Wednesday 30 March 2016

森ねずみが住み着いた! 









問題のベランダ。

徐々に春らしくなってきた北ドイツ地方。
朝は鳥の鳴き声で目を覚まし、夜は猪のガサガサ動く音に恐怖を覚えたり、フクロウは、あれ?フクロウって冬眠はしないのか?夜中になると、一年中鳴き声が聞こえてきます。。

日差しも暖かくなってきたので(気温はまだ低いですが)、ベランダで日光浴も楽しんでいます。

が、うちのお犬さま、鼻をデッキの隙間に押し付けて、クワックワッと、本気の匂い取りを始めまして、ベランダ一帯を捜索。

何か住んでるかもなぁとは、思っていたけど、何か凄いものが住んでいたら嫌だなぁとも思っていたので、考えないようにしていたんですが、

やっぱり何か居るんだ。。



そして、先週あたり、日が沈んだ薄暗いベランダに、小さな動く物体が現る。






私の動画では、はっきり見えませんが、こんな可愛い子。



Waldmaus(Apodemus sylvaticus)、日本名は、モリアカネズミと言うらしい。

耳が丸くて大きくて、、、なんて愛らしい。


でも、、、ネズミが住み着いても大丈夫なのか?
家ネズミの数匹なら、今までも見たことはあったのだけど、屋外デッキの下が心地良いのであれば、大量に住み着いたりしないのだろうか?と、悶々と考えていたら、

「春になったら、森に帰る。」ということで、一件落着ということにしておく。
来年のことは知らない。



https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AHalsb%C3%A5ndmus.JPG

木々の間を飛び回るんだそう♪


犬には気を付けてね!









Saturday 26 March 2016

イースターのたまご転がし 






たまごコロコロ。






猟犬アカの訓練中に思いついた遊びで、獲物を運んでくる際、ガジガジはもちろん、ガブッと咥えて獲物を傷つけてはいけないという課題の時、噛む(咥える)力を加減させる良い方法はないかなぁと探していました。

簡単に出来るのは、柔らかいペットボトルをぐちゃっと潰さずに持ってこさせる。
1、5リットルサイズになると、ソフトに噛みすぎると、犬歯に当たってつるっと滑ってしまうので、微妙な感覚を要するみたいです。

そして次は、自分でも食べてしまいたい獲物をもってこい!ということで、生卵。

先代犬の猟犬が、鶏小屋から卵を盗んできて、自分で穴を開けてちゅーちゅー吸っていたことから、思いつきました。


野犬さんはどうかな?

何度かうまく運んでくれたけど、途中でボトッと落としちゃった。。。

それで、そのまま食べてしまうかと思ったら、転がし始めて、穴から出てきた卵をペロペロ。
IQおもちゃの転がせばオヤツが出てくるボールの要領ですね。
でも、中身のない卵の殻も壊さずに運んでいるので合格!

まぁ、後の掃除が大変でしたけど、、、楽しかったのでいいや。

*食べすぎると、お腹を壊してしまうので、あくまで遊びの範囲内で。




犬の噛む力加減というのは、意外と繊細に作られているのだとつくづく思います。

人間が手を使って、ありとあらゆるものを創造してきたように、犬は口を使って必要なものを手に入れてきたんだと。

布切れを半日かけて、糸を一本ずつ取り出したり、小さな虫を解体したり(創造じゃなくて破壊だけど、、)。


噛む力を加減できない犬に対しての練習というのがあるそうで、うちの犬でも試しにやってみました。*最初は室内で、褒美として与えるのではなく、手から食べ物を与えるだけ。

初めは、好物ではないもの、大きなものを指で掴んで与える。

徐々に、好きなものに代え、大きさを小さくしていく、というやり方です。

最後は指の間に隠れてしまう米粒ほどの鶏肉も上手にチュパチュパ出来るようになりました。


野犬さんは、初めからこの噛む力加減をマスターしていたのですが、猟犬アカは指まで食べてしまう勢いだったので、苦労しました。。

でも、猟犬訓練中は、気合も肝心だったので、指で与えるよりも早さが勝負という感じで、この方法は無視してガツガツ食べさせていました。そもそも最終的に、オヤツよりも遊びをご褒美に変えましたが。


噛み癖のある犬のトレーニングとしても有効らしいですが、その場合は専門家の指示の元、行った方が無難のようです。



楽しいイースターをお過ごしください!










