Monday 10 November 2014

犬の狩猟本能による悩み








というと、きっとこの方のことかと思われる。



猟犬=獲物を獲る、と思っている人が意外に多いことにびっくりする。

ヨーロッパの猟犬種で、自分で獲物を獲ってくるタイプは殆ど無いに等しいのではないかな。

躾や訓練によって、この辺は変わってくるので、一概には言えないけれど、アカを育ててきた限り、

獲物を追って楽しいこともあるけれど、だからと言ってその獲物をどうこうしようっていう気はまったくなく、反射神経からの遊びの延長の様。

そしてこちらは、遊びでそんなことはして欲しくないので、怒って正す、というのもすんなり受け入れられるしつけ方だったんです。



そう、アカでなければ、このお方。

ロシアっ娘のマイ。

この方の場合は、

”獲物が居れば、獲って、茂みに隠れて、食す。”

という行為をごく自然にやってのける。

ごく自然というのは、当たり前のことの様に行うという意味で。


困っています。


周りから言われるように、元野良犬だから仕方がないんじゃないの、とは思います。

でも、そういった性質は再教育出来ないのでしょうか。




例えば、面と向かっての訓練は飲み込みが早く、完璧に粉します。

散歩の訓練も、少しの注意で私から前に出ることはなく、集中力も持続力もあります。

普段の生活でも、ダメなことはダメだという線引きがきちんと出来ます。

初めての所、街中やお店や人混みの中でも少しの時間で均整をとります。


でも、いざ自然の中に出ると…



一匹ミニ狼。


先日も釣りをしていると、こういう方々がやって来て、




獲物としては考えられない大きさですが、

大興奮。



言われて、伏せをしているけれど、耳を立てて目を細めて口を固く閉じている。もの凄い緊張状態。

体に手を当ててみると、心臓がバクバクと早くなっていくのが分かります。そして数秒ごとに、小刻みに体全体が震えている。

本人もどうすることも出来ないという感じで、キャンと短く乾いた声を張り上げる。

苦しそう。


同情はしませんけどね。だって、ここではそういうことは許されないから。

ロシアの奥地なら、さぁ自分で餌を獲っといで!と私も言えるけど、私達とここで生きていくには
ルールに従ってもらうしかないですから。

それに、散歩に出る度に、鼻を地面に擦り付けて、ゼイゼイハァハァリードを引っ張りながら
辿り着けない獲物の匂いを嗅ぎ回るなんて楽しい行為とは到底思えない。

(ま、この考えに辿り着くまで時間が掛かった私ですが。)




小さな事から、ということで

散歩中に動物の痕跡を掴んだような仕草をすれば、直ぐに注意を反らせて私との歩行に集中させること。私も集中力が必要なので、当分は1頭づつの散歩です。

そして、野犬出身だから仕方がないと諦めないで、
子犬の頃の社会性を身につける訓練を一からやり直しています。


いつか、みんなでゆっくり楽しさを共有できる事を夢見て。







4 comments:

  1. マイ嬢、うちの犬よりもずっとずっと落ち着いている感じで、感心しました。

    元野犬だから仕方ない、という考え方も分かりますが、矯正はきっと可能だと思います。とにかく自立心旺盛で、実際利口なので、それをうまく逆手に取る事と、あきらめないことが鍵ではないかと…。

    うちのもセルフハンティングが基本で、嗅跡を追い始めると始末に困ります。ただ、三年飼ってきて感じるのは、こんな小型犬にこれほど強い猟欲を詰め込むのは良くないんじゃないかな、という事です。

    所詮は小型犬、自分で自分の限界を感じる瞬間は多いと思いますし、それを乗り越えるだけの強い精神力を備えていない場合、バランスが取れなくて、情緒不安定になる、といいますか。うちの場合はそれに加えて、飼い主側の問題もあるので、犬にとっての飼育環境は理想的ではありません。

    その意味ではakaさんのお宅は訓練に積極的で、しつけにも一貫性があるので(個別散歩、お疲れさまです!)、将来的にすごく期待できると思います。

    私の印象では、必須はとにかくアイコンタクト。呼ばれたらこっちを向く、というのをとにかく重視しています。うまくいかないこともしばしばですが、これができるようになると、だいぶ摩擦が減ります。

    今は寒いのもあって、訓練大変かとは思いますが、夢に向かって、頑張ってください。応援してます〜。

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    1. そうなんです!この小さな体で周りの全ての動物を相手にしようなんて、到底無理だということが、分かっていないから苦しいのだと思います。
      それも、経験を積めば分かってくることなのかもしれませんが、ここで経験を積まれては困るので。。(実は、近所の放し飼いの鶏にアタックしてしまいました。あってはならないことですし、今度あったらXXXと相手から言われています。田舎なので、打たれたら終わりです。)

      アカと比べて、自立心もあり精神的に落ち着いているせいか、こちらも期待しすぎていたと思います。実は経験不足の思春期くらいの年齢なのに。
      そう思って観察していると、やっていることに矛盾があるある!

      アイコンタクトですか!良かった、間違ってなかった。
      何から始めようかと思っていたときに、一番気になったのが、人間の目をあまり見ないことだったんです。餌の半分をこの訓練で費やしています。
      うちも躾に関しては意見が食い違って、常に喧嘩ですよ。散歩中に犬を取り合って、別々の方向に歩く飼い主。犬は???ですよね。(苦笑)

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  2. akaさん こんにちは。
    マイちゃん、野良犬時代の体験だけでなく、生まれながら狩猟本能が強い性格なのかもしれませんね。
    こういった生まれながらの性格は根本から直すのは難しく リーダーである飼い主に従う様 訓練するしかない云々って読んだ事があります。
    それには本当に根気と忍耐がいるでしょうから 頑張ってくださいね。
    犬の性格&行動を観察して 適切なタイミングで犬をコントロールするって言葉で言うほど簡単じゃないですものね。
    ナナは時々 拾い食いするんですが、 口に入れた瞬間 口から出すよう強く言います。
    私の殺気を感ずるのか(笑) 出す時もありますが、 夢中で食べてしまう事も。
    本来食べようとする前に止めさせなければいけないんですが なかなか相手(ナナ)も素早くて。。。

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    1. コメントありがとうございます。
      そうですね。これは性格だと私も思います。野良犬だった期間と言っても、子犬の時に保護されたと聞かされているので、それほど長くなかったと予想します。
      となると、生まれつきの性質(遺伝)となり、一体どんな犬種が隠れているのやら、その中に家庭犬はいたのか、興味深々。

      私がリーダーとならなければならない、これが基本なのでしょうが、なかなか難しい!
      マイは、アカにあたふたしている私をじーっと見つめて、”ダメだな”とでも言わんばかりに見続ける、そして次の隙を狙って私を無視するような行動をとるーと、毎日私が訓練されています。
      そういうこともあって、私がリード出来る範囲、一頭ずつの散歩となりました。

      殺気は一番の方法ですね。(笑)何かそういう気をコントロールできる武術でも習おうかしら、と本気で思っています。あらら、方向が、、、

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