Monday, 4 April 2016

リードをつけた犬には近づかないー(まとめ) 






長くなっているお話の続きです。


1頭目から8頭目まで、トレーナーさんの順序立てで、マイの行動を観察したわけですが、
途中からは私達も、「この子は出来る!」という確信がじわじわ湧いてきた。

犬バカ丸出しですが、途中で泣きそうになった。

後から聞くと、相方も必死で涙を堪えていたそう。


一番の心配事だったのは、トラウマなり、隔離されていた過去があったりで、精神的な支障の元、他犬に攻撃性を見せるのではないか、ということだった。

そうなると、数年がかりで取り組まなければならないか、最悪の場合は、一生取り除けないこともあるという。

そうなったとしても、私達なりに一緒に暮らしていく覚悟はしていたので、今回の出会いは、私達にとって思いも寄らなかった偶然の幸運だったように思う。

それも全て、マイが自分で「私こんなことも出来るよ!」と、示し続けてくれたから、私達もそれに気づき、必死に答えを探し続けることが出来た。

そう、マイが自分で導いた結果だったのかな。




さて、感傷的な私の表白は置いといて、

トレーナーさんの意見としては、
ー2ヶ月間も他犬とのコンタクトなしで、ここまで多種多様の犬相手に、自発的な行動を見せられるのは、何か障害のある犬には出来ない。

他犬に攻撃性を見せる状況というのが、必ずリードを付けていたところから、

ーリードを付けた状態というのは、犬にとっては不自然な環境で、自由に行動出来ない不安から、吠えたり飛び掛ろうとしたりする。(リードアグレッションというのは、また別の問題になるそうです。)

犬というのは、本当に色々な細かい動きで会話しているのに、それが制限されると不安になるというのは当たり前と言えば、当たり前だ。

思い返しても、マイが攻撃性を見せたのは、相手の犬が一直線にマイに向かって走ってきた時や、高台からマイに飛び掛るようにジャンプしてきた時など、いきなり突っ込んで来られた状況ばかり。

後は、フレキシーリードをガンガンに伸ばして散歩していた犬に挨拶させようとした時。
ご近所さんで、前々から不安定な犬だと聞いていたので、避けて通りたかったのだけど、「折角だから、挨拶させましょうよ!」と、フレンドリーに話しかけられ、「絶対イヤ!」とは言えなかった私が悪かった。。


これは私の想像ですが、野良犬出身というのは、子犬の頃からリードに慣れている家庭犬とは違い、また、自分の会話の仕方を知っているのに、制限されることで、より一層不安になるのかもしれない。



マイが来てからすぐに始めたリードウォーク。すんなり覚えてくれたので、リードに問題があるなんて、思いもしなかった。



その後、コーヒーを飲みながら、一時間以上”犬との絆について”の講義をしてくれて、最後にみんなで夕日に向かってフリー散歩に出掛けた。


トレーナーさんに初めて連絡を取ったときに、
「犬との生活に求めることは何ですか?」と、聞かれた。

いきなりそんなこと聞かれても、、と、どぎまぎしながら、
「いや、別に。犬も私達も、幸せに暮らせれば、それでいいんですが、、。」と、答えたことに、

「それを忘れてしまう人が多いのですよ。」と、改めておっしゃった。

第一の目的を忘れて、細部ばかり気にしてしまう人間の性。
これが動物との関係を間違った方向に導いてしまう一番の落とし穴なんだと笑い飛ばした彼の言葉が、犬のことだけではなく、何かがスーッと溶けていくような感覚を今でも覚えています。

犬を通して成長する人間、まだまだ私は未熟だなぁ。。



長ーーい話にお付き合い下さり、ありがとうございました!












6 comments:

  1. いろんなタイプの犬を相手にマイちゃんすごいねぇ。すべての犬を無視でスルーする犬より、イヤっていう意思表示を含めて、コミュニケーションがうまく取れる方がいいって思います。

    「スーッと溶けていくような感覚」わかります。

    ジェイクもはじめからリードマナーが良かったです。拘束されることに敏感なので、リードで自由が制限されるとどんよりしちゃうのかなぁと思いました。

    マイ物語、いっぱいインスピレーションもらいました。
    akaさん、マイちゃん、ありがとう!