Thursday 24 March 2016

野犬マイ日記ー(新たな世界へ)






前々回前回の続きです。

1頭目のシェパードくんと可愛く遊んだマイですが、トレーナーさん曰く、

「次の犬は絶対他の犬と遊ばないから。それに、行儀の悪い犬には容赦なく喝を入れるけど、まぁ、毛が数本飛び散るくらいだから心配しないで。」

と、さらっとおっしゃって、口が開いたままになったけど、
ここまで来たらトレーナーさんを信じるしかない。

マイ、がんばれ!(祈り)



颯爽と車から降りてきたマリノアMix(?)の元ホームレス犬。(大都市という大都市をリードなしで歩いていた犬。人間の私よりもきっと経験豊富。)
もうオーラが凄くて、人間の私でも、彼女がタバコ屋の前とかに座っていたら、避けて通るな。


予想通り、元気良くその街の女王に駆け寄っていくマイ。
(手で目を隠して、その隙間から覗き見したい気持ち。)

ところが、あんなに勢いよく向かっていったにも関わらず、
その女王様のちょうど3m手前で、絵に描いたように前足を踏ん張ってブレーキ。

何もなかったかのように、今走っていこうとしたのは気のせいですよー、私はここに存在しませんよーと、言わんばかりに、瞬時に首を横にひねって地面の匂いを嗅ぐふり。

私達3人、大爆笑してしまった。

その時の動画はないのですが、こちらのビデオでよく似た状況が見て取れます。




*他の犬と尻尾フリフリで走っていくが、女王様に近づきすぎて、磁気でも感じるかのように、目を細めて、さささーーっと欽ちゃん走りで離れていくマイ。その後も暫く迫力に押されてドギマギしている。


トレーナーさんも、大笑いしながら
「出来るじゃん!彼女(マイ)全部知ってるんだよ!」を連呼。

その後、元気の良いランドシーア+ラブMixが登場し、上のビデオのボーダーコリーとシルバーラブが登場。

ランドシーアに至っては、激しく追いかけてくるのを逆にマイが止める場面が何度もあったり、

上の頭の良さそうなボーダーコリーには、師匠と認めたのか、必死で自分をアピールしていました。

またその後、ちょっと難しそうなシェパードMixのお姉さん(とにかく何にでも吠えまくる。)が来たときは、初めは「怪しい!」マークが顔に出ていたけど、徐々に彼女の吠えに意味はない(笑)と分かると、見ざる聞かざるをして、うまくクリアしていました。
(もう一頭居たはずだけど、忘れてしまった。。)


そして、最後は、下のビデオでも飛び跳ねている白黒のライカっぽい娘。
同じ出身地、同い年、元野良、よく似た性格というのが、一目で分かるようで、

二匹とも、会った瞬間キラーっと目が輝き、挨拶なしに通じ合って、大はしゃぎ!


この筋書き、私はしばらくしてから気づいたのですが、これら全て、このトレーナーさんの完璧な順序立てがあったからこその成し得た結果だと思っています。



下の動画は最後みんなでの遊びの様子。マイは既にかなりヘトヘトですけどね。



一番最初に登場したシェパードにしつこく言い寄られています。シェパードの耳がペタンコになるのは、トレーナーさんに何度も「見るだけ!触るな!」と、怒られているからです。街の女王様は遊びには参加しないけど、体を地面に擦り付けて、なぜか雄叫びをあげておりました。シェパMixの姉さんは、ずっと何かに抗議しまくっています。話し声が入っているので残念ながら音声なし。



