Monday, 5 January 2015

しつけ強化期間とその後







クリスマスの喧嘩後(犬のですよ。人間のは、ほっとけ(=放置するの意)犬も喰わん。)
基本を取り戻す為にやったことを綴ります。





犬のしつけに関することは、全てドイツ語で学んできたので、言葉が合っているかどうか分からないのですが、徹底して行ったのは服従訓練

かといって、お座り”とか、伏せ”とか、来い”とかをやらせたわけではありません。

こういうコマンドを使っても、ドミナントもしくは興奮したままやる犬が居るので、お座りしても従ったことにはならないからです。

特に、来い”は、ウチの場合逆に興奮させる言葉で、この期間、禁止用語にもなりました。


心は揺れるが、まだまだ、もちょっと我慢させる。


詰まるところ、禁止の掛け声(ヘイ、シュッ、ナッ)だけを使っていたと言ってもいいくらい。


前回に少し書きましたが、日常活動を二頭同時に、完全に落ち着かせた状態で行わせる為に、
ウチの場合、どうしても服従させる必要がありました。

興奮度の高い犬(アカ)を落ち着かせ、それを鋭い目で見張る犬(マイ)に、そんなことはしなくて良いと教えることを同時に行うには、リーダーは私なんだと叩き込む方法しか思い付かなかった。(リーダー論うんぬんは賛否両論ですが、リーダーになるというより信頼関係を改善させること?)

一番の興奮要素の散歩と餌は、

散歩の前には寝床で落ち着いたのを見計らって、ゆっくりと立ち上がらせてから、首輪をする。
(今までは、飛び上がって喜ぶ犬を無理やりお座りさせて、首輪だった。お座りしても、テンションは高いままだったのに。)

餌は、マットの上で餌のことなど忘れて居眠りしたくらいに与える。
(これも、お座りとか伏せをして、思いっきり眼力で餌をくれ!と訴えさせることを止めさせた。)

休息する場所も、自分では選ばせない。 (自分の寝床はきちんとあるので、そこは神聖な場所。)

その他、家の中のドアというドアは、OKが出るまで踏み出してはならない。 などなど。

とにかく、興奮状態で何かをすることを禁じさせた。

好きなところで寝転がる犬。大抵、人間の側。


これを一週間以上続けたかなぁ。
(この間、おやっさんは一切犬には関与させませんでした。)

この間、撫でることも少なかったなぁ。

二人共、精神的にすごく疲れ果て、
なんか私達、監獄の監視員みたいだね。 と、夜な夜な深いため息をついたり。

はっきり言って、この訓練、楽しくないです。


でもね、効果はすぐに出ましたよ。
特に散歩中。

常に私の顔を見て、次の行動に承諾を求める眼差し。
リードなんて持ってないのかと思うくらい軽いし。

そして、よく寝る。
正しく言えば、小さいことで、いちいち起きなくなった。


これを安心した睡眠と言うのかな?


それと、人間の関与しない犬だけの時間をたっぷり取った。

冬になると、どうしても寒かろうとか、どうせ寝ているだけなら、家の中でもいいじゃないかと、
ついつい庭に出す機会が減ってしまう。
(家で仕事をしている私達、犬だけで留守番することも皆無。)


日中まだ氷点下にならない暖冬の今年をうまく使ってみようというのもあって、
一日数時間、小屋と走り回れるスペースが一緒になった庭の一部に放置しました。




夏の間は殆どここで過ごさせているので、あまり注意深く観察していなかったのですが、
よくよく観察していると、行動パターンが見えてくるんですね。

例えば、重要かと思われる、役割分担。

一匹が就寝中は、もう一匹が屋根や高台に登って、見張っています。
それも、ものすごく落ち着いた表情で、そして当たり前のように交代しています。

そして、訪問者が現れたときも、
どちらかが前に出て威嚇、もう片方は後方でそれを支援、というのを、
ある時はマイが前方、ある時はアカが前方という風に、交代しているのにも気づきました。

たぶん、こうやって、仲間意識=信頼関係が芽生えてくるんでしょう。






そんなことで、一時的に躾を強化しても何の為にもならんよ、持続が大事だぞと、どの教本にも
書いてありますが、

うちの場合、一度は徹底して、やってみて良かったと思っています。

そして、上記したように、これを続けるのは全く楽しくないので(精神的に持たないし、私の性格上合わない)、
犬の状態に合わせて、20%、40%、60%、ある時は今回みたいに100%という感じで、
取り入れていこうと思います。

*躾の瞬間はいつも100%という意味で、生活の流れの中で何%取り入れるという意味です。


犬に合ったしつけ法、飼い主に合ったしつけ法、どちらも大切なんだと思いました。

どちらも幸せじゃないと共同生活出来ませんから。








6 comments:

  1. すすす、すごい!徹底ぶりです。読んでいて私まで背筋がビシっとなりました。akaさんに散歩に連れていかれたら、喜んで3歩さがって歩きます(ワン!)。やはりそこまでシッカリ徹底すると、akaさんとの関係、二頭の関係にもすぐに変化が現れるのですね。深く納得です。

    「服従訓練は、犬の心理をとことん見て!」と、日本のお師匠さんにもよく言われました。興奮と臆病さ、あと多少の分離不安のせいもあって、キャスカはとことんStayができなかったのですが、自制心を付けさせる目的でStayの強化をずーっと続けています。2秒とじっとしていられなかったのがちょっとできるようになりワーイ☆お利口!と喜んでいたら、先生にハードルをあげられました。「ただ動かないでいられる、んじゃダメなんです」 これすなわちアカ姐さんのパターンと一緒でして...(^^;)

