Sunday, 29 June 2014

こんなワールドカップ観戦はイヤだ








ドイツ盛り上がってますよ。

常に目の敵にされているヨーロッパ勢がどんどん消えていって、もしかすると、もしかするかも!
みたいな期待もあるんでしょうね。始まる前はあんなに期待薄だったのに。


サッカー観戦と言えば、バーベキューなのもドイツならでは。

各家庭、これは良いと評判のバーベキューセットを揃えている。

ここの村では、溶接工のおじさんが趣味で始めたバーベキューセットが口コミで広まり、
一部の間で流行りになってます。



 この辺では、炭は使わず、丸太でドーンと豪快に。


火がどんなに高く上がっても、誰にも文句を言われないからかと。

街中では、バーベキューの火が何センチ以上だと、offene Feuer 危険だと見なされ、
怖いおじさん(治安員)に30分くらいお説教を喰らった経験が…。


お肉も良いけど、魚も忘れずに。


さ、腹ごしらえしたら、サッカー観戦。

普段テレビを見ないので、埃をかぶった画面より奥行きの長いテレビを出してきたんですが、
ボールが見えない。

点のようなボールを目をかすめて必死で追うんだけど、埃の方が大きくて、画面上にボールが3つ4つある状態。

なんのこっちゃ、というわけで、ご近所のサッカー観戦に参加することにしました。



ここまで、ドイツ戦3試合を観戦して、もう飽きた。試合じゃなくて観戦に。

何というか、観戦に集中できない。


何、あのヒゲ、気持ち悪い!

嫌だ、あのタトゥー、汚らわしい!

髪型に至っては、

うっとうしいわねー何なのあれ!(ドレッド君)

逆にスキンヘッドだと、

あんなに剃る必要あるわけ?


エトセトラ、エトセトラ………


なんか、もう、それ、サッカーと関係ないやん!
 
(まぁ、ドイツ人選手って至ってルックスが普通っぽいですよね。それが、お母さんたちに愛される理由なのかもしれないけど。。)


それに、自分の国を応援したいのは分かるけど、

相手国のファウルには超厳しくて、わーわーいつまで経っても文句を言うのに、

自分の国のファウルは無言、って。。


あの、ここに参加してる選手って、噂があーだこーだあるにしろなきにしろ、小さい頃から血の滲むような努力をしてきた人達でしょ。

サッカー選手に限らずだけど、普通に尊敬したいなと思うわけです。

だから、やめて。そういう、関係のないコメント。


今後はレトロテレビの埃を拭って、自宅で観戦かなー。










Saturday, 28 June 2014

久しぶりの釣果up!








秋まで仕事が忙しくなってきたので、なかなか釣りに集中出来ない日々であります。

それに、週一の猟犬学校の宿題をこなしていくのも結構大変。

先週の宿題は、ダミーのウサギを咥えて持ってくること。

今週は、ストッキングに包んだ鳩を咥えて持ってくること。

銀行強盗のような鳩は、誰も見たくないだろうけど、鳩は羽がボサボサとしていて、そのままだと
大体の犬は咥えるのを拒否しがちなんだとか。

それで、私はストッキングなんて履かないタイプなので、相方が近所の奥様方に

履き潰したストッキング(先生がヨレッとしたやつの方がいいとおっしゃったので)
を貰えないかと聞いてまわったという…

変態じゃないか。。


ま、そんなこんなで釣りから遠ざかっていたのですが、今日は天候も崩れそうにないので


夜の7時に出発!



年に一度、刈られる川沿いの丘。

歩き易い。いつもは回し蹴りをしながら、肩まで届く草を押し倒しながら歩かなければならない。



10分も経たないうちに、一匹め!


 28cm、いいサイズのパーチ。


そして、続く!


 18cm。



 3匹目、22cm。




 4匹目、25cm。


これ、普通じゃない!

この川でこの勢いでパーチの連続は初めてでして、自分でも驚きであります。

相方は、普通にボウズなのに。(ヒヒッ)






いつも使っているリールが修理中で、パーチ用にと買ったダイワを久しぶりに出してきたんです。

この川、年々パーチが減ってきているような気がしていたので、なかなか本腰を入れて使うことが少なかった。

それが、今日は新たに目覚める。

軽いタッチで駆け引きしながら、見える訳じゃないけど、喰いつく寸前をクッと待ってみたりする感覚。

そうそう、この感触が好きだった。

ルアー釣りを始めた頃は、パイクを釣ろうなんて夢にも思わなかったから、常にパーチ狙いで、
小さめのルアーやスピナーを集めては、自分なりに泳がせ方を工夫してたんだった。

そして、それが一番好きな釣りの仕方だったりもして。

初心に戻るとか、大げさなことは言わずとも、好きなことを思い出すことの気持ち良さ。


うん、今日はぐっすり眠れそう!