さて、今回で終わりにしようと思っていたのですが、また長くなってしまったので、
まとめは次回に致します。

延々とスミマセン。


飽きた~。









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Wednesday 23 March 2016

またか、 






昨日の朝、ベルギーの親友から、生存メールが届いた。

慌ててニュースを開き、ことの次第を知った。


またか、、、というのが、正直な反応だった。


テロのあった地下鉄駅は、その友達が通勤で利用している乗り換え駅だったそう。
その日はたまたま休暇を取っていたらしい。背筋がぞっとする。

彼女は二児の母です。




問題の根本を解決することは、もはや無理だと分かった今、このような残虐行為を事前に防ぐしか方法はないように思う。

専門家が言うには、ヨーロッパの国家間での情報交換に大きな問題が潜んでいると。官僚制が情報の共有を妨げていると。

犯人像をめぐっての今日のニュースでは、その部分が明らかに強調されていた。

それに答えての、政府、官僚側の答えが、何がどう難しいか、どの部分なら改正出来るかなど、散々聞かされてもピンとこない。


そんなこと言ってる場合か?と、呆れてしまう。


時間が差し迫った今、問題解決を第一に一致団結出来ないのが、EUの現状だと思い知った。

本当に悔しい、そして阻止出来た可能性があっただけに、またも犠牲者が出たことに、心が痛む。




今日の散歩中に見つけた北国の春。

クレソンが冷たい水の下で芽吹いていた。




 犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り致します。











Sunday 20 March 2016

野犬マイ日記ー(初めの第一歩) 






前回の続きです。



そして新たに始めたトレーナー探し。

幸い引越先は犬人口が多いのか、愛犬意識が高いのか、犬の学校も豊富で、選択範囲が広がった。毎晩ネット検索して、これは!と思える方を見つけて、連絡をとってみることに。

保護犬、その中でも譲渡が難しい犬をトレーニングしているという方。
最初の電話でも、「散歩の時、犬が引っ張るんですー。」みたいな相談は受け付けていないと、はっきりおっしゃった。

うちの犬の性格や経緯やらを永遠と話し、軽く1時間半は電話で話したかな、こんなに熱く語れる人も珍しい。だいたいは、「そうですかーじゃあ一度見てみましょう」と、すぐにアポイントが取れるのに、散々話をした後、私達への課題が与えられた。


まずは、マズル(口輪)トレーニング。

これは、テラピーで必要になるかもしれないというのもあるけれど、いざと言う時(急に街中を歩かなければならないとか)、安心して着用出来れば、飼い主側の不安が取り除かれ、同時に犬にも不安が伝染しないというもの。

この、両サイド(犬と人間)での相互関係が、いかに問題を大きくしているかということを説明してくれた。

このマズルトレーニングに、4週間はかけたかなぁ。


それと平行して、
興奮(ストレスはもちろん、生理的な興奮も含む)を極限に抑える生活。

自転車やジョギング、ボール遊びといったスポーツを止め、少しブログでも触れましたが、散歩は、他の犬とも野生動物とも人間とも会わないような所を選んだ。森に住んでいるのに、わざわざ殺風景なところを散歩していたのはこのせいです。

散歩のペースも、落ち着くことを目的に、犬に合わせたり、自分に合わせたり、お互いが静かな気分になれるよう心掛けた。


これらを実行して、2ヶ月が過ぎた頃、やっとトレーナーに連絡が出来るかなと思える時がやってきた。

面白いもので、今まで意識していなかった普段の慌しい生活が、どれ程ストレスフルなものか、自分自身で感じることで、それが無くなっていく瞬間というのも感じられるようになる。

トレーナー側からすると、行動を判断する上で、よりニュートラルな状態を見たかったというのもあるかもしれない。


さて、暮れも押し迫るクリスマス開け、一回目の面談が行われた。

初めて会って、挨拶もそこそこに、ちょっとしたトリックを使って、犬がどんな反応を見せるか観察し、「ハハハ、超頭のいい子だね。」と、決してポジティブではないニュアンスで笑い飛ばし、


「じゃぁ、犬と面会させてみよう。」


「あ、あの、マズル着けます?」と、慌てる私に、


「たぶん、必要ない。オレの犬は、ちょっとしたことでビビったりしないし、
それに、この子(マイ)、そこまでバカじゃないよ。」


 あれよといううちに、トレーナーさんの犬が登場し、しばらくリードを着けたままで観察した後、両方をフリーに。


*無音声です。


経験豊富な大人のシェパード(オス)にカワイ子ちゃんぶりを見せつけるマイ。
マイ:遊ぼうよ、遊ぼうよ。
シェパード:そうかい?じゃぁ、僕のやり方で遊びを教えてあげるよ。
マイ:ヤダヤダ、そうじゃなくって、もっと違うの!
シェパード:困ったなぁ…

マ、マイ、一体何がしたい…?