    楽しくない...と人間もすごく疲れるのも同感です。でもこちらの気持ちにブレがでて「このくらいでいっか」と思うとすぐに見抜かれるし、本当に修行か根比べかって感じです。プロの先生はそこのところも無心でやりきるのがすごいなあって思いました。

    私もずーっとは性格的に無理なので、パーセントの考え方、まねっこさせていただきます。もともとが怠け者の私としては、掃除や筋トレみたいだなあと思ったります(笑) ←常に徹底、はムリなので一か所ずつやっていく、のココロ。

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    1. コメント&励ましのお言葉、ありがとうございます!
      基本的に私は、犬との接し方がソフト過ぎるとトレーナーからも言われており、
      自分でも努力しているつもりが、なかなか改善出来ずにいます。
      根本的な姿勢が間違っている、とか、日本人だから、宗教的に動物を崇める傾向にあるんでは?なんて推測を立てる人まで出てきて、、、
      究極には、この犬は私に合っていない、もっと合った人物に譲るべきだとも言われました。
      もう、頭を木刀で打たれたように、ガーンとショックで落ち込みました。

      その後は一度徹底してみて、自分がいかにあやふやにしていた部分が多かったことに気づかされました。
      でもそれを維持するって、本当に大変な作業で、、、今もなお、私の出来る範囲、無理な部分を自分でも見極めていくように自分観察をしています。。

      一ヶ所ずつ、しっかりやっていく! とてもいい言葉ですね。この言葉、私も肝に銘じて頑張りたいと思います!!

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    2. おお、思わず連コメです。私もつい先週、ソフト過ぎる時があるねと言われたばっかりです(^^;) うちのは実際に臆病な面もあるのでソフトでOKな時もあるんですが、状況によってはもっと毅然と!と。ションボリしちゃいました。かんたんに言ってはアレですが、お気持ちわかります。お茶でも飲みながら、akaさんとしみじみと苦労話がしたいですわぁ、ホントに。

      ちなみに趣味でほそぼそと乗馬をやっていますが、馬のインストラクターにも同じことを言われています(爆)

      以前ドイツ人の同僚と働いたことがありますが、国民性としてズバズバものを言ってくるイメージです。まあそれこそ日本人だからああだこうだ...と言われても「はぁ?」と思うことも多々あるので先入観はイケナイと思うのですが。すごいことを言う人がいるものですね。。

      トレーナーさんがハンドルするとキャスカがあっといまに落ち着いて服従モードになるのを見て、(ソフトすぎる)私が飼い主より、もっとビシっとした人が里親だったらよかったのかしら、シクシク、、と凹んだことも。でも逆にいえば、かんぺきなマッチングを犬に求めるのもヘンな話ですし、わかろうと苦労する分だけ、犬から教わることもたくさんあるような気が今はしています。

      アカマイちゃんのいつものお写真を見ていれば、ファミリーの絆はガッツリ育っていってるのだなあと僭越ながら思っておりますー

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    3. そうなんです、そうなんです!分かっていただけて、嬉しいです!
      アカの場合はキャスカさん同様、臆病で、それなのに頑固という性格、
      無理に上から押し付けようとすると、余計に固まってしまうので、褒めて育てるというか、やる気を維持させる方法が合っていることもあるんです。それが、私の性格にも合っていて、うまく行っていたんですが、ちびの方は、これまたまったく違ったキャラクターで…
      犬それぞれに、躾の仕方があるというのがよく分かります。

      かといって、飼い主に合った犬、犬に合った飼い主、を完璧に選べるわけではないですものね。。そうそう、お互い犬も飼い主も、苦労することで、何かを勉強でき、前に進んでいくしかないと思っています。果たして、アラフォーの私、自分の性格改善ができるのかしら、、と不安ではありますが(笑)、犬のためなら、何でも受け入れようと思えるところが自分でも可笑しいです。

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  2. クリスマス事件の顛末、読みました。大変でしたね。飼い主側のストレスって犬はすぐ察知するので、私も来客時など用心するのですが、なかなか…。普段は私が犬の行動を予知して動くため御しやすく、例えば私の側がいっぱいいっぱいになると、犬はドミナントの傾向を見せます。多頭飼いではきっともっと問題が表面化しやすいでしょうし。

    でも問題発生以降も、犬の思いを理解する努力をなさり、さらにそれぞれの様子を見ながら訓練なさっているのですから、きっとアカマイコンビもakaさんの意をじわじわと汲んでいってくれると思いますよ〜。

    ちなみに私もブリーダーさんから「ソフトで心配」と言われました。しかし、日本人女性はソフトな印象ですが、それだけじゃないんです、だから犬の訓練は結構いけます、と今なら言えるかと。何というか、対する姿勢や心構えが少し違うだけで、犬の訓練に欠いているものは基本的にないと思っています。

    これからもぼちぼち頑張ってください〜。

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    1. コメントありがとうございますー!
      じわじわと汲んでいってくれる”といいのですが、、、よく感じるのは、次の瞬間に忘れているんじゃないかと。。それと、何かの拍子に、悪い癖が呼び起こされることも多い気がします。なので、その度に、注意!これは、気が抜けない作業ですよね。TKKGさんがおっしゃる通り、自分がいっぱいいっぱいだと、見過ごすことも多くなり、、、何があっても、自分のキャパシティに余裕を持って行動することが、私の課題でもあります。

      なるほど、確かに、躾が難しいと言われている日本犬を扱ってきた民族です(おおげさ?)。西洋の”訓練”という枠には嵌らない、犬との”関係”を違う形で築いてきたようにも思います。ドイツでも、それに見習って、日本犬を飼っている方がおりますが、逆に私はそこから学ぶことも多いですね。

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