Monday 6 April 2015

野犬、初めて旅に出る







先週、大荒れの天候だったドイツ。既に雲行きが怪しいけど、さぁ、出発。



目的地は400km程南下した中央ドイツ。

普段なら、電車を利用する距離ですが、今回はお犬様が同行ということで、車の旅です。

いつも誰かが家に居れば、留守番をさせるんですが、やはり二頭の世話(&魚)となると大変で、度々ドッグシッターをお願いする近所の子供も、今回はイースター休暇で予定が合わず。

それにこれからもこういうことが増えそうなので、練習も兼ねて経験不足のチビを連れていくことにしました。

回るのは、宿泊先も含めて4ヶ所程。

さて、どこでも良い子にしていられるかな。

初めは緊張のしっぱなし。

車=安全な場所、というのは、私が買い物に行く度に連れて行っては、待つ練習をしていたので、少しはインプットされていると思いきや、

ココは、何かがイツモと違う! と、感づくのが早いマイ。

それなのに、トイレ休憩のアウトバーンの駐車場で、捨てられていたモミの木(クリスマスツリー)に、わざわざ登ってマーキング。

オレ様、参上。(♀だけど)の落書きをちゃっかりするところが、、、彼女らしい。。





私達が用事を済ませている間は、マットの上で待つこと。

これには練習がたくさん必要だなー。知らない場所&知らない人達の間でも寛げること。

始めは、Kontrollverlust(コントロールの損失)、自分がやりたいことを出来なくなって、欲求不満に陥り、体が震え出す、クゥクゥと鼻を鳴らす。

暫くすれば、自分の中でこの葛藤を分解するんですが、回りの人が、

まぁ、震えているわ、寒いのかしら?可哀相にー。

と、撫ぜ撫ぜして下さるところを、

触らないで下さい!放って置いて下さい!

と、鬼のような事を人前でも言わなくてはならないのは、私の訓練でもあるのでした。




一日目、長距離移動+2ヶ所を回って、宿泊先に着いたのは、夜の10時過ぎ。

寝床ボックスを置くか置かないかという瞬間に、待ってましたとばかりに飛び込んで、くぅーっと丸くなって眠りの体制に入ったときには、

ちょっと無理をさせすぎたと、反省。

それでも、このボックスには、本当に感謝しています。
先輩犬飼さん(鍋コさんーありがとう!)から勧めてもらって、導入したんですが、元野犬のマイにはうってつけの方法でした。

以前は、隅っこや、物の下で寛ぐ姿を見て、棚の下に寝床を作っていたのですが、持ち運びが出来ないという欠点があったし、ボックスを買いに行ったときに、自らさっさと試してみたのを見て、

店員さんと顔を見合わせて、これは買うしかないね、と。

今回の旅で、さらにこのボックスの有り難さを実感したのでした。



 *見苦しい物が脱ぎ捨てられてありますが、相方が、僕の匂いで安らぎが与えられるーという主張を通しまして、、、。



次の日からは、少しは慣れ始めたのか、眠れる時に寝とこうと言う感じで、車移動の際はすぐに眠り、マットの上では退屈そうに転がっているようになりました。

でも、そんなことばかりだと、出掛けるのが嫌になりそうなので、息抜きもちょくちょく入れることに。



車で10分も走れば、自然に出会えるのは、ドイツの良いところ。

ハルツ山系へ通じるこの辺は、うちとは違って傾斜のある地形。犬だけでなく、私も凸凹が久しぶりで感動だー。


野鼠狩りに夢中。。


山だけではなく、川もあるのだ。なんて良いとこなんだろうー。
(Weser川の上流にあたる。マスや珍しいバーベルが釣れるらしい。はぁーいいなぁ。)




自然界に存在しないもの(車や飼い犬)には、とことん過敏で臆病なマイですが、

こんな山や巨大な川といった大自然に向かい合うと、怖さなんて一切感じさせない表情になる。
やはりロシア犬だから、でっかい自然が好きなのかしら?