この後も、マイに乗っかることしか頭になくなった可哀想なシェパード君。

トレーナーさんも、「かわいい遊びだねー、今は楽しんで見ていよう。次はそうもいかないと思うけどね。」


次?


そう、合計8頭の犬を連れてこられていたのです。

私達、頭真っ白。



続く。






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Wednesday 16 March 2016

野犬マイ日記ー(飼い主の失敗) 







いつから書き始めようか、何から書き始めようか迷っていて、
それに、自分にとって重すぎるテーマだったので、今までなかなか書けずにいました。


さて、話はずーーっと遡って、マイをアダプトして数ヶ月が経った頃、ちょうどマイのうちに来てから初めてのヒートの直後、猟犬アカとのちょっとしたニアミスがあった。それまで、そんなことに気づいていなかったので、晴天の霹靂、ああどうしよう!と、問題が生じてから慌てる典型的パターン。

そして、より深く観察し始める。

ここで、人間心理の習性で、「問題があるのではないか?」という前提のもと、犬を見るようになる。既にここでアウトなのだが、それに追い討ちをかけるように、

犬の専門家に見てもらおうと、色々なトレーナーを訪れてみた。それは別に悪いことではない。でも、想像上の問題の原因を探そうとする姿勢からは、何も見えてこない。

数人に見てもらい、「社会化不足」と言われ、原因を探していた私達は、あっさりその言葉を信じてしまった。

判断を下したトレーナーが悪い訳ではまったくない。数時間犬を観察しただけで、全てを把握出来るスーパートレーナーなどは存在しないのだから。それよりも、ありもしない答えを探している飼い主が、その判断を信じてしまうのが危険だ。


それから、そのレッテルを抱えさせられた犬は、その想像上の問題を解決するため、様々なトレーニングというものを受けさせられる。


ここまで書いても、深く深く溜息をついてしまうほど、反省している。


遊び疲れて寝そべる犬。

それでもちゃっかり一番お気に入りの犬の側を確保。


そもそもの始まりは、リード付きで散歩していると、時々他の犬にガウガウしてしまうところから、アレ?と思い、アカとの喧嘩で、これは深い何かがあるはず!と決めつけた。

過去が分からないのを良い事に、色々と想像を膨らませて、トレーナーの「他犬との社会化が出来ていない」という言葉に、きっと野良犬時代が少なく、何らかの形で閉じ込められていたのかも、と思い始め、フェイスブックを通して保護した人を探したり。でもロシア語だし、教えられた名前なんて、ロシアに何人いるんだ?って感じだし、、、。

このブログに、「野良犬出身は、犬社会をより理解してるはずなのに、、、」と、コメントをして下さった方もいらっしゃった。

それなのに私は、他犬に攻撃的な反応を見せる犬=犬社会を知らない犬、という考えを基に、犬の学校にも通い始めた。

半年以上続けたのか、オビディエンスのコースに参加して、”犬に慣れさせよう”と、あの手この手を試みる毎日。

今思えば、大きなお世話だ。
犬社会で生きてきた犬に、他犬を見せてあげよう!と、わざわざ柵の中に入って、オヤツで騙し騙し、オスワリさせたり待たせてたりしていたのだから。

個人トレーニングというのもやった。

方法は、クリッカーを使ったポジティブ強化。
他犬を近づけたり遠のけたりして、反応を見せなかったら、クリッククリック。

自分で会話できるのに、それを禁止されて、クリッカーの嵐を受けさせていたのだから、ウザったいどころではない。

それどころか逆に、フラストレーションを溜めさせる結果となった。

とは言え、オビディエンスもクリッカーも別に悪いものではなく、問題を解決するためのトレーニングとして取り入れること自体が間違っていた。

今でも、クリッカーは使っているし、オビディエンスで覚えた体を使ってのコミュニケーション法は、色々な場面で活用出来ている。


そんな間に、たくさん本も読んだ。
その中の一つ。



James O'Heare 氏の英語版だと”The Dog Aggression Workbook”

