ーボート編
一般において言えることは、西に比べて旧東ドイツ地域には自然が残っているということ。
戦後の急速な高度経済成長の波に影響されなかったことで、手付かずの自然環境が維持された
わけですが、部分的に見てみると違った流れもあるようです。例えばこの湖、水質保全や下水処理
の設備が遅れたため、旧東時代は工業、家庭排水が垂れ流し状態でずいぶんと濁っていたらしい。
その為、今生息しているパーチやパイクではなく、ザンダーの数が多かったそう。 再統一後、
下水処理も進み、一気にザンダーの数が減少。残念ーとか言ってはいけないです。
そんなことも、この湖について調べている時に知ったわけですが、集めた情報の殆どがボートからの
釣りメインでした。何しろ大きさもあるし、前回に書いたようにおかっぱりの場所を探すのが困難な
状況ですから。
カヌーやカヤックを含めたレジャー用のボート貸出し施設が数ヶ所あるようで、釣り専門のボートを
貸し出している所も。その殆どが免許が必要な大きめのボートで、船長さん兼ガイドと共に魚探で
魚(パイクの縄張り)を湖全体探し回るという感じ。
ま、そんなものは私たちには到底手の届かないお値段だったりするから、初めからボートは諦めていたんです。
3日目の午後、昼食を食べて一休みしたらまたカナルへ出かけようとしていたそんな時、たまたま
管理人のおじさん登場。
”おお、釣りをしてるのか、それなら今日は天気もいいし、ボートにでも乗ってみれば?”
予感はしていたんですが、
貸していただいたボートはこちら。
フラワーパワーって書いてある。。
しかも、まさかの足漕ぎ!
釣り仕様に、変身するわけもなく…
でも、意外と早いのですね、足漕ぎボート。見る見るうちに大海へ漕ぎ出せる。
岸辺からは到底辿り着けなかったこんなところを隈なく回れる。
こういう所を丁寧に探っていけば、パイクにお目に掛かれたこと間違いなし。
実際に小さめのパイクが掛かるも、時間的に粘るより出来る限りいろいろな所を見て回りたかった
ので、 先を急ぐ。
足漕ぎ、足漕ぎ…
でも、ぐるぐる当てもなく回っているうちに、こんなだだっ広いところでどうやって魚探すのよ?と
思い始めたりもして、不安になるも、こういう時、実際にもう水の上とか後戻りできないという状況に
陥ると、インスピレーションが沸き起こるんですよね。ーだから現場が大事なんだって。
島に沿って停泊させて、島の先端に向けて投げる。
むかーし、父に無理やり舟釣に連れていかれた記憶が蘇ったのかどうかは分からない。
でも当たった!
3連続!
そうなると、エンジンが掛かって、勘でどんどん進めてしまおう。
こんなちょっとした浅瀬&自然に水路っぽくなっているところもおもしろかった。
最終日にて、リリース前提で釣りをしていたので、魚の写真がないのですが、これ程いろいろな
サイズのパーチが共に生息しているのを見たのも初めてでした。この辺の小さな湖では、5cmごとに
ジェネレーション差があって、その間の大きさは殆ど見られないのです。
お、あんな所でボイル、と思っていると、360°見渡す限りあちらこちらというより、湖全体がボコボコ
沸き出した。 もう見惚れるばかりでしたね。
そして、少ーしずつ、また静けさを取り戻していく湖。
もう帰りたくないーーー。
ー餌釣り編
するつもりはまったく計画していなかったのですが、釣具屋へ行ったときに、
”ミミズ、買っておいたら?ほら、万が一釣れないなんて時にね。”
と、鋭いご意見を頂いて、持ってきた7竿のうち2竿を急遽餌釣り用に即席で仕掛けを作って、
朝と夜に庭でのんびりと餌釣りもしてみました。
ご存知の方も多いと思いますが、餌釣りに掛かるのは小さめですね。
子供パイクに小さめのパーチが何匹か釣れたくらいでした。鰻もよく揚がっているので少し期待
していたんですが。。
ーアカ編
犬を飼っている人や飼ったことがある人ならお分かりだと思いますが、犬は普段と違った地形に
遭遇すると、テンションが上がります。
この急勾配が堪らなく好き。
ボールを一番下まで投げると、モモンガの如く飛ぶようにすごい勢いで駆け降る。
でも、登りはきついね。こんなに息を切らせたアカは初めて。
かと思えば、餌釣りをしている時、夢中に水の中で穴掘りをするアカ。
そして潜ってはゴホゴホっとなっているアカ。犬って潜るの?
帰りの車中、渋滞に巻き込まれたにも関わらず、爆睡するアカ。
楽しかったね。また来ようね。(←勝手に決めた)