ちなみに、今日は3ー4号のMeppsオンパレードでした。(ルアーは秋かな。)








Tuesday, 24 June 2014

北ドイツのちょっと変わった慣わし








 話は少し前の聖霊降臨祭(せいれいこうりんさい)ドイツ語でPfingstenに遡ります。


この辺りでは、Pfingstenbaum (フィングステンバウム)という木を立てて、お祭りをする行事があります。

ドイツ各地ではMaibaum(直訳すれば5月の木、色々な飾りをつけた木を立てるお祭り)が主流のようですが、それとはまた別ものだと最近知りました。

どちらも、地域の方々と協力しあって木を立てて、その周りでお祭りをするところまでは同じ。


毎年、うちの前が会場(ただの広っぱ)なので、強制的に参加。

こちとら、多く見積もって30世帯ほどの村。50人も集まればいいとこ。

ソーセージを焼いて、ビールを飲むだけなんですが、お年寄りの方は揃って参加されてます。


木は白樺と決まっているそう。

今回二人のおじいちゃんを観察してみましたが、一切会話をする気配がなく、木が立てられた時に、

”いい木だ。” ”うん、とてもいい木だ。”

とだけ言って、帰って行きました。
ま、80年も毎日顔を合わせていると、そんなに話すこともなくなるんでしょう。


そもそも、この白樺を立てる習慣は、ゲルマン人の慣わしのようで、北ドイツにはこういった習慣が多く残っているように思います。

イースターのどんと焼き(Osterfeuer)もそうらしいですし、木とか火とか、プリミティブな感じ。


さて、ここまでは当り障りのない普通のお祭りなんですが、

ここから、夜が更けてからが、問題の行事。


この祭りのある日、トラクターにトレーラーを付けて、その上に白樺の木、若者がハコ乗り状態で、
村を走り回っている光景を目にします。

みんなかなり盛り上がっている感じで、あちゃーと目を反らしたくもある光景です。

この木がどこに行くのかというと、行き先は、お目当ての女の子。

夜、寝静まった頃に、こっそりと女の子の部屋の窓に届くように立て掛けるわけです。
(田舎は大きな一軒家が多く、子供部屋はだいたい二階にあるので、それなりに大きな木が必要)

もちろん、ライバルが現れる。

先に置かれた木を退けて、自分の木を立て掛ける。

それを隠れて見ては、また自分の木に交換する。

ということを、一晩中続けるそうです。


そして、朝、女の子が目覚め、真っ白な衣装を着て、木に水をかけてくれれば、それは承諾の意。

晴れて二人は公認の仲、となるそうです。


最近では、お祭り騒ぎの一環として続いているようで、そこまで深い意味はなくなっているみたいですが、それなりに年頃の女の子はドキドキするみたいです。


でも、、、バレンタインデーとかもそうですが、その、もらえない子も出てくるわけで…

近所に住む女の子。ちょっと大人しい感じの子で、見かけもどちらかというと控えめな感じ。

事前調査でどうやら今年も木が貰えないということが判明し、

なんと、お父さんが木を調達!


うーん、、、私の耳にまで届くような噂、きっと村中の人達が知っているのではと。

ということは、遅かれ早かれ当人の女の子にも気づかれるんじゃないかと。


イヤだ、絶対イヤ。私だったらグレるな。


うちにも年頃のムスメッコが二頭も。


そんな女の子も今は村を出て、今年のこのお祭りには彼氏と参加してました。


めでたしめでたし?









Tuesday, 17 June 2014

素敵な女性の生き方エッセイ









前回の続きで本の紹介を。
(これも残念ながら、ドイツ語のみ。いつか色んな言語に訳されること願って。。)