自分の犬が攻撃的だと決めつけていたので、藁をもすがる思いで読み進めたもの。

犬がどのように攻撃性を表すかが、学術的な資料を基に解明されている、とても読み応えのある本。最初に、攻撃を示す犬の脳内のしくみが詳しく解説され、それに対処する幾つかの方法が挙げられている。タイトルがワークブックとなっているのも、その為。

ただ、ここまで詳しく書かれているので、自分の犬と照らし合わせてみると、あれれ?ちょっと違うかも、、と、思い始めた。

それと同時に、引越しも重なって、今まで滅多に犬に会う機会のなかったところから、犬に出会う割合が多くなり、私達の中での疑問がどんどん大きくなってきた。


うちの犬、問題などないんじゃないの? 






続く…


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Monday 14 March 2016

Black Wolf / Special Documentary (National Geographic)







去年観た中で、一番のドキュメンタリーです!


ちょっと変わった一匹黒オオカミの一生を追った作品。

こんな生き方もあるんだ~と、定番ですが、動物社会に人間社会を重ね合わせて、非常に感心しました。

普通なら、アルファオオカミに決してなれなかった狼が、斬新なアイデアでオオカミ社会を変革していきます。

戦国武将好きとか、ボスタイプではない人にお薦めです!
あと、洗練されたジゴロ好きも!








生きるって楽しい。







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Saturday 12 March 2016

おもしろい羊の映画と、つまらない犬の映画 





いやぁ、久しぶりにつまらない映画を観た。

マリノア(ベルギーシェパード)見たさに、見始めた「マックスーMax」という犬映画。

軍用犬マックスが、戦場でパートナー(主人公の兄)を亡くし、PTSDを患って帰ってきてから、主人公に少しずつ心を開いていくというストーリー。

犬はすごくいい。でも、10分観たところで、ストーリーの陳腐さに呆れてしまい、本を読んだり爪を切ったり犬と遊んだりして、きちんと見ていない。

でも途中で、悪役の(!)ロットワイラーが出てきて、マックスが主人公を助けるべく戦うシーンがあるのだが、両方共ヤホッーイと戯れている。

爆笑した。

ドキュメンタリー以外で、動物の映画を作るのは、止めておいた方がいいと改めて思った。


でも、数週間前に観たこの映画は素晴らしかった。


近くの街にある単館上映に通うのが、田舎暮らしのささやかな愉しみ。
建物も、古い古い装飾を残したままの居心地の良いスペース。20人くらいしか入らない部屋もあり、居間で映画を観ているような雰囲気。日本で言うなら、高田馬場とかにありそうな感じ。

近所のご夫婦と、交代で映画を選び、数週に一度招待し合う。これで、特に観たくないなぁという映画でも、意外と面白かったというサプライズ効果、偏った趣向に走る癖が軽減されて、映画を楽しむ術をまた復活させることが出来ている。

街に住んでいれば、フラッと映画館に立ち寄って時間を潰したり、ご飯を食べに行く前後に映画でも観るという選択が容易だけれど、田舎だとそうはいかない。

予め観たい映画を決めておいて、いざ出陣!みたいな勢いで出掛けて、イマイチだと非常に落ち込んだり、感情的にいちいち面倒くさい。

映画館通いは習慣にしておきたい。


さて、前回は私の番だったので、こんなアイスランド映画を選んでみた。

「ひつじ村の兄弟」(ドイツ語タイトル:Sture Böcke)
日本語公式サイト





トレーラーはドラマチックに仕上げられているけど、映画はそんなことはなく、
限りなくアイスランドの風景とアイスランドの(?)ちょっと皮肉なユーモアで満ち溢れている。