ただ、生き生きとしていて、気持ちいいのだけど、行きすぎると狩りモードにもなってしまう。。




この日は、つかの間の晴れを狙ったのだけど、川は氾濫寸前、流れも早い。
それなのに、どんどん川に入って行ってしまうので、危ない危ない。


散歩中に見つけた、人里離れた修道院。


それでもやっぱり、失敗もあったのだ。

例えば、この人に思いっきり吠えた↓。

たしかにキモい。

あと、夜に公園を散歩中、100m程先に見えた、2匹の闘犬に引っ張られながら歩く若い兄ちゃん達。

あと、訪ねた知り合い宅で、そこのご主人様に。

相方が昼寝中に、知らずに入ってきて、寝ている横のテーブルに置いてあった眼鏡を取ろうとしたらしい。

これはちょっと仕方ない状況かと思うけど、何があってもアグレッションはいけません。それに、街中の緊張度合いは、経験がまだまだ足りていないと実感しました。


この家は重要文化財ですよ。大人しくね。

それでも、初めての旅にしては、なかなか上出来だったのでは?と自己満足ですが。




また一つ、経験が増えたことで、リラックス法を学べたと思っています。


帰りは更に天候が悪化し、雪にアラレに雹に、強風であらゆる物が倒れ、渋滞を避けながら、やっとこ帰路に着いたのでした。


もしかして、、、この方、雨女? 嵐を呼ぶ女?









6 comments:

  1. おかえりなさい!

    マイちゃん大活躍の4日間の旅のブログ、きれいなドイツの風景と共に楽しく読ませていただきました。ちゃんとCrateの中で眠るんなんて、マイちゃんはイイコですね~!それにこうやって、安心して眠れる場所があるってのはいいことですね。

    それから勇敢にも、街角のニセモノのおっさんに吼えたんですか!うちの子犬様も、第二次世界大戦モニュメントの兵士の銅像に吼えてましたから、人も犬も「キモい」って感覚は、一緒なのかもしれません 笑)

    これからも、まだまだたくさんマイちゃんの大活躍を楽しみにしています!

    あと、もしよかったらakaさんのブログを私のお気に入り(外部リンク)に、貼らせていただいてもいいですか?是非、よろしくお願いします。



    ReplyDelete
    Replies
    1. コメントありがとうございます!

      犬も色々で、猟犬のほうのアカは、広いところでゴロンとなるのが好きなんですが、チビは暗くて狭くて囲まれた空間が落ち着くようです。人との環境に信頼しきっている犬と、そうでない犬の違いでもあるみたいですが、好みの問題でもあると思います。(私も巣のような狭いところが落ち着くかも。笑)

      ははは、勇敢なのかどうか、、ゲッ、何だよーお前!ビックリした!という感じでした。
      それなのに公園では、ビスマルク像(プロイセンの偉いさん)の真ん前でうOちしたり、、予想不可能なところがまだまだあります。

      リンクの件、わざわざお知らせいただき、ありがとうございます!こちらもリンクとか貼りたいのですが、自分で作らなければならないようなので、、、ぼちぼち研究してみたいと思いつつ、時が流れてしまってます。。

      Delete
  2. マイ嬢を連れてのご旅行を楽しまれたようで、良かったです。嬢、頑張ってるで! な様子が写真はもちろん、文章からもひしひしと伝わりました。

    旅に犬を連れて行くといろいろ大変なのですが、あとから写真を眺めたときや、旅行の思い出話の段になると「大変だったけど、楽しかった〜」となりますね。人間だけの旅行にはない味付けが加わるといいますか。

    うちも泊まりがけで出掛けるときは、必ず犬ベッドを持参します。小さい車でめちゃ場所を取るのですが、これがあるのとないのとでは、犬のリラックス度がが然違います。お留守番もさせやすいし。

    そして、マイマイもちょっとずつ、ちょっとずつaka家の子になってますね。嬉しいです。これからも頑張ってください!

    ReplyDelete
    Replies
    1. まだまだ旅(というか、半分仕事)に同行させるのは不安もあったのですが、そうも言ってられない状況で、思い切って引っ張って行きました。すると、意外にもすんなり事が運ぶもので、やらなきゃならないこと=毎朝街中を歩いてパンを買いに行く、公園で用を済ます、駐車場まで繁華街を歩く、などなど、こちらも時間も限られているので、躊躇せずに行動に移せたのが効果があったのかな、と思っています。いつもなら、事前にあーだこーだ考えるタイプなので。

      今回もお犬様の荷物の方が多かったという(笑)
      いつも二人だけだと、用事が済んだらさっさと帰るんですが、散歩という名目で、景色の良さそうなところに立ち寄ったり、やはり楽しかったですね。
      なんだか、老夫婦みたいな私たちなんで、犬がアクティビティを運んで来てくれるというか…^^)

