Thursday 27 November 2014
ドイツで売られている、魚の正体
釣りを始めてから、魚を買うのをためらってしまう私ですが、
冬が近づいてくると、チラチラとスーパーの魚コーナーを覗いてしまう今日この頃。
今日もスモークサーモンのコーナーで立ち止まり、暫く眺める。
その中で格段に安く売られていたスモークサーモンらしき代物。
Lachsforelle(Lachs= サケ , Forelle= マス )
見た目もサーモンそっくり。でも、鮭なのかマスなのか、ハッキリしてくれ!と、一消費者は思う。
おもむろに、パッケージの裏の小さな文字を読んでみると、ラテン名(学名)の表示のみ。
これじゃあ誰にも分からない!
そうなると、どうしても魚の正体が知りたくなって、買い物もそこそこに、このラテン名を呪文のように唱えながら、帰宅。買ったものを車に残したまま、検索。
正体は Regenbogenforelle (Oncorhynchus mykiss):ニジマス でありました。
なーんだ、普通の魚じゃん。
はて、なのになぜ、本当の名前を隠したがるのか?
隠しているわけではなく、違う名前で店頭に並べたほうが、見栄えが良いのかもしれない。でも、
こちとら日本人、エビの細かーい種類も気になる人種 、得体の知れない魚は食べたくないよ。
そう、この見栄えのする名前と言うのが、ドイツでは、"サーモン Lachs"らしいのです。
こちらで一番消費率のある ”Seelachs” (See= 海の , Lachs= 鮭)なんて、
本当は Köhler (Pollachius virens) というタラの仲間。
マスはまだ鮭の親戚とも言えるけど、タラなんて鮭とまったくかけ離れた種類。
本当の名前を記したところで、誰も分からないのかもしれないけど、せめて”タラ”とどこかに書いておいてほしい。
それに、今日のこのLachsforelleは、ちょっとあくどいやり口のようにも感じる。
というのも、本来は味も身の色もよく似た Meerforelle (Salmo trutta trutta)を指す名前だったのが、最近では養殖のニジマスに色を付けた餌を与えて、サーモンのような赤い身を作り出し、同じ名前で売りに出されているらしいから。
うーん、ドイツでの無難な魚選び、まだまだ続きそうです。
結局お気に入りの魚を買って、代わり映えしない我が家の食卓となりました。
Sprotten (Sprattus) という、ニシンの仲間。卵なしのシシャモのような味わい。燻製されて売っています。少し炙って、頭から骨まで食べられます。カルシウム、カルシウム。
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Lachsについては、私も薄々そんな気がしてました。Lachsと名づけておけば、ドイツ人は安心して買うのじゃろうて、と。それにしても、強引ですよね。日本の食品偽装問題を思い出します。
ReplyDeleteSprottenはうちの辺りでもスーパーに並んでいます。好物です。手が油にまみれますが。あ、箸を使えばいいのか。
そうですよ、強引なネーミングでの客引き戦略ですよ。
Deleteそういえば、Lachsschinken なるハムも存在しますね。まぁ、これは見掛けからこう呼ぶようになったという類でしょうけど。
何時だったか居酒屋で、南ドイツフェアなるものがあり、サラダが食べたかった私は、Wurstsalatを注文。サラダという名の野菜なし料理だと、誰も教えてくれなかったーーー。
こんにちは。
ReplyDelete驚きました。それって違法にならないんですか?
お役所とか消費者センターとか何も言わないのでしょうか?
燻製をあぶるというのは考えたこともありませんでした。写真を見ると、香ばしくておいしそうですね。今度試してみようかな…
ブログに訪問していただき、ありがとうございます!
Deleteあくまでも商品名で、裏表示には原材料(ラテン名)が表示されているからーというのが通っているのだと思います。良心的なところでは、漁の方法、獲られた場所まで記載されているんですが、肝心の魚の名前が…。気にするところが、違うようです。
燻製のマスも鯖もいつもオーブンで炙っていますよ。敢えて、何も考えずにそうしていました。。