何度も同じカットの広大な風景と、思わず苦笑してしまう場面がちりばめられていて、知らず知らずにじわーっと吸い込まれていくような映画。

ハッピーエンドも押し付けもまったくない。

単にそこでは羊との生活があるだけ。

最後のテロップが流れたところで、ええ?こんなに出演者いたっけ?せいぜい30人くらいだったのに。。。

羊さんたちの名前だったようです。
いやぁ、おもしろかった。









Sunday 6 March 2016

私有地(庭)への、無断侵入問題 






ある日の午後、近所の子供と庭で犬と遊んでいた。
天気も良く、嬉しそうにじゃれ合う二人(子供と犬)を微笑ましく眺めていた。

すると突然、マイがあさっての方向に突進するではないか。

その方向を見てみると、トコトコと知らない犬が歩いてくる。
あっと言う間もなく、マイに付けてあったロングリードが、私の足に絡まって私は転倒。

子供は驚いて、大丈夫?と私に駆け寄るが、私はマイを呼び戻すことしか頭になく、さっと立ち上がって対処した。

犬の後ろを60歳くらいの女性が歩いていたが、その時は何も思わず、というか、犬と子供が驚いたことに気が取られていたので、他のことを考える余裕はなかった。


夏の様子。こんな小径が右往左往に延びている。

次の日の朝、起き上がろうとすると、体の右半分が痛くて起き上がれない。
うう、、次の日に痛くなるなんて、歳のせいかも。なんて考えながらも、午後は仕事に行って、なんとか一日をクリア。

夜、お風呂に入ろうとすると、腰から膝にかけてうっすら痣が出来ている。
こんなに強く打ったのかと、お風呂の中で記憶を辿っていると、完全に両足がリードに引っ張られ、地面に垂直に叩きつけられた光景が思い浮かぶ。

派手に転けたもんだ。そりゃ、子供はびっくりしただろうなー。

そこで初めて、相方に、こういうことがあってね、、、と話をする。

ちょうどお隣さんも来ていたのだが、みんな揃って眉間に皺が寄り、
「何それ?その女の人、何も言わなかったの?」

そこで私も初めて、
確かに、挨拶もなし、しかもそんなことの後、何か一言あっても良かったんじゃないの?


…て言うか、私有地なんですけど!


裏庭から木々を潜って、森に入る小径。

前に住んでいたところもそうでしたが、森が隣接し、裏庭から直接森へ入ることが出来るので、犬を飼っている者にとっては、最高の立地条件。

ただ、前の家は、敷地を囲む柵があったので、知らない人が入ってくることはなかったけれど、今回の家の回りには、一応区切りの杭は打ってあるものの、境界線が分かり辛い。(杭の内側は一応芝生になっている。)

しかも、隣接する森が広大ということもあって、あらゆる方角からこの森に辿り着くことが出来るので、迷っているうちに、あっこんなところに民家が、ということもあるのだろう。

それに、やっと辿り着いた道が目の前にあるのに、来た道を戻って、何キロも遠回りする気になれないのも分かる気がする。

こちらドイツでも、立て札や囲いがされていない私有地への立ち入りは、認められている。

釣り場へ向かう道でも、境界線があいまいな私有地を通らせてもらうこともあったり。

よくあるのが、"Anlieger frei"という立て札。
居住者につきフリーとも訳せるが、このAnliegerには、土地の所有者という意味も含まれ、釣り許可書の所有者やハンターといった、その土地の管理費を支払っている者を指す場合もある。


森の入り口によくある柵。ひょいっと飛び越える遊び道具は、車の侵入を禁止している。

さて、うちの場合、上記した様に、立て札も柵もないものだから、季節の良い時期や、きのこシーズンともなると、高齢のご夫婦などが、森の出口から裏庭に入ってくることがよくある。

毎日のことではないので、気にも留めていなかった。

ところが、お隣の奥さんが言うには、私が見た女性は、毎朝のように犬の散歩コースに使っているのだと。

森が少し高台になっているので、この道からお隣の家は丸見えになっていて、あまり良い気分はしないと思っていたところに、私の事件。

たぶん、その女性も後ろめたい気持ちがあったから、そそくさと逃げるように歩いて行ってしまったのかもしれない。

でも、これは完全にマナー違反。
今度見かけたら、立ち入り禁止を言い渡そう、ということで、話が付いた。

こんな風に、個人的に、立ち入りを禁じることも出来るらしい。
まぁ、私有地なのだから、当たり前のことなのかもしれないけれど、私だったら、直接禁止を命じるのは、ちょっと気を遣ってしまいそう。

