Sunday 9 March 2014

ドイツで犬探しー 2 







犬探し、進んでいます。


それを通して、いろいろな人に犬探しの裏事情なんかを聞くことが出来たので、それも加えて書いていきたいと思います。


まずは、ドイツでは一般的な "Schutzgebühr" という制度。保証金と訳せば良いかな。

だいたい、100ー400ユーロくらい。

個人での譲り合いでも殆ど導入されています。

これは、動物自体の価格ではなく、動物を守るための制度。

軽い気持ちで動物を手に入れる行為に、ちょっとした”待て!”の効果をもたらしてくれるため、というのが一番の理由。

無料となると、転売してお金儲けをしようとする輩が出てくることも防げます。


その他、譲るまでにかかった費用を一部負担してもらうというのも理由の一つ。

私が見てきた中では、子犬、成犬に関わらず、予防注射、虫下し、チップの3点セットが既に行われていることがほとんど。

それに加えて、去勢手術、ヨーロッパパスなんかの有り無し項目が続きます。


また、海外で保護された犬の場合、血液検査、航空輸送代などが掛かってきます。


そこで裏事情。本当に保証金は役にたっているの?

金銭感覚って人によってそれぞれ。 2、3万円なんてお金じゃないという人だって世の中には居るんでしょうね。

手付金のように、お金だけさっさと払って、次の約束の日には現れず、そのまま音信不通、ということも少なくないそうです。

となると、そんな金額では動物を守れない、もっと高くするべきという意見もあるそうですが、

高くすると、その保証金が払えない人だっている。 

それに、この制度はもともとお金儲けの為のものではないので、高くする意味がない。

なかなか難しい所だそうです。




春の日差しが気持ちいいね。それにしても筋肉りゅうりゅうですな。


私が犬探しをしていて、気になった点も聞いてみました。

ドイツって動物保護の意識が高いことは、釣りを通しても十分理解しています。

でも、最近の事情なのかどうか知りませんが、ちょっと気になるんです。

私は前回に書いたように、ネットを使って、個人が直接やりとりできるサイトで犬を探しています。

誰もが自由に告知を出せるシステムで、利用者は個人からプロのブリーダー、動物保護センターと

様々。そこで気になるのは個人の告知内容。

私も人のことは言えないですが、 なんというか、ドイツ人のドイツ語が変。。そして雑。

文章を書くのが面倒という人もいるんでしょうが、それにしても、自分の犬を譲りたいのに一行のみ?

ビックリした例:この超かわいい犬欲しい人いる?これ、プレゼントで貰ったから、この犬のことは全然知らない。(実際は句読点一切なし)

そして、写真もスマホで適当に撮った一枚のみ。

本気じゃないよね、と思って観察していると、そういうものに限って直ぐになくなっていく。

たぶん、批判が出たか、保護団体が動いたかで、告知を消したんだろうと勝手に推測していたん

ですが、答えは意外でした。

類は友を呼ぶ。

半年のうちに数ヶ所を転々とさせられた犬や猫は跡を絶たないそうで、、。


これも、ドイツでは難しい問題かと。

犬を譲り受けるとなると、直接会って、インタビュー(会話程度ですけどね)を受けて、保護団体なら、

契約書にもサインして、となかなか時間も掛かります。

それに、条件が犬を飼うに当たって、適切ではないと判断されると、OKが貰えないこともあります。

例えば、独身の会社員で、都市部のアパート生活をしている、なんていう条件は厳しかったり。

たとえどんなに犬が飼いたくても。

私の友達でも、絶対に良い条件とは言えないけれど、犬に愛し愛され、お互い幸せに暮らしている

ところがたくさんあります。

動物を飼うことへのハードルを高くして、動物を守るというのは当たり前のことなんですが、

その影で、そういった規定から外れる人への配慮も大切だとつくづく思いますね。

そして、その為にこういった個人でやり取りできるサイトが役立っている訳ですが、それを悪用と

いうか、勘違いして利用する人達もいるんですよね。



なんかうまいもんでも見つけたか?

