何かにつけて酒が飲めるという歌がありますが、ここもそんな感じ。
クリスマスや大晦日を盛大に祝ったのに、
きちんとお正月があります。
元日の夕方くらいになると、
各家の前で、村人(ここは集落の人)が集まり、新年の歌を歌ってくれます。
これの子供バージョンも大晦日にあり、歌ってくれたお礼に、御菓子をあげます。
そして大人には、シュナップス(蒸留酒)をあげます。
歌う曲も昔から引き継がれた3番まであるという、結構長いもの。
家の前で集まっては、歌い、新年の挨拶をして(1人ずつ!)、ドヤドヤと居間に入って、
シュナップスが配られ、クッと飲んで次へ。
ここの集落、40世帯って言ってたかな、、、
そう、単純計算で、最低40杯飲むことになる。
始めは、サクサクッと次へ次へと進むのだが、これが20杯目くらいになると、そうはいかない。
くだを巻く人が出てきたり、暖かい居間にうずくまる人が出てきたり、家の前での集合がグダグダに
なってくる。
近所を回っているので、途中で抜け出す人も続出。
そして、最後まで居残った人達は、もちろん泥酔。
ウチは幸い、最初の方なので、みなさんまだ
私は、お酌ちゃんとばかりに、シュナップスを注いでまわってたのだけど、
いやいや、ここで張りきっちゃうと後が持たないから、一杯だけにしとく!
と言っていたのがよく分かる。
そうですねー、12時前だったかな、、、犬の用足しに外へ出たら、まだ歌ってました。
6時間耐久レース。。。
一週間後に、これのごく身近なご近所バージョンもあり、
隣接する4軒だけで、同じことをもう一度。
これは、もう少し丁寧な、ゆっくりとしたもので、歌った後は居間で30分ほど寛ぎタイムがあり、
最後の家では、夕食が振る舞われます。
とは言っても、ごく簡単なもの。鶏のスープとか、豆のスープとか。
料理人のいないウチは、素材で勝負。鹿のソーセージとポテトサラダ。 |
もう少し寒くなると、北ドイツ名物のグリュンコール(Grünkohl) =ケールを食べる会というのも行われる。
単にレストランに集まって食べることもあるが、
Kohlgang(コールガング)と言って、グループで散歩をしてから、最後にレストランへという風習がある。
アルコール飲料を積み込んだ木製の荷台を引きずりながら、ゲームをしながら練り歩く。
ゲームも色々とあるようですが、酒はしんみり飲みたい私は参加したくない派で、よく知らない。
まぁ、飲み会のゲーム同様、最後はグデングデンになるための言い訳のごとく行われる。
週末になると、そういったグループがぞろぞろと歩いているので、車の運転には気をつけたいのと、
犬の散歩も、そんな集団になるべく出くわさないように気を付けたいところ。。
新年の御菓子。パリパリのワッフルに生クリームを入れて。隣のおばあちゃん作。 |
そんな新年を祝う風習、私は好きです。
子供達に至っては、貰えるチョコレートが好きじゃないものだからって、道に捨てたりする行動が出てきて、もう止めた方がいいんじゃないかと、言われていたりもするし、
大人も、若い世代は、そんな焼酎のような酒を飲むのは嫌だ、出来ればワインで! とか、
趣向が変わってきているのも確か。
でも、ご近所同士で新年のお祝いを言い合えるのって、素敵だと思う。
ただし、そこまで酔っ払う必要もないけど。。
先週末の出来事だったので、うちでの食事会では、もっぱら、フランスのテロ事件の話題で夜が過ぎていきました。
戦争も経験されているおばあさん達ですが、底知れぬ不安でいっぱいのようです。
ヨーロッパは(世界全体か)、悲しみと不安で包まれています。
犠牲者のご冥福を祈るとともに、平和的解決を心より望みます。
おー、この習慣のことだったんですね。新年のシュナップス。
ReplyDelete40杯って、ヒトが飲める量じゃないですよぉー。
でも、ご近所でこういう交流が続いているのは素敵です。ウチの村にも義母世代が集まる会や行事がいろいろありますが、世代が変わったらそれが続くのかどうか。こういう、小さな伝統って大事にしたいと思うんですけどね。私にできることって何かなー。
私達に出来ることは、参加して飲みまくることかしら…!
Deleteアジア人は酒に弱いという先入観から、私はお酒を勧められることは少ないんです(悲)
シュナップスを飲んだら、水をがぶ飲みしなさい!と、やたらと水を飲まされて、、
結構イケる口なんですけど、というのは、しかしながら秘密にしております(笑)
残念ながら廃れていく習慣もありますが、新しく受け入れられているもの、ここの場合は今までまーったくなかったカーニバルとか、ハロウィンとかが、定着してきていますね。ちと違和感ありますが。。。