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    1. こんな長い話に、ずっと付き合って頂いて、ありがとうございました!
      1年近く付き合っていたテーマだったので、自分でもどう消化していいものやら、分からなかったところがあったのですが、犬が私のブロックを砕いてくれた感じです(^^)

      なるほど!リードに慣れてくれていると思っていたけど、諦めが早いということも考えられますね。何分、頭の良い子なので、聞き分けはいいけど、本能的な部分、同種とのコミュニケーションとか狩猟とか、は抑えられないので、葛藤があるのかもしれません。ちょっと気を付けてみたいと思います。ヒントをありがとう!!

      ココ&ジェイクのたくましい共同作業、私も参考にさせてもらっています。自然体でいいなぁと、Cocoさんの操るテクニックをこれからも楽しみにしています!

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  2. 野良犬はこうだ!と一言では決められず、 それぞれの野良ちゃん時代の環境や暮らしにより違うのでしょうね。
    ですから飼い主はあまり構えず 自分のカラーと犬のカラーを馴染ませていくって事が大切なのでしょうか、、、って経験無い私が偉そうに言える事では無いですが。

    全ての犬は学ぶ能力を持っているので それを引き出せるのは飼い主次第ですね。
    私はナナの生まれつきの(私にとっては楽な)性格に甘えてしまっているのかもって反省しています。

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    1. コメントありがとうございます!
      もに香さんのおっしゃる通りです。いくら頭で考えていても、進まない問題の解決がそこにあるように思います。飼い主が自分に合わないことをしても、不安や疑問が消えなくて、その影響が関係を悪くしてしまう。動物は物ではないので、共存の方法を探ることの重要性を深々と感じています。また、それが楽しい=喜びなのですがね(^^)

      私もアカがもともととても育てやすい性格だったこともあり、ありがちですが、「犬を飼うのって、こんなに大変だったの!」と、あたふたしてしまったところがあります。。本当に犬の学ぶ力には驚かされっぱなしで、自分も参考にしたいなぁとつくづく思いますね(^^;)

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  3. しっかり読みふけったマイ嬢とakaさんたちのお話でした。個人的にはもっと詳しくお話ししていただきたいぐらいです(^^)

    目頭が熱くなったお気持ち、わかります。自分が誤解していたと分かった時の、靄が晴れる感じと、もの言えない犬に対しての申し訳なさで、こみ上げますよね。犬はそんな時も、こっちに謝罪を求めないので「思い違いをしていて、スマンカッタ」と言葉で謝っても仕方なく、飼い主としては、犬との関係をこれまでより良いものにしていくよう、さらなる努力を誓うしかないのですが。

    犬は庭仕事同様、長期的に観察して、手をかけてあげると、それなりにいい方向に向かってくれるので、そんなつながりを学ぶ機会を自分に与えてくれたことに、感謝したりもします。ま、植物にはない、頑なな主張も多いですけどね。

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    1. 長々とした話にお付き合い頂き、ありがとうございました。

      このことについて、ずっと書きたかったのですが、自分でもはっきりした答えが分からないままの試行錯誤の日々だったのと、テーマが犬の攻撃性という自分でも知らなかった世界だったので、どう取り組んでいいものか分からなかったというのが正直な気持ちです。
      それでも、楽しいことを見つけては、一緒に取り組むことを繰り返しているうちに、犬のほうから心をどんどん開いていってくれたというか、人間の硬い概念を解してくれた気がします。

      なるほど!庭仕事ですか。確かに植物に対しては、失敗しても、悲しいけれど、自然の成り行きだからというおおらかな見方が出来ますね。犬も自然の一部なのだから、そういったどっしり構えた姿勢で見ていきたいです。良いヒントをありがとうございます!

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