おっと、自分の体験を書くのをすっかり後回しにしてしまって、長くなってしまった。

なので、次回にまた!








6 comments:

  1. ペットを巡る問題はいずこも同じですなあ。
    でも、日本よりはましかなあと。
    日本の犬猫入手はペットショップがメインですが、どう見ても衝動買い誘発させているようにしか思えないんですよね。
    ペットショップの主流販売品はフード(私がいた店はそうでした。)ですが、これは利幅がものすごく少ない。
    だから大量に販売する必要があるし、大量に吐ける店はメーカーは添付というおまけをする。だから私がその職を離れる前から大型店舗化がどんどん進みました。
    ホームセンターにもペットコーナーできたり。

    が、大量販売するには集客力が必要で、それに手っ取り早いのは生体なんです。
    ま大型店は利益にシビアな点もありまして、商品の回転に気を使う。
    つまり犬猫の売れ残りってかなり痛い。
    これを防ぐために生後間もない犬猫の販売が主流となり、それは「かわいい!」って衝動買いを狙っている面もあると思います。

    私が現役の時は犬猫もらうか、血統書付きはペットショップに発注。
    もしくは電話帳みたいな愛犬の友をよんでブリーダー探すもんでしたね。

    ちなみに水槽、プラケース群は壁になって初めて一人前っす。
    ベタ以外にリコリスグラミーや卵目、爬虫類やってたので二面はそういった壁でしたw

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    1. 厳しい、非常に厳しい現状です。

      客寄せに使われるのですか、、、。
      犬を一匹売ったところで儲けなんてないはずなのに、なぜどこもかしこもペットショップといえば、子犬を置いているのか不思議でした(明らかに生体販売中心でやっているところは別として)。

      日本のいわゆるペットショップに足を踏み入れたことはなかったのですが(金魚屋を除く)、そのホームセンターのペットコーナーにたまたま通りかかり、店員さんと目が合った瞬間、
      ”触ってみますかぁ?”
      って、聞かれてかなりびっくりした経験があります。
      若い女の店員さんだったので、彼女の肩を揺すって、”あなたのやっていることはポンOキと同じなのよ!しっかりしなさい!”と、叱ってやりたかったですが、日本では大人しくしています。

      でも、日本も徐々にペットに対する意識が変わってきているとも聞いています。
      そこで、どうやって条例を作っていくのか、もしくはモラルの形成をしていくのかという点で、こういったドイツの例も参考にしてほしいですね。
      例えば、田舎で暮らす90歳のお年寄り夫婦に、いきなり、”クサリで飼うのは禁止です、魚の頭を与えるのも禁止になりました、あなた達は動物を飼う資格がありません”なんて言う社会にならないように。。

      余談ですが、ドイツでは熱帯魚の輸入にも、規制が掛かってくる傾向にあるそうです。これも難しい問題なんでしょうけど、アクアリウム好きゲルマンがまたごそっと移動する日は近いかもしれません。

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  2. こっちに来て、犬を買ってる人やその犬自体を見ていてよく思うのが
    人間と犬の関係がとても自然なんですよね。
    オーナー>犬というよりは、共存するパートナーというか。
    この国の日常社会における犬の立場にも、好感がもてます。
    こうやってオーナーを決めて犬が育てられていくんだもの、納得ですよね。

    とここで、じゃあ日本はという話にどうしてもなってしまいますが
    犬だけでなくペットショップで動物を売ること自体、もう虐待に近いことだと
    私は思ってしまいます。動物園も同様。

    24時間眠らない新宿歌舞伎町にペットショップがあって、一晩中蛍光灯ギラギラのショーケースに詰められた子犬たちが、それこそ指名待ちの○春婦のように、眠れずに誰か来るのを待ってるの見ると、もう悲しくて吐きそうになります。

    カワイー!とかいってそこに群がる女たちを片っ端から引っぱたきたくなる衝動を
    私も抑えてました。

    犬の幸福度も、国によって様々ですね。

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    1. あるみたいですね、そういうペットショップが。
      厳しい職業の方々が夜な夜な訪ねて、癒しを求めるみたいな。
      でも、子犬や子猫の必要があるんですかね?動物の性格や生態は関係なく、ただ撫でるだけなら、生き物の必要もないと思います。ペット業者に騙されてることに気づいて欲しいものです。ぬいぐるみで十分!

