Monday, 16 March 2015

失敗した、スーパーの魚






ドイツで売られている魚のシリーズで、(前の記事はこちら→*魚の正体

切り身になって、冷凍されて、綺麗な写真とテキトーな名前が付けられている、お魚の話。

魚屋で買えばいいだけの話だけど、ドイツの魚屋は日常に通えるほどお安くないので、冷凍の魚は貧しい庶民の味方なんです。


先日も、その安さに飛びついたこちらのお魚。



 Wildlachs, 英語にすると、ワイルドサーモン。ちょっと凶暴そうなサーモンを想像しますが、

天然の鮭、ということ。

こちらで売っている鮭は、殆どが海で養殖されたものなので、天然モノは、普通値段が倍くらいするのに、養殖と変わらない値段だったのです。

で、学名表記を見てみると、”Oncorhynchus Keta” 原産地も大西洋ではなく、北東太平洋。

こっちで見かけるのは、だいたい”Salmo salar” アトランティックサーモンと呼ばれているものなので、これは一度試してみなければ! と購入してみました。


まずは食べる前に、何の魚なのか検索。

私が調べた限りでは、日本では”白鮭”とか”秋鮭”と呼ばれ、新巻鮭もこれなんだとか。

ふーん、じゃあ普通の鮭なのかと、フライパンでバター焼きにしてみましたが、

鮭に似た味のする魚の味 という感じ。

脂が少ないせいか、さっぱりとした味で、好みの問題なのかもしれないけれど、これはちょっと残念な結果だったなぁ。

でも、料理次第では美味しくなりそうな気もするので、再度チャレンジしてみたい。


で、完全に失敗だった魚を二つ。


Pangasius (Pangasianodon hypophthalmus)

Nilbarsch(Lates niloticus


どちらも、”白身魚の切り身”として、安価で販売されています。


一つ目は、日本語でカイヤンと呼ばれるナマズ。手に入るのは、タイやベトナムで養殖されたもの。

以前、多く買いすぎたからと頂いたのですが、解凍した時点で、ちょっと気絶しそうでした。。

普段川魚を食べ慣れている私でも、泥臭い匂いが駄目でしたね。

でも、中華などで出てくる白身魚は、この魚が多いのですが、さすが中国人、そんな臭さも感じさせない腕の持ち主です。 でも、私はもう元の匂いを知ってしまったので、食べませんけどね。


二つ目は、ナイルパーチ。 ドイツではViktoriabarsch という名でも呼ばれています。
  
ドキュメンタリー映画『ダーウィンの悪夢』でも、有名になった魚です。

この映画の内容を信じるかどうかは個人の問題ですが、水産資源の為に導入され、在来種の生態系に深刻な影響を与えているという事実だけで、食べたくない魚の一つです。

そんな魚が普通に出回っているなんて、信じられないですが、残念ながらよく見かけます。


前にも書きましたが、どれも小さく学名が書かれているだけなので、消費者としては見極めが難しい。
その上、こちとら日本人、ラテン名なんて覚え辛い。


それでも、美味しい魚の為に、冷凍庫の前で、じっくり観察続けたいと思います。





気休めかもしれませんが、このMSCマークの付いているお魚を買えば、間違いはないかなー。


海洋管理協議会(MSC—Marine Stewardship Council)の日本語のページです。

 http://www.msc.org/?set_language=ja









8 comments:

  1. 冷凍の魚は、漁をした場所とは別に、どこでどのように加工しているかも気になるところですよね。以前、ARDのドキュメンタリーを見てかなり衝撃を受けました。これは、冷凍加工食品の話で切り身そのものではなかったのですが、それでも心配になります。(ご存知かもしれませんが、Iglo, Frosta,Markencheckで検索すると、ARDの動画が出てくると思います)
    うちの村のスーパーの鮮魚コーナーにも、たまにナイルバーチが並んでいます。私も「ダーウィンの悪夢」を見て、真偽はともかく何となく引っかかるものがあるので、手が出ません。
    最近ウチでは鮮魚が手に入れやすくなりました。ほんとにラッキーです。魚には必ずどの海域で獲れたものか記号が書いてありますよね。あれで、地図を見ながら海域をチェックするのが趣味になりましたよ(笑)

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    1. あ!いぷしろんさんのところのボンゴレネタ!記事が少しシンクロしてて、なんだか嬉しいな(^^)
      このドキュメンタリーは知らなかったですが、ううー、厳しいですね。レトルトよりも冷凍は保存料が少なく安全、みたいな感覚があったので、、、。こちら北ドイツが産地で有名な Nordseekrabben(ヨーロッパエビジャコ)の加工過程も恐ろしいものがあります。多分ご存知とは思いますが、エビの皮を剥くために、一度モロッコに送って、帰ってくるという。その間に、何度も保存液に漬けられて、、、。それで、殻付きで買ってみたんですが、やっぱり、剥く作業、挫折しましたー。
      そちらの魚事情、いいなぁと思いながら、いつも拝見しています。意外にも、この辺の魚屋さん、イマイチなんですよ。海に近いかどうかではなく、需要があるかないかなんだと思います。ロシアスーパーに行けば、川魚が手に入るんですけどね。。出来れば自分で釣りたい!