Maike Maya Nowak(マイケ マヤ ノヴァク)元シンガーソングライターで、今やドイツで大人気のドッグトレーナー(本人はこの呼び方嫌ってますが)。

この本は彼女がドッグトレーナーになる前の人生を綴っています。


旧東ドイツのライプチヒに生まれ、多くの旧東ドイツ人と同様、壁崩壊後のギャップ、違和感を経験し、向かった先は、ロシア。

そして、文明から更に遠のくかのごとく、ロシアの過疎地に単独移住。

水道も電話もなく、村に辿り着くには2つの川を泳いで渡るしかない完全に閉ざされた村での体験談を独特のユーモアと共に語られています。

ある一匹の野犬、タイトルにもなっているワーニャとの出会い。

その後、9匹の犬が次々に彼女の元へやってくる様子。

村の様子、村民との交流:村民のほとんどが高齢者なんですが、特に女性達、バブーシュカ(おばあちゃん)のたくましく生きる姿も生き生きと書かれています。


そんな中、ある日突然訪れる悲劇。

ドイツでの空虚な生活。

バーンアウト。


何もかもを失った彼女が、そこから光を自ら導き出す姿は同じ女性として心を打たれます。

そして、その希望の光を後押しするかのように、彼女がロシアの村で出会った犬たちとバブーシュカたちの姿が、瞼に立ち上がってくるのです。


ぜひ読んで頂きたいので、内容はこの辺で。

普段なら、ドイツ語の読み物を前にすると、3分で寝てしまう私も、最後まで一気に読めました。
アーティストなので、詩的な表現がちょくちょく出てきますが、全体的に文章はとても読みやすい。
挿絵として出てくる犬や村の写真も素敵ですよ。


夏の読み物に一押し!






Saturday, 14 June 2014

ドイツからー犬をより理解するための教本








犬の躾について、あれこれ悩んでいた時に出会った本です。

ドイツでは割と認知されている教本のようですが、残念ながら、今のところドイツ語のみのようです。


簡単に説明すると、

犬は生まれながらにして、群れの中での役割(ポジション)が決まっており、それを理解することで

その犬への接し方、躾の仕方が変わってくるということ。

この本に至っては、詳しくそれぞれのポジションについての性格の違い、行動の違いが書かれています。

そもそもこの著者は、 Meutehunde (モイテフンデ)と呼ばれる、群れで狩りに使われる狩猟犬

の繁殖に、代々19世紀の初頭から携わっている家族の元、これらの基礎となる体系を学んだそうです。


初めて聞かれる方にとっては、抵抗のある考え方でもあるようです。

生まれながらにして、もう役割が決まってしまっているなんて、人間の世界に置き換えて考えると、あまりにも極端な考えなんじゃないかと。

私も始めは疑い深く読み進めましたが、なるほど! と思う節が次々に出てくるんですね。


犬の群れには7つのポジションがあり、先頭と最後尾にそれぞれリーダー、一番真ん中に主導格のリーダーがいる。

その間にそれぞれ二頭づつの舎弟というか、働き係の犬が配置されます。

これは、生まれてすぐ、母親のお乳を飲む位置からも判断できるようで、例えば、7匹以上の子犬が生まれた場合は、二重に役割が被ってしまい、後々性格上の問題になることも多いようです。

避けたい例では、早くに母親から引き離してしまった場合。役割分担が確立できないまま人間の世界に連れていかれる訳ですから、犬の精神上非常に大きな負担が伴い、後々偏った性格が形成される傾向にもあるようです。

また、このポジショニングを人間の世界に置き換えて、”上下関係”(嫌な言葉ですね)と考えるのは大きな間違い。

犬の世界は横並びで、それぞれがそれぞれの仕事を誇りを持ってこなしているんです。



さて、これに則っての実践ですが、

自分の飼っている犬をただただ眺めているだけでは、素人にとっては非常に分かり辛い。

ウチの犬は、アカは働き係、マイはリーダー格、というのは分かってきましたが、

具体的にどの位置かは、まだ判断できません。

一番分かりやすい方法は、他の犬と遊ばせた時に行動パターンを観察すること。



ということで、オルガ嬢を借りてきました。

あの気の強いオルガ、毎度のようにマイをも服従させようと試みていましたが、マイにお尻パンチを

執拗に喰らわされ、常に自分の側にいるように、仕向けられていました。

人間にとっては、犬が楽しく遊んでいるように見えますが、犬にとっては真剣勝負!



