Sunday 3 January 2016

年越しの爆音と犬たち 






こちら森地方は、お陰様で穏やかに新年を迎えることが出来ました。




元旦散歩。森の麓、小川の流れる小さな谷間は深い霧で覆われていました。

昨年も、当ブログに色々な方に訪問頂き、またコメントまで頂いたりと、私の日々の活力にさせていただいております。

方向転換の多い(笑)私本人とブログではありますが、これからもお付き合いの程、宜しくお願い致します!


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さて、タイトルにもありますように、犬にとっては思わしくない年末の行事、カウントダウン花火。

うちの野犬マイは、なぜか爆発音には反応しません。

田舎では、規制外ということもあって、たまに空が戦闘機の練習場になることがあります。
その度に起こる爆発音。私も生まれて初めて体感した時は、本気でビビリました。

ソニックブームという、”主に戦闘機などの超音速飛行により発生する衝撃波が生む、轟く様な大音響のこと”(Wikipediaより)現象らしく、地響きと共に、空が割れたような音。

猟犬アカは、もともと音に敏感なので、尻尾を巻いて家の中に逃げ込みますが、マイはその後、空を睨み続けるという、犬としては奇妙な反応を見せます。

生まれ育ったあっちでは、日常茶飯事なんじゃないの~というレッテルは置いといて、、


大晦日、

近くに住む犬飼Tさんが、息を切らせて家にやって来た。

なんでも、森を右往左往にキャンキャンと叫びながらパニックに陥っている犬が居るので、捕まえるのを手伝って欲しいと。

ドイツでは普段は花火の販売は禁止されているので、この時期に販売が始まると、直ぐに試してみたくなる人(主に子供)も多く、30日からあちらこちらでパンパンと爆竹の音がしている。

Tさんは、きっとそれでパニックになって、飼い主から離れてしまった犬だと言う。

30分ほど、森を探したけれど見つからない。

そこで、二人連れのハンターさんに出会ったので、犬の姿形を説明すると、
「ああ、それは、隣ん家の犬で、脱走癖があるんだ。」と。それに、先程からの爆音は、花火ではなく、銃声だったと。

とてもフレンドリーなハンターさん達でしたが、Tさんの心配げな顔をちらっと見て、
「今日び、犬が歩いてるだけで、動物保護だとかに連れていかれると困るんだよなぁ。うちの犬もすぐ居なくなるけど(GPSの首輪をしてた)、そのうちひとりで戻ってくるんだから。。」

まぁ、言いたいことは分かるんだけど、自分で家に帰れる犬かどうか見極めるのは難しいので、見つけたら、チップを読み取れる獣医か保護施設に連れていくのが懸命だと思う。

それと、電話番号を付けておけば、直接連絡が来るので、うちも今後は気を付けようと思った。


気を取り直して、大晦日散歩に川へ。遠くの方で花火が上がっている。

 花火に関しては、以前にとても悲しい話を聞いた。

ある男性が、この時期に犬の散歩をしていると、近所の子供が犬の鼻先目掛けて、爆竹を投げたのだという。

それ以来、この犬は家から一歩も出なくなった。

ドイツ中のセラピストを探したけれど、誰もこのトラウマを直すことは出来ないのだそう。


ちょっとした悪戯心のつもりだったんだろうけど、犬の一生を滅ぼしてしまった。
言葉もない。


日が暮れてきても戯れる二人と一匹。


マイの初恋相手のジャック君も、花火恐怖症だ。

元旦に、お年始のご挨拶も兼ねて、ちょっと様子を見に行ってみた。
*ドイツではそんな習慣はありませんが、私が好きなのでやっているだけ。(すごく迷惑!)

やはり、大晦日の朝から2日間、庭以外には出ようとしないそう。

少し、といっても2時間ほどお暇してから(だから迷惑なんだって!)、皆でなら少しは安心するかもしれないので、一緒に散歩に行くことにした。

始めは飼い主さんの後ろに隠れて、数歩ずつしか歩けなかったのだけど、うちの前に来て、
マイが、わんわんわん!