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  2. パンガシウスは日本にもかなり入っているようで。
    日本で食べた人の話によると、臭みは感じなかったと。
    料理以前に、処理の問題じゃないかと思います。
    ニロチカくんは日本でもかなり前からお馴染みですね。

    こっちではナマズといえばLeleと呼ぶClarias fuscusの仲間の養殖が盛んです。
    昔、飼育した事ありますが、ものすごい暴れん坊でした。
    クセがありますが、こいつとオスフロちゃんは大好物でありますw

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    1. お久しぶりです!GT談義、ついて行けないですが、楽しんでます^^

      私もナマズは好きなんですけどね。やはり、タイ、ベトナムから中国に送られて加工されて、ヨーロッパへという過程で味は落ちるんでしょうね。それとも、養殖環境に大きく左右されるのもあると思います。
      そうですね、この二つは世界中でファーストフードとして出回っているみたいですね。メニューに”ふぃっしゅ”となってたら、注意必要ー。

      アクアリウムといえば、、うち、エンドラーズ、始めましたヽ(・∀・)ノ
      なかなか日本種が多いのですねー。日本に帰省の際、運び屋になる確率高くなってきました。。

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  3. ボーデン湖の魚は近くの魚屋で、時々 スーパーでMSCマークの冷凍KabeljauやRotbarschを買ってます。
    白ワインのソースとか夫は喜ぶんですが、私は塩焼き魚に大根おろしが一番好きで オランダの北海水産から定期的に塩サバやアジの干物をネット購入してます。
    色々調べると口にするのが怖くなるって魚だけじゃありませんよね。
    美味しければ何でも良いのかとも割り切れず、でも自分の口にあった物を食べたいし、食生活を突き詰めると頭が混乱してしまいそう。











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    1. 地元で獲れた、養殖された魚を食べていれば、こういう問題に頭を悩ませることはないのですが、川魚ばかりというのも物足りないのですよね。。
      私もKabeljau、Rotbarschお世話になってます^^) Rotbarschは、煮付けにするのが好きです。
      それでも干物や塩焼き、食べたくなりますが、北海水産さん、私にとっては高級品で、なかなか手が出ません。。
      魚屋も肉屋もそうですが、信頼できるお店を見つけるのが大切な気がします。スーパーで一人で悩んでいても、解らないことだらけですから、、。

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  4. お魚高いのでうちも冷凍を買うことが多いです。
    魚屋さんで買ってもどっちみち解凍してるだけですし。
    パンガシウスはBasaという名前になっていて時々食べますが臭いことはないです。ものすごく養殖な感じはしますが・・・
    最近はそういう魚もなんだか嫌で豆腐料理に凝ってます。
    こっちの豆腐は大豆が遺伝子組み換えかもしれないけど(苦笑)
    秋鮭は多分産卵に来て力尽きている鮭ってことですかね?
    ヒグマがよく食べている、あの鮭?
    脂が少ないサーモンは多めに塩を振って冷凍庫で保存してそれを
    解凍するとなかなか美味しくなります。West Canadaに住んでいたとき
    教えてもらって時々そうして食べていました。
    でも冷凍を解凍してまた冷凍してってのはどうなんだろう?
    はやく新鮮な魚を釣りに行きたいですね!

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    1. カナダも、お魚高いのですか?! サーモン、トラウト系がワンサカ獲れるものとばかり思っていました(もの凄く単純なイメージ^^;)
      魚の匂いは、餌と水環境に左右されるところが大きいのでしょうか。うちの近所の溜池の魚、種類に関わらず臭くて食べられません。。
      そうですね、あの養殖のふにゃっとした感じ、なんか自分のふにゃっとした部分に蓄積されそうで、、(笑)その辺、ブロイラーと同じ感覚。。
      なるほど!新巻鮭も塩漬けされて、程よく醗酵されているから旨味が出てくるのですよね。確かに冷凍をまた冷凍するのは気が引けます。。味噌や、塩麹に、冷蔵庫で一日くらい漬けるのが無難かも。
      はい、5月まで少しの辛抱、その前に餌釣りにでも行ってみようかと、じわじわアングラー熱が沸いてきています!

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