残念ではあるけれど、あの時、ちょっと違った対応をしてくれていれば、こんなことにならなかっただろうに、、、。


田舎生活、私も気をつけようっと。







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Thursday 3 March 2016

素敵なチワワの飼い主さん(予防接種) 







今日は年に一度の予防接種の日。
引っ越してきて初めての獣医訪問。

動物病院に関して、ちょっと嫌なこと(獣医通いは、夫婦喧嘩の元)もあったので、数週間前に虫下しを貰いに行ったついでに雰囲気をチェックしておいた。

先生は二人居るようで、やはりここも田舎、家畜専門、特に馬に力を入れている様子(裏庭には馬小屋、馬搬送用の車もあった)。スパイに来た人みたいだなぁ私。


今日はどんな素敵なところに連れて行ってくれるのかしら♪車が大好きな犬になりました。

お医者さんに着いて、私だけで受付を済ませようと入って行こうとすると、黒いロングコートチワワを二匹連れた人もやって来た。

獣医さんが、「どちらも初めてですね。どちらから診察されますか?」と。

すかさず、チワワの飼い主さんが、「うちは二匹なので、お先にどうぞ。私たち、ここに居ても平気かしら?」

待合室らしきものはなく、受付のすぐ隣が診察室なので、入り口の片隅で待たなければならない構造。

「うーーーん、うちの犬、ちょっと反応するかも。」と、私が言うと、

「じゃあ、その辺を散歩してくるわね。」と、にこやかに病院をあとにしてくれた。


マイを車から降ろして、30歩で診察台へ。
プスーっと注射されて、ちょっともがくが、「な~にこれくらい!すぐ終わるって!」と、先生の太く穏やかな声に励まされて、あっという間に終了。

簡単な検診も終えて、以前は絶対食べなかった獣医さんからのおやつも食べて、
体重も測っておくか、と体重計に飛び乗ってみると、14、5kg。1kg近く太った!

年末からよく食べるようになったもんね。
ストレスが減少するにつれて、食欲が増えたということなのかな。


こぶたさん。

外に出ると、チワワの飼い主さんも戻って来て、

「お先に~。ありがとうございました!」と、挨拶すると、

「Gerne geschehen!どういたしまして!」


素敵だ。

こんな思いやりをさり気なく出来る方のおかげで、私のように、ちょっと大変な犬を飼っている飼い主は、本当に救われる。





家に帰ってきてからはぐったり眠るマイ。

混合ではない予防接種を受けるために、大きな街の病院を探すべきか検討中。
何かアドバイスがあれば、是非教えていただきたいです!









Tuesday 1 March 2016

春の大水 






週末に水辺へ散歩に出掛けると、川の水嵩がさらに増えて、


先週:


川まで辿りつけて、水遊び。


今週:

木々の向こう側に見えるのが川。

行き止まりでしゅ。
不服そうに私を見る犬。



川に続く道が、川になっていました。




この川は、2002年のヨーロッパ洪水でも氾濫し、大きな被害をもたらした。

この辺りの特徴で、川の両側、数kmは川の延長として、民家も耕地も存在しない 生物圏保護区(Biosphärenreservat)というユネスコの指定保護区になっている。

そしてその数km先に、ようやく一つ目の堤防(土砂を積み上げて、その上に草木が生い茂っている)が置かれていて、堤防までの一帯は、水位の上昇によって川の形態や風景が、がらっと変わってしまう。 すなわち、自然そのままの姿をしている。

ポツポツと木が立っているだけの殺風景な風景だけど、だだっ広い雑草の生い茂る平野を歩くのも、また森と違って良いものです。

ま、今は禁漁期間なのですが、こうやって週末は水辺に来てしまう3匹。
いつの日か、海でも川でも、水辺に住みたいと夢見る私は、少しずつキャンピングセットを揃えるのが最近の楽しみ。今週はまず、カセットコンロを購入。で、鍋が食べたくなったというあべこべな行動。。まだ寒いからね。


ビーバーの足跡?

 仕方がないので、木登りに励む犬と、



木登りに励む友達。



生まれ故郷が同じだけじゃなくて、何かあなた達、似てるな。