上がらせて、地図もなく

ぶらぶらと歩いていた私は、どこかで見た動く切り絵の中を彷徨っている感覚に陥る。


 山の中腹部に祭られている神様。


昔々は今の町のほとんどが湖の底だったという。

そこに山間の大石を取り除いて町が出来たという言い伝えがあり、以前読んだ大江健三郎の

”M/T と森のフシギの物語”を思い出す。彼は確か愛媛の出身だから四国のあちこちにこういった

伝説があるのかもしれない。



今回どうしてもここを訪れたかった理由に、町作りの基礎を見出したから。

この町、一見日本中にある山間部の過疎化の進む町のようだけれど、昨年は転入者が転出者を

越えるという驚きの現象が起きている。その内訳も、老後を田舎で過ごすという人達ではなく、

若い世代の職を持った人の移住が目立つ。

それを支えているのがグリーンバレーというNPOの存在。

柔軟に双方(移住者と居住者)の意見交換を行っているから実現出来ているようだ。

しかも、これほどの小さい町にも関わらず、光ファイバーが通っている事も一因しているらしい。

そこで、ドイツに帰って来てから調べてみると、うちの近くの村にも同じような例があり、

IT関係のクリエーターの中では知られていることなんだとか。


淡路島もそうだったけれど、今や地方が独自の利点を最大限に活かし、移住者を選ぶという時代に

きているんだと痛感しました。


詳しくは、日経ビジネス新たなクリエイティブは「神山モデル」が作り出す”へ。






2 comments:

  1. 日経ビジネスで読みきれないところ、色々調べて見ちゃい
    ましたよ 笑
    うん、すっごい面白い。
    東京から近い山の中の村にも、小さいけどこういうコミュニティーが
    実際にあります。
    廃校になった小学校を拠点に、アーティストたちが活動しています。

    しかし、夢があふれる話ですね。
    こういう素敵な事例を、自分の周りの環境にどう落とし込んでいくか。
    色々考えるいいきっかけになりました。
    素敵な情報、ありがとう!!!

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    1. 返信遅れて済みません。まさかのネット障害!丸2日世界からの遮断。。
      なんでもここら辺は、髪の毛のような細いカーベルが
      来ているだけなのだとか。
      今時分は場所の不便さよりも、こういった流通面を重視して
      住むところを見つけた方がいいと我ながら体感してしまいました。。
      私も西東京に住んでいた頃、よく郊外に行っていました。
      東京も方向を選んで、少し離れればものすごい自然が残っていて
      そのギャップがおもしろいですよね。
      そうなんです。だからことみさんのところのプロジェクトも
      ものすごく気になります!旧東ドイツという特殊な歴史背景も
      あるから、なおさら他にない枠作りが出来ていくんだろうなぁと。
      こちらこそ、訪問ありがとう!

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