      とはいえ、私も可愛がり過ぎる節があるようで、ドイツ人に怒られること多々でして、勉強中の身ではあるのですが、、、

      はい、犬の立場はかなりしっかりと守られていますね。
      うちのアカも、EUパス所持、賠償保険にも入っています。(なんか私よりも…)
      あとはやはり環境が適している、場所があるというのが、恵まれているのと、法律、条例がしっかり理にかなっているところですかね。
      国によって環境や習慣の違いがあるので、一律にすることは難しいですが、ホント、犬も人間も幸福度が重要なのになぁ。

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  3. 日本のペット事情を聞くと、本当につらく思えることが多いですよね。ただ個人的には、ペットを取りまく環境を日本とドイツで単純に比較するのは難しい、とよく感じます。

    というのも、例えばドイツでは日常レベルで動物に接する機会が圧倒的に多く、それも犬猫に限らず、家畜(牛、馬、鶏、ヤギ、羊)から野生動物(鹿、狐、兎ほか)までいろいろ、さらに身近に動物の生態に詳しい人がいて、その人たちと交流する機会も豊富です。そのため、社会における人間と動物の関係が安定していて、動物側の立場も守られやすく(守りやすく)なっていると思います。反面、定着しすぎて改善されにくい部分もあるとは思うのですが。

    また、こちらには教会税や犬の税金、はてはチップといった「これをうちが払うんでしょうか?」と一瞬考えてしまう出費があります。これは社会がうまく回っていくために必要と思われる費用で(私なりの解釈ですが)、全ての人がそこにその分の価値を見いだすとは限りません。でもその支払いを受け入れる感覚は、例えば犬の買値に含まれている「動物の保護を目的とした」費用でも支払う心構えにつながるように思います。

    日本にはこうしたベースがなく、しかも今後もそういう方向には向かっていかないと思います。ただ、現在のペット事情を改善しようと、積極的に活動している方がたくさんいるようですので、きっと日本の環境に合ったかたちで、すこしずつよくなっていくのではないかと願っていますが。

    個人的には日本でも、ミラン氏やリュッター氏のような「犬と会話ができる」有名人がテレビに出るようになったら、状況が劇的に変わると思うんですが〜。

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    1. 確かに単純な比較は難しいですね。
      スペースの限度も極端に少ない(世界一?)日本で、こちらの規則を実施したら、誰も犬なんて飼えなくなりますよね。
      そして、そうなってしまうと、無関心から起こる動物虐待の問題が悪化すると、私は思っています。
      TKKGさんも書かれているように、誰もが動物に触れられる機会を与えられることが、一番の動物と人間の関係の理解に繋がると。

      私も税金とチップに関しては、?の部分がありました。特に田舎だと、多くの割合が街の清掃に使われる税金を払う必要があるのか?と思っていました。でも、これで街に住んでいる犬仲間が肩身を狭くして暮らさなくていいのなら、、と考えるようになりました。もう、この辺は犬目線ですね。世界中の犬がうちの犬の相棒、という感覚です(笑)。

      どうなんでしょうか。私の感覚では、”一般的に”日本人は動物への愛情を注ぎやすい体質だと思うのですが。。そしてそれが行き過ぎて、ペットを人間化してしまい、お互いに苦しくなってしまう(躾がうまくいかない)というケースも多いのでは?と。
      それを、テレビなどでも後押ししているような傾向があったり、、

      少し話が固くなってしまったので、もし良ければ、こちらのビデオで和んでください。反省する犬たちのビデオです。悪さをした本人(犬)が一番やってはいけないことだと分かっている。。
      http://www.youtube.com/watch?v=wsgsQ_1QFBs

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