その横を、アカは呑気に行ったり来たり。

マイは執拗にオルガの教育を続けました。

これで分かったのは、オルガはリーダー格と私も思っていたのですが、そうではなかったということ。

例えば、自分に指示を与えてくれるリーダーが欠如していると、そもそも働き係だった犬がリーダーシップを取ろうと試みることが多いそうです。

そうすると、その犬は出来ない仕事を頑張って引き受けようとするので、非常に疲れてしまう。


それを、飼い主が補助してあげる=飼い主が指示を与えるリーダーになってあげると、犬に安心した生活を送らせることが出来るんですね。


逆の場合、リーダー格の犬を一頭で飼っている場合は、飼い主が働き係になってあげる。

例えば、最後尾のリーダーの場合は、自分の前に誰かいないと落ち着かないということから、散歩の時には飼い主が先頭を歩いて、この先は私が見張っているから大丈夫、という姿勢をとってあげる。



などなどなどなど、

この教本から学んだことを書き始めると、話が尽きないのですが、

ここではこういう見方もあるんだよ、というご紹介程度に。




次は、この教本を基に犬とコミュニケーションをとっているドイツの女性ドッグトレーナーの本を紹介します。










Monday, 9 June 2014

いちご豊作♪ ハムスター?








今年は雨が多くて、気温が急激に上がったせいか、わたしの苺が豊作!


今年は粒が大きくて甘い!



去年、スーパーで枯れる寸前だった苗を貰ってきて、こつこつと育ててみた。

去年は成長はしたけれど、実をつけるのと、つけないのと、半々くらいだった。



これは、去年の苗から出た子株を植え変えたもの。実は少なめ。



これが二年目の株。緑もわさわさ。

狭い畑なので、場所確保の為に苺は畑を囲むように植えています。

子株を植え変える時は、畑の四方に沿って配置して、3年目には撤去してしまうので、順々に畑の回りを回っていくという計画。

もう、毎日1kg近く採れるので、うちでは消費しきれず、冷凍庫に溜まるばかり。

ジャムも2kg分作ってしまったし、豊作というのも困ったもんだと思っていた矢先、



畑の片隅に、苺を集めて置いたままにしている人が…

始めは誰かが忘れたもんだと思って、犬にあげたりしてたんですが、次の日にはまた同じところに集められている。

うちの男どもに問い詰めても、知らんと言うし、近所にいたずらっ子が住んでいるわけでもないし。

よく観察していると、熟している、いないに関係なく、小粒なものだけを集めている。

実は、痛まないように、茎の部分をきっちり千切って(?)運んである。

鳥の被害もたまに見られるけど、鳥の場合はくちばしで突いた跡が残っているし。

じゃあ、誰なんだ? と、ここ2、3日頭を捻っている訳で。。



数人に訊ねて、有力候補に挙がっているのは、この子


http://de.wikipedia.org/wiki/Feldhamster

クロハラハムスター、ヨーロッパハムスターとも呼ばれる。ドイツ語ではFeldhamster 。
ハムスターの中では一番大きく、後ろ足だけで立ち上がれて、前足で物を持てるんだって。


み、、見てみたい!


ドイツでは、絶滅の危機にさらされているらしいし、

ずっと欲しかった感知式カメラ、買おうかなぁー。

ハムスターが苺を運んでる姿なんて、かわい過ぎる!!!







Saturday, 7 June 2014

鳥の子育て風景 Amsel











庭の小道に鳥が。


何度通りかかっても同じところにうずくまっている。近づいても逃げない。

怪我でもしているに違いない! 動物センターに連絡するか? いやいやまず、ネットで応急処置を調べなきゃ。
と、一人でバタバタしていた午前中。




あれ?仲間が来たの?






餌をあげてる。。


私が近くでバタバタしていた(邪魔していた)ものだから、親鳥が警戒して近寄って来なかったよう。
ホント、ありがた迷惑。

巣立ちした後も、まだ飛べない小鳥は地面で親鳥から餌を与えられるそうです。

なので、動けないのではなく、親鳥を待っていたんですね。

この前の子鹿にしろ、この鳥にしろ、親の帰りを健気に待ち続ける動物たち、偉いなぁ。
 (でも、こんな目立つところにいたら、危ないよー。)






クロウタドリ(Turdus merula)
お父さんは真っ黒で黄色のくちばし

これ、綺麗な囀りの録音を見つけました。→ Der Gesang der Amsel











Tuesday, 3 June 2014

ドイツの猟犬学校







ついに、今更、遅ればせながら、

学校に通うことになりました。



始業時間が近づくにつれ、来るわ来るわ、未来の猟犬たち。

クラスメートはこんな感じ。

ジャーマン ショートヘアード ポインター
イングリッシュ ポインター
イングリッシュ セッター
ワイマラナー
ミュンスターレンダー
マヤヴィスラ(magyar vizsla)
トランシルバニアン ハウンド(Ungarische Bracke)


これらの犬種に詳しい方ならお分かりいただけると思いますが、

みなさん、 テンション高っ!


