Monday, 7 November 2016

日本ミツバチの里を訪ねる 






今、私達の最も飼ってみたい動物(?)は、日本ミツバチ(Apis serana japonica)。


ミツバチ自体が神秘的なんだけれど、また西洋ミツバチとは違った生態系を持っている東洋ミツバチに憧れています。

日本へ帰省の際には、是非日本ミツバチに会いたくて、ネットで日本の養蜂場を検索していました。
ところが、商業的にミツバチを飼育している(ハチミツを採っている)ところでは、殆どが西洋ミツバチだということが分かりました。

いろいろな説があるみたいですが、一般的に言われているのは、システムに則って飼育するには、西洋ミツバチの方が扱いやすい、効率的だということだそうです。

(ただ、西洋ミツバチも原種に近いものも居るはずなので、ここで言う西洋ミツバチとは、人工繁殖してきた種類を指します。)


そうなると、もっと会いたくなります!
なぜそんなに難しいの?枠に収まらないワイルドさ?


お庭の入り口に、お出迎えしてくれる蜂箱。
 会えました!!

いろいろな方に情報を聞いて、ハチミツ屋さんを訪ね回ったり。
でも、行く先々で、「うちのも西洋ミツバチですよ。」と言われ、、、。

無理かな、、と、諦めかけていた時に、友達が、「ああ、うちの義理の父が、庭でいっぱい飼ってるよ~。」と。

何かの巡り合わせなのか、こんな近くで見つかるなんて。




しかもその方は、何十年も飼われているベテラン中のベテラン。

そんな方に、お話を伺えるなんて!と、はしゃいでいたら、ドイツサイドでも盛り上がり、養蜂家仲間の人たちから、「これも聞いといてくれ!」「ビデオを撮ってこい!」と、注文殺到。
 


一回り小柄で、ちょっと丸っこい。く~、かわいい~。

庭の奥にはこんなにいっぱいの巣箱が!

いきなりお訪ねして、質問攻めにしてしまったのに、丁寧にいろいろと教えていただいて、あっという間に時が過ぎていきました。

横で聞いていた友達は、「奥が深いんやなぁ~。」

私達が飼っている方法とは、まったく違ったやり方で、ミツバチの性質の違いを改めて勉強したり、また、ミツバチ飼育は教科書通りにはいかないものですが、日本ミツバチではより一層、長年の観察や勘でしか説明できない共存することの楽しみがあることを学ぶことが出来ました。




お互いのハチミツの交換もさせていただきましたよ。

日本ミツバチのハチミツの味は、衝撃的でした。
採った時期の違う二種類を頂いたんですが、一つはほのかにみかんの味がする複雑なお味。

うちのハチミツを試食されて、「うっわー、甘いなぁ~。」と、驚かれていたんですが、日本ミツバチのものは、かなり甘さが控えめ。とろみも少ない感じです。

そして、ドイツに戻ってきて、早々と養蜂家の仲間たちがやってきて、試食してもらいました。

ホント、みんな興味津々で(よいお年の、おっさんばっかりなんですけどね。)スプーンを何度も舐めて舌鼓。

みんな口を揃えて、
「これこれ!この味!小さい頃に食べていたハチミツの味だ~!」
と、感激されていました。

後で話を聞くところによると、昔はこちらでも、遠心分離機を使わず、絞っての収穫だったそうです。そうすると、少量の蜜蝋がミツに混ざってくるそうなんです。

いつからか、それを避けるようになったのだけど、蜜蝋の味がいい感じで混ざっているハチミツこそ、自家製ハチミツ独特の味なんだと思い返してみたり。

写真を見ながらも、こんなに遠く離れたところでも、同じようなことに熱中している人がいるんだなぁと、しみじみされておりました。



そして、こちらは日本で購入してきた本。

一つの章に、日本ミツバチと西洋ミツバチの違いが詳しく書かれています。

まだ読めていないのですが、出だしから興味をそそる詩的な文章。

こちらは、ミツバチに興味を持つきっかけとなった本。「ミツバチのデモクラシー、ミツバチはどのように集団決意をしているのか、そこから何を学ぶことが出来るのか」 これを読んでいると、人間の作り上げたデモクラシーとやらは、本当の意味での民主制ではないのではないか、と疑ってなりません、、。




こんな素敵な時間を過ごしていた私でしたが、
ドイツでは、私のミツバチたちにたいへんなことが起こっていたのでした!








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2 comments:

  1. 日本ミツバチとのご対面。良い思い出が出来ましたねー。
    いいなー。
    私は旅先の色んな国で必ず蜂蜜は買うことにしているんだけど、日本ミツバチの蜂蜜って食べたことあったけな?ドイツに来てパン食になり大量に消費するけど、日本ってそんな種類もないし、それでも買っていたのは輸入物だったと
    思う。ビンがカワイイというだけで、、、
    私もこの話を読んで日本の養蜂家を訪ねたくなりました。
    そしてやはり食べてみたい!
    本も面白そうですねー。

    そちらでは大雪が降ったとは!こっちは予報はあったものの全然です。
    けっこうなドカ雪ですね。
    ああ、ミツバチっ子たちは大丈夫なのかしらーーー。

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    Replies
    1. ありがとうございます~楽しかったですよ!

      私もふと考えてみると、大人になってからは、日本でハチミツを買った記憶がないんです。でも、よーく思い返して見ると、子供の頃、冬になるとがっちがちに砂糖の結晶になったハチミツと毎朝格闘していたんですが、ある時期から、いつもさらさらのハチミツが食卓に登場し始めたんですよね。これはきっと、昔は純正ハチミツを食べていたのが、シロップが混ぜられた工業品に変わったということですよね。。

      いざ探してみると、日本の方がありとあらゆるハチミツが販売されていました!でも、毎日食べるというようなお値段ではなかったりするんですが、、、。
      東京には確か、銀座ミツバチというのがいるらしいですよ!ビルの屋上で飼っているそうです。名前からして、もの凄く高級な感じがする。。

      こちらは今日も2日目の雪です。
      木が折れまくって、車も避難させました。家に倒れかかってこないことを祈るばかりです。ミツバチっこたちは、きっと巣の中でまん丸く固まっていることでしょう。なので、開けて、冷気が入るのが可哀想で、ただただ祈るばかりですー。

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