      Delete
  3. ポータブル寝床!笑)
    お役に立てたようで本当に嬉しいです☆

    ちなみにわたくし・・・最近・・・お客様に、私が彼女の犬をケージに入れた(と言っても数分)為、犬がストレスを感じ、病気になり獣医費用が80万円も掛かった、と物凄い怒られ喧嘩になりまして・・・。
    ケージなり、慣らせる手法なり、私にとっては最も重要な課題とも言える犬との付き合い方・・・。万人には理解されないのは致し方ないのですが、この客すごーーーっく面倒くさくてヾ(;゚;Д;゚;)ノ゙もうお断りしたい程なのですが、今週やって来るのですよ_l ̄l●lll「あんたが私の犬にストレスを与えないようにしっかり見張るからっっっ!!」と言われ、すっごい憂鬱ですーー;
    恐らく彼女もケージのせいだと100%は思ってないけど、とにかく犬への考え方、接し方が一切異なる。
    寧ろ私から見ると彼女がこの犬のストレスの根源。
    ちなみに犬種はジャイアントプードル。トリミングに1年に1-2度しかこないくせに、プードルカット、超エゴの塊なおばはんです。

    そんな私のストレスは置いておいて・・・マイさん、しっかりお利口さん!!
    また一つ大人に成長しましたよね~(*´∀`*)
    うちもカツが繊細でーー;
    色んな場所へ、連れて行くことができるのであれば連れて行くべきである、と師匠にも言われ、がんばってはいますが、最近仕事場へ一緒に行くのを全身で拒否されます( ̄▽ ̄;)
    私も忙しくて連れて行かないことも多いのですが、私が仕事へ行く準備をすると、何か察するらしく、部屋の隅っこで気配を隠していたり・・・。
    ようやく大分ケージに慣れて来たので、仕事場でケージに入れていたら、お客さんの子供にケージを叩かれ、蹴られ、揺すられ、カツは腰が抜けてしまい・・・。
    「ダメだよ」と言っても聞かないので、かなり強く「この犬は噛むかもしれないからね」と言ったらお母さん(お客さん)に「そんな犬を連れて来てるの?!うちの犬(ピットブル)は子供に優しい云々かんぬん」と責められ(;゚;Д;゚;.:)
    (自分の子供の躾しぃや~!)
    私もカツも1歩進んで2歩下がった状態です。苦笑)

    は・・・結局は問題は人間ですね・・・。
    私もカツのストレスの根源にならぬよう、犬達に楽しいを与えてあげられるように、精進してまいります。

    ReplyDelete
    Replies
    1. 本当にその節はありがとうごさいました!
      (今頃気づいたのですが、勝手にリンクを貼ってしまってすみません。。名前だけを書くのもどうかなぁと思ったりしたもので、、、)
      クレートは、もう何年も前にアカ用に購入したことがあるのですが、なかなか入ってくれず、天井部分を取り外して使っていたのですが、これじゃぁ普通の寝床と変わらないとガレージに置き去りーねずみに齧られるー捨てる、となってしまい、ケージのことなんて、鍋コさんにアドバイスを貰うまで、すっかり頭から抜けていたんです。それに、活用法と効果についても、詳しく教えていただき、しっくりと躊躇なく導入することが出来ました!
      そして、彼女が欲しかったのはこの邪魔されない空間だったのかと、改めて感動しているのであります。普段は色んな変なところ(なぜそこで?というようなとこ)で寝転がって居ますが、本気で眠りたいときは自らさっさとボックスに消えていきます。

      でも、これについても飼い主の配慮次第なんだと、鍋コさんのコメントを読んでもつくづく考えさせられますね。ケージ=閉じ込める道具という考え方の人も多いと聞きます。そして、そういう考え方の人が、ケージを使う時って、”閉じ込めたいとき”なんですよね。すると、犬は”嫌なもの”として覚えてしまう、、なんという悪循環。。

      それにしても、ストレス満載な仕事場、、、私なら一日持たないなー。
      実際にしかも親密に色々な犬飼さんと接触するとなると、綺麗事だけではないのですね。このGプードルのおばさんなんて、すぐに訴えてやりたくなりますよ(ドイツならではなのかもしれませんが、犬の飼い方次第ですぐに訴えられるんです。)でも、お客さんならそうもいかないのですよね、、。
      うーん、絶対無理だ。

      そして、次なる客とその子供ーーーあり得ないですーー
      カツくん、、、災難に合いましたね。ここまで一生懸命にやっているのに、無知な人達のせいで、今まで築いてきた山が水の泡になってしまうこと、ホントに悔しくて悲しいです。
      アカの銃声に慣れる訓練が長引いたのも、成犬になる前の犬の側で、おもちゃの銃で遊んだ馬鹿者が居たのです。後は、一時期、猫と一緒に暮らしていたのに、猫を追いかけろと仕掛けた馬鹿者もおりました。

      ホントに人間の問題なんですが、、そんなバカ供にも負けない強い精神を鍛えたいところです。あ、犬だけじゃなくて、私の精神も、、なんですけどね。

      Delete