Thursday, 18 December 2014

日本アニメ ”おおかみこどもの雨と雪”








私の趣味の一つは、オオカミの生態ドキュメンタリーを観ることで、
先日もそんな映像探しの旅に出ていた時、この映画に出会いました。

そんなのみんな知ってるよ、というくらい有名なんだと思いますが、アニメに疎い私は初めて知りまして、感動、ドイツ人にシェアしまくってしまいました。

こちら、arte(ドイツ、フランスの共同放送局)のサイトで5日間限定で鑑賞出来ます。
(残念ながら、ドイツ語吹き替え。でも、なかなかうまくいってたような。)
http://www.arte.tv/guide/de/051454-000/ame-yuki-die-wolfskinder


母親、育児、野生動物と人間の関係、都会と田舎、それぞれの厳しさ、などなど、様々なテーマがぎっしり詰まっているのに、さらっとした旋律に乗ってストーリーが進みます。

子育て中の方、犬飼いの方、子供時代を振り返りたい方、みんなに観てもらいたい映画です。


さて、先日も書いたオオカミがこの近くにもやって来たという話題で、気になる村人達の反応。

この映画のワンシーンでもありましたが、おおかみ子供の男の子が、絵本を読んで
”なぜいつもオオカミは、悪者なの?”と、ポロポロ涙を流す場面がありました。

そう、少し前の地元新聞の読者質問でも、
子供に危険はないのか?とか、オオカミは赤ちゃんを奪うのでは?とか、、、

学校は送り迎え、友達と家の中でゲーム遊びをしてる子供が、いつオオカミに襲われるのか?
ベビーカーに乗っているか、車に乗っている赤ちゃんをわざわざ奪いに来るのか?

うーん、オオカミがいなくなって、数十年しか経っていないのに、人間って忘れやすい生き物だ。


以前知り合った犬飼いさんは、昔、犬を助けようとして、オオカミに襲われたことがあり、耳と指に未だに深い傷跡が残っている。その方に、”やっぱり恐怖は感じる”と語られると、納得するのだけれど、
こうやって、乏しい知識(絵本のイメージ?)だけで、恐怖心のみを煽るのは嫌だなぁ。


私がこの映画で汲み取ったひとつ。
人間も動物も、それぞれ個性があって、だから共存は難しい、だから共存は楽しい。

みんなちがってみんないい

金子みすずさんの言葉を思い出したのでした。












6 comments:

  1. アニメは目下勉強中なので、この作品のこと、私も知りませんでした。
    ちょっと観てみましたが、面白そう。背景や情景も現実的で、その部分だけでも、日本に興味がある人が見る価値ありですね。
    子供の頃に『ジャングルブック』(西側からの視点、という批判もあるけど)に夢中になったので、こういう「野生と人」の話は好きなんです。
    再放送を録画しなくちゃ。

    男もつらいけど女もつらいのよ、という歌がありましたが、人もつらいけど動物もつらいのよ、ですね。
    顔も形も、考え方も行動も、みんな違っていいのにねー。

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    1. そうでしたね、いぷしろんさんもドイツの方からアニメを学んでおられる。。
      私もこちらに来てから、各外国人の方から、日本のアニメを勧められる始末です。
      ジャングルブック、きちんと観たことなかったので、興味あります。

      歳を重ねるにつれて、男なんて辛くないでしょ、人間なんて辛くないでしょ、と
      女性&動物至上主義になっていく自分が怖いのですがね。。(苦笑)
      (うーん、、、なんかそういう党もありましたっけ。)
      みんなちがうことが、社会倫理的に認められてきているのに、それについていけない人の多さも考えなければならない難しい時代だー。

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  2. アニメはどうやらドイツ国内限定のようですね。残念。
    もっとも、ドイツ語がわからないので、見ることができたとしてもちんぷんかんぷんだったでしょうが。

    オオカミについてはフィンランドでもよく話題にのぼります。
    ときおり耳にするのは、トナカイや羊、まれに猟犬の被害でしょうか。
    子どもたちの通学が心配だという話も聞きます。通学路がオオカミのテリトリーになっている地域では、やはりこちらでも送り迎え…タクシー通学をさせる場合もあるようです。

    フィンランド国内のオオカミの数は、推測で200頭だそうです。それでも問題になるんです。

    クマも場合によっては問題ですが、オオカミに対する感情は、クマに対するものより厳しい気がします。クマに人が襲われたというニュースはごくたまに聞いても、オオカミに人が襲われたというニュースは聞いたことないのですがね…

    不思議です。

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    1. そうだったみたいですね。ベルギーの友人からも観られないと連絡がありました。失礼しました!機会がありましたら、是非日本版をお試しください!

      なるほど、フィンランドでは常にオオカミと隣接した生活をしてきたと言っても良いのでしょうか。この辺は、数十年前にまったく姿を消してしまい、近年になって、東ヨーロッパから帰ってきたという経緯があります。なので、人々の反応は、かなり過敏になっている様子。通学に関しては、スクールバスが普及しているので、田舎とはいえ、守られた環境です。(歩いている子供を見たことがありません。。)

      オオカミの習性を考えると、そうそう出会えない、用心深い動物なのに、わざわざ人間の元にやって来て襲われると思っている人も少なくないですね。
      駆除され続け、一度は姿を消した野生動物を、今後どうやって受け入れていくのか、とても興味があります。(ちなみに熊はもういません。。)

      とはいえ、犬の散歩とキノコ狩りには、注意しないと。あ、犬が察知してくれそうですが。。

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  3. オオカミはドイツでも悪者で出てくることが多いのですが、オオカミが登場する絵本で一つ、心に残るものがあります。その名も"Steinsuppe"。内容はここでは省きますが、孤高のオオカミが、話の最後にまた去ってゆく姿がかっこいいんですよ〜。

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    1. Steinsuppe" 見つけました!
      なんだか奥深い話ですね。頭の良いオオカミのお話かな、とも思ったんですが、
      もっとも意味深な台詞が引っ掛かってきます。。
      素敵なお話、ありがとうございますー!

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