と、吠えたのを聞いて、「この世は正常だー。」と思ったのか、いつもの様に走り出した。

思わず皆で爆笑して、別れた。


上記の犬くんにも、こんなキッカケが訪れてくれればいいなぁ。




↑昨日の夜中の12時。

寝る前のオシッコの時に、木の棒を見つけて、家まで咥えてきた。

よくある普通の犬の行動だけど、マイはこんなことやったことがない。
嬉しくて、家が汚れるくらいどうでもいいやと楽しんだ夜でした。









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10 comments:

  1. あけましておめでとうございます。
    今年もAkaさんのブログ、楽しみにしてます!
    どうぞよろしく!

    この投稿を読んで、あるお話しを思いだしました。
    それは飼い主をなくしてしまい心を閉ざした犬を元気づけようと、動物と
    話ができるという人が犬とお話ししたところ、雷が鳴る夜が怖すぎて、
    亡くなった飼い主さんはいつも駆けつけてくれたのに、今は誰も守って
    くれないから辛いというものでした(涙)
    理由が分かったその後は、元気を取り戻しご飯もたくさん食べるように
    なったというお話しですが、この外に出られなくなった犬さんの恐怖も
    何かによって癒されればいいのになと、思いました。
    犬のトラウマとか、かわいそすぎる。。。

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    1. Kotomiさん、
      新年おめでとうございます!

      そのお話すごいですね~日本昔話にそんな話があったような、、頭巾をかぶると動物と話が出来るという。子供の時にその頭巾を欲しがったのを覚えています(^^)
      最近興味を持っているのが、子供の教育学と犬の教育学を比較している学者さんたちなのですが、言葉での理解が大人ほど確立されていない子供の学習経過と本当によく似ているそうです。
      犬を飼うと、まず躾!と思う人が殆どですが、子供が生まれて、すぐに躾を開始する人なんていませんよね。まずは愛情を与えるところから。
      そうすれば、犬とも話が出来るようになるのかなぁと思います。

      こちらこそ、今年も引き続き宜しくお願い致します!
      Kotomiさん一家のこれからの活動も楽しみにしています。

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  2. 明けましておめでとうございます。

    そちらでも一般の人も花火あげるんですね。
    日本だと特殊免許入りそうな花火個人で打ち上げているので私もはじめはびっくりしました。

    はじめはココのこと心配していたんですが、なぜか音は平気です。音源との距離が分かっていて、遠いと「危険なし」と判断しているようです。

    マイちゃんのヒーリングパワー、やっぱりすごいですねぇ。
    ジャック君も好きなキャラなので、今年ももっと登場することを期待しています。

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    1. 新年おめでとうございます!

      そうなんです。この時期だけ解禁されるので、張り切りすぎる人が多くて、、、それに、年々派手になってきてますよね。ホント花火師か!と突っ込みたくなる方々。
      犬ではなく、私が花火が怖いので、窓から眺めて楽しんでいます。経済的だし(^^)

      音との関係はやっぱり経験からなんでしょうか?徐々に慣れていったものと、この大晦日だけの花火の違いは、意味が分からない動物にとっては大きいですもんね。

      いえ、ヒーリング効果じゃなくて、呑気な奴がいるな~と、怖がってる自分がバカらしくなった感じかしら。。ジャック君とは毎日の様に会うんですけどね、写真なんて撮れない俊敏さです(^^;)

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  3. 明けましておめでとうございます!

    花火音にびっくりして逃げ出したペットが、何日もかけて家に戻って来たりする話はよく聞くんですが、こちらは花火もパーティもなく静かな年越しでした。ジャックくんは、よかったですね、マイちゃんのお陰で恐怖症を忘れることができて!恋する力は偉大・・って、ことでしょうか?

    こちらでは、鹿を追いかけて迷子になって帰って来なかったり、心臓発作を起こしたりする犬の話をよく聞きます。なので、外で出る時は必ず連絡先を書いたタグをつけさせてますね。

    She is loved, please return her to us.

    のメッセージもつけてます。

    今年もマイちゃんの大活躍と野生座談会を楽しみにしてますね!
    今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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    1. あけましておめでとうございます!

