Monday 16 November 2015

パリーベルリン 







先週末はベルリンに滞在していました。

その時に起こったパリの多発テロ。一瞬で暗闇に突き落とされたような気分で、パソコンのニュース画像にみんなで齧り付いた。

週末の街は相変わらず人で溢れ、観光名所は旅行者で溢れかえっている。
でも、単に平静を装っているだけなんだろうか。


夜になって、居酒屋に入ると、いつものように満員。
だけど、皆、話していることは一つ、今回の事件の行方。

ベルリナーにとっては、明日は我が身ということなのかもしれない。
家に居るよりも、外に出て、色々な人と意見を交換し合うことを求めている。


私の住んでいる村にも連絡を取ってみたら、みんなでテレビのある家に集まって、夜更けまでニュースを見ながら話し合ったのだという。


私達は、 私達の、一般市民の、世界史民の、SOLIDARITY の重要性を確かめ合うことが、このような非人道的行為への何よりもの対抗策になることを知っている。


政治的な損得で動いている世界に揺さぶられたくない。

戦争が始まった?
そんなのとっくの昔に始まっていたじゃない。

テロリストは誰が作り出した?

私達市民とはまったく関係のないところで生み出された悪が、私達の生活を脅かすなんて、この世の中間違っているでしょ?




数日前、ドイツの政治家、ヘルムート・シュミット氏が亡くなった。

政治家として活躍していた頃の彼の姿はまったく知らず、トークショーなどで、タバコをぷかぷか吸いながら、歯に衣着せぬ物言いで、現役首相であろうと、他国の首相であろうと、ズバズバ切り裂いていく姿が、日本にはまったく居ないタイプの政治家だけに、私には憧憬の的のような存在だった。

ドイツ人にとっても、彼の行ってきた政策だけではなく、そんな人柄に親しみを持っていた人も多かったのだろう。

政界からの引退後も、新聞社の共同編集に加わったり、直接、間接的に、現役の政治家への助言も活発に行っていたことから、ちょくちょく彼の言動を耳にすることはあった。

彼の政治への言及が、全て正しいとは思わなかったけれど、常に世界の動向を見続ける”偉大な政治家の姿”という印象を受けた。


そして、皮肉にも、彼の悲報があった数日後に、このような悲劇が起こってしまった。
先が見えなくなってきた今日に、一つの導き手が失われたように感じる。






犠牲になられた方々とシュミット氏のご冥福を心よりお祈り致します。










2 comments:

  1. Hannoverで、また残念なことが起こってしまいましたね。
    憎しみでは何も解決しないし、悲しみでは前に進めないし、正直、自分の気持ちをどう持っていったらいいか、わからずにいます。これも平和ボケなのかなあ。
    敵に対する攻撃を指示するんじゃなくて、ソリダリティをどう示すべきかを言えるリーダーはいないんでしょうか。もやもや。。。

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    1. 何も起こらなかったものの、これからはこんなことばかり続くのでしょうか。
      そうですね、どうやって前に進んで良いのか、情報を読めば読むほど分からなくなる自分がいます。たぶん、殆どの人がそうなのではないでしょうか。
      かといって、どういった政策が適しているかと言える専門家も、今までにない現状のために、不足しているのでしょう。
      でも、どんなことがあっても、暴力を暴力で封じ込める方法は、過去の学びからも、避けるべきだとは強く思います。20ヶ国が集まったからって、何にも進まないもんですね。。。

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