俺はやるぜ。私もやったる。なんかしようぜ。おっ、なんだなんだ。ちっ、なんでもないじゃん。
何する何する?ちょっとー、何かしようよー!退屈ーーっ!いい加減何かしようぜーーーー!!!

って言う声が正に手に取るよう。

みなさん、1ー2歳の若さというせいもあるのかもしれませんが、先生の連れてきたショートヘアードポインターの愛犬も、かなりお年なのに負けていない様子を見て、

アカもショートヘアードが半分入っており、年とともに落ち着いてくれることを願っていた私は、
一瞬遠くを眺めたのでありました。

そしてその先生、初めての顔合わせをした時に放たれたお言葉は、

なんてセクシーなメス犬(sexy Hundin)なんだ!

飼い主として、どう答えていいのか戸惑っていたら、頭と体のバランス、筋肉の付き方(特に胸の筋肉)、毛並みと毛の堅さなど、理想的な猟犬の説明をしてくれました。

でも、セクシーって! ま、なかなか猟犬オタクのおもしろい先生です。



さて、コースを始めるに当たって、まず一番の難関は、銃声に慣れること。

これ、本当に猟犬以外にはまったく必要のない訓練です。

人間でも、実際に聞いたことがない人が殆どだと思いますが、はっきり言って、ビビります。

もしくは、ビビらなくても、しばらく耳が麻痺します。

それを聴覚の敏感な犬に慣れさせるわけですから、不自然極まりない! と、この時点で私は反対派の旗を掲げたのですが、

どうしても無理な場合は、この時点で止めても良いと言われて、しばらく様子を見ることに。

学校以外でも、毎日この訓練をし続け(近所で毎日銃を打ちまくれるほど田舎なウチ。)、

2週間後には、大晦日の遠くの花火でさえも怖がっていたアカが徐々に慣れの姿勢を取るようになりました。(私は訓練の後の緊張した筋肉を解す、マッサージ係に徹しました。)



ということで、次の段階の猟犬試験のためのコースに突入。

先週で3回目を終えたのですが、何というか、楽勝?

へ?こんなこと、とっくの昔に出来るようになってたよ、という内容。




まずは、よくある訓練。
足にぴったり体を寄せて歩く(Bei Fuss)、立ち止まったらアイコンタクト+お座り。






次は、Appotieren 物を取ってくる訓練。



待ての姿勢で待たせてから、コマンドを出して、物を取ってくる。


1mくらいから始めて、徐々に距離を延ばしていく。

ガジガジしないで、軽く咥えていること。

戻ってきたら、咥えたままの状態でお座りして、解除のコマンドまで待つ。



ね、簡単でしょ、すぐに出来ると思うでしょ?

家でなら、朝飯前で出来るんです。←これ、他の飼い主さんたちも口を揃えて言います。


そう、上記に書いたメンバーでやると、こんなことが、非常に難しい!

もともとテンションの高い犬さんたちで、それが集まって、お互いに刺激しあって、もう爆発寸前な訳ですよ。


じゃぁ、まずは落ち着きを求める訓練から始めればいいじゃないかと思うんですが、その反対。

これから課題が難しくなっていく訳で、実際の猟の現場は体力的にも精神的にも、さらに厳しい。
一日中雨に打たれ、炎天下の日もあるだろう。氷点下の凍りつく季節だってある。

その時に必要なのは?

テンション。


うちのアカはこの学校の状況にかなり弱い。

すぐにピーピーと鳴き始めて、落ち着かせようと鳴くのを止めさせようとしたら、先生に

”ショートヘアードは何があってもヤル気が肝心。鳴こうが喚こうが、いつも尻尾が立ってることのほうが重要!”

と、止められました。

そもそも、体力、精神共に持久力のある犬種なので、猟の最初から最後まで、チームを引っ張っていく役割になる犬なんだそうです。


尻尾がピンっと。 at じゃがいも畑

まとめると、

ヤル気満々、テンションマックスの状態に、細部に至るまで完璧にこなす繊細さを兼ね合わせること。


...............。 

神業ですがな。


落ち着いた犬を訓練する方法はたくさんあるし、気分を盛り上げてスポーティな競技をさせる訓練もある。

でも、こんなお尻に火を着けて、折り紙折らせるような訓練…




わんぱくでもいい、たくましく…ナンタラカンタラってありましたね。

あの精神だと思います。


女の子だけど。


ま、嫌になったらいつでも止めさせようという感じで、焦らず頑張ってみます。