      静かな年越しー停電のせいなのかしら?それとも人里離れた環境?ここも遠くの方で、パンパンと音がするだけでしたが、苦手意識のある犬は、それでも怖いのでしょうね。
      自力で帰ってくるには、パニック度によるのでしょうが、心臓発作というのは聞いたことがなかったです。。

      このメッセージ、素敵ですね!こちらでたまにあるのは、見つけた人がそのまま飼ってしまう例でしょうか、、チップが義務付けられているので、病院にかかれば、バレてしまうと思うのですが。

      こちらこそ、今年も楽しいお話に参加させて下さいね!
      年末年始、仕方なく閉じこもっていたので、イエローストーンのビデオ(オオカミ)観まくりでした(^^)

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  4. あけましておめでとうございます!
    今年もブログ楽しみにしています。
    やはり犬は本当に花火苦手なんですね。
    日本に比べたらカナダは花火が少ないのですが夏になるとちょっと出回りますがたいしたことない花火ばかりでこんなんだったら売るなよ、と思ってます。
    うちの田舎でもキャンプ場やらで記念日に打ち上げますが周辺住民は山火事が怖くて嫌がっている人も多くキャンプ場は多分呪われています、客数が減っていますから(笑)実際花火から山火事になったらなんとも許せません。
    ジャック君は怖がっていても写真が撮れなかったのですね、残念。
    その家から一歩も出なくなってしまった犬のところへマイちゃんが助けに行かないと・・・やってのけたら犬界のジャンヌダルク?!

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    1. あけましておめでとうございます!
      こちらこそ、今年も宜しくお願いします!

      私としては、花火は夏だろう、と思うのですが、こちらは法律で販売が禁止されているので、大晦日のみとなります。
      そうですよね、自然の中だと山火事というオプションも付いてくるんですから、余計に厄介な存在ですね。たぶん、そちらもそうなのかなと想像しますが、打ち上げ花火系が好まれているような。。手で持って、パチパチするのは、カクテルやアイスに乗っかってくるくらい(笑)?

      気合だけは、いつもジャンヌ・ダルクですけどね。まだまだお子様なロシアっ子です。今年はもう少し成長するかな!?

      西海岸へ!私までワクワクしてきました。↑のKAOさんが、アイダホにお住まいで、アメリカ大陸西側といえばロッキーマウンテン?(ものすごくアバウトですが)いつの日か、体感してみたい自然ですー。うーん、車でって、どのくらい掛かるんだろう。。

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  5. akaさん、明けましておめでとうございます。
    本年もお互いの愛犬の話他でのお付き合いをよろしくお願いします。

    大晦日の花火音に関しては愛犬がショック死しないか心配する飼い主さんも多いとか。
    我が家では先代犬のパッチーは反応無しでしたがエイミーがかなり動揺して息づかい荒くなるので家族が花火を見に外に出ても私はCDの音量を高くした室内でエイミーを撫で続けていました。
    ナナはマイちゃん同様反応無しです。 ナナの場合 遠くで起こる騒音より身近で起きる突発音に反応します、 と言ってもパニックになるのでは無く体をぴくつかせる程度ですが。

    花火のケガで外に出られなくなってしまったなんて あまりにも残酷ですね。
    娘(人間)は数年前ロケット花火を頬に受け 火傷では無く打撲のような痛みで痣となり 幸い今では痣は消えたけれど、ロケット花火をしている傍には近づけなくなりました。
    あのロケット花火が娘の目に直撃しなかったのが不幸中の幸いでした。

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    1. こちらこそ、いつも楽しいお話、そしてアドバイスをありがとうございます。今年も愛犬たちにとっても、穏やかに暮らせる日々であって欲しいと願っています。

      やはりショックが大きいと、心臓発作というのもあるのですね。これは気を付けてあげたいところですが、大音量のパーティーなどに、犬を連れてくる人達もいたり、、なかなか注意も出来ません。。
      犬によって、反応の差がこれ程大きいのは、過去の経験以外に性質によるものもあるのでしょうか?猟犬訓練での銃声に慣れさせる時も、完全に無理だと諦めざるを得ない犬が数頭いました。
      他の音を聞かせたり、遊びで気を逸らせたり、ショック状態が続かないようにするのも大事なんですね。

      ドイツ、今回の大晦日は酷いものでしたね。ケルンの映像でも、ロケット花火を打ち合う人達がいたり。お嬢様も、心の傷を負ってしまったとのこと、こういう後先が見えない行動を取る人たちに会ってしまって、とても残念で仕方がありません。もう、こういう習慣自体、止めなければならないくらい、モラルが低下しているのでしょうかね。。悲しいです。

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