Monday 24 April 2017

犬をリードに継ぐお触れ、始まる 








といっても、もう既に始まって1ヶ月が過ぎようとしています。

こちらの州では、4月1日から、野生動物の子育て期間(Brut-, Setz- und Aufzuchtzeit)として、犬はリードに継ぐ条例があります。

これがまた長く、7月15日まで続く。

飼い主同士の会話では、「ああーまた始まったー。」と、嘆きの声が。





確かに普段はとってもフリーなドイツでは、リードをつけて散歩などありえない、という人も多いです。

それに、この条例の範囲内は、”野生動物が生息しているところ”で、うちの場合半径50km内がその範囲に当てはまるわけで、どこに散歩に行こうがリードは必須となる。

まぁ、犬と散歩に行きたいところって、自然の中が基本ですから、どのみちリード着用となるわけです。


でも、飼い主側の嘆きも分かりますが、野生動物の嘆きの方が切実だと思うんです。


そうじゃなくても厳しい環境で生きている動物。
その上子育てという重要任務を抱えているときに、邪魔をするなんて、あるまじき行為です。


そんなことはみんな分かっているけど、”全員が守らなければならない”というのが腑に落ちない人も多い。

例えばまーったく野生動物に興味のない犬とか、どう考えても身体的に動物を追いかける能力がない犬の飼い主は、納得いかないわけです。


ある飼い主さんが、自然公園を散歩していて、犬が見当たらなくなったそうです。
名前を呼んでいると、森の管理をしている人が通りかかり、事情を察知して、「こんなところで、犬を離すなんて、、野生動物の管理が、、、うんぬん」と、説教しにかかったそうです。

そこへ、その飼い主さんの犬が、馬糞を咥えて、よっこらよっこらと戻ってきた。

その犬は短足の上にどっしりとした体が乗っている雑種犬。歩くのも、ちょっと大変そうだ。

管理人もその犬を見て、苦笑いするしかなかったと言う。



飼い主なら、自分の犬が狩り好きかどうか、呼び戻しが100%かどうか分かっているはずなので、こんな条例を作る必要はないと思うんですがね。






しかしマイさんは思う。


ヒナを咥えて、悠々と横切っていく猫を見て、

「ペットでありながら、野生であることも許されている猫が、非常に羨ましい」と。









*リード着用義務の期間や場所は、各州や地域の情報を確認して下さい!
「Leinenpflicht + 居住地」で検索。




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6 comments:

  1. 難しいですね。つまり自己判断は「うちの犬に限って」っていうのが出てきちゃうと思うのです。私の犬の場合、カンガルーがその藪にいようが、狐がいようが彼女が行動に移す前に私が止められると思っています。些細な行動の違いも見逃さない自信がある。しかし、そうしちゃうとやっぱり、私だってできる。私の犬は15歳だからとかいう自己判断になっちゃうんでしょうね。
    15歳でも元気なのもいれば、ハンティングドッグでも血が騒がないのもいる、ボーダーコリーでも羊を囲えないのもいる。結局私たちは環境に優しいように犬を飼わないと、もっともっと犬が飼いづらくなるんだと思います。

    そうそう、リンクしてもよろしいですか?

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    1. カンガルーが薮に、、、想像しただけで、ワクワクしてしまいました(私は犬か。。(笑)

      そうなんですが、安二郎さんのように、きっぱりと言える飼い主であれば、実際には必要ないと思うんです。ただ、この条例は、野生動物がいつ子供を生んで育てているのか知らない人に教える意味もあるようですが。。。
      おっしゃる通り、犬種で分けたり、年齢で限度したりするのも当てはまらないし、結局全員ということになってしまったみたいです。
      そして、数々の事故が起こったせいで、締め付けが厳しくなって、結局飼い主のモラルによって、自分で自分の首を締めることになってしまった例ですね。
      狩猟本能満開のうちの犬、、がんばらないと。。

      リンクの件、とても嬉しいです!
      こちらも相互リンクさせていただきます。よろしくお願いします。

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    2. This comment has been removed by the author.

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    3. ああ、耳が痛いですー。
      田舎に越してきてからというもの、糞の始末にはなあなあになっていました。森の中では朝にしたものが昼の散歩の時にはなくなっているくらい、循環が早いので、気にしていなかったです。でも、確かに自然環境的には不純物ですものね、、。

      糞の始末に関しては、おかしな事にドイツは発展途上かも。毎朝、カラフルな糞を避けながら学校に通ったことを思い出します(苦笑)。
      そしてそれも締め付けが皺寄せしてきて、緑の部分(道路脇)には犬を入れてはいけないという条例のある街もあるんです。。。

      記事、興味深く拝読させていただきました!
      でも、終わってしまうんですね、、、残念です!!

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  2. このあたりのトレイルでは犬はフリーに出来なくなってしまいました。シアトルでは、ビーチに足を踏み入れてもダメになってしまったみたいです。アザラシの邪魔になるとか、海を汚す一番の理由だとかいって。

    自然のある所に犬を連れて行くなみたいに、自然保護系の人たちからは、犬は害獣扱いです。人口が増えて、犬も増えるとそうなのかもしれませんね。

    トレイルドックのビデオにも、自転車乗っている奴だけでも迷惑なのに、その犬もか(苦笑)みたいなコメント読んだことあります。

    猫は、まだ外飼いOKなんですか?

    マイちゃんの不満げな顔が可愛い~。

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    1. こちらのこの条例は、どちらかって言うと、ハンター協会の力かなって感じです。自然保護を掲げて主張されると、何も言えないところを利用されているというか、、。正論なんですけどね、猟犬はこの条例には当てはまらないので、普通の飼い主は、ずるいー!!ってなるわけです。

      アザラシですかーそれも凄いですね(^^;)
      犬、アザラシに寄っていくとは思えないですけど。さすがのマイも、ビーバーを見ると、硬直します。

      こちらの自然保護系の人たちは、犬を飼っている人が多い気がします。そういう人たちはすごく自然な感じですけどね。

      街中では猫は見かけないですが、田舎は超開放的です(笑)
      餌だけあげるおばあちゃんとか普通に居ます。。

      この写真、リスを追いかけてはいけないと、私が前に立ちはだかった時のもので、かなりストレスな表情ですね。耐えろ、マイ!

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