Friday 23 January 2015

野犬よ、書を捨てよ、町へ出よう






どうもうちのマイくん、ストリートの経験もあるし、先祖代々野犬であっただろうと思われる
野性的な勘や本能も備わっているのに、頭でっかちなところがある。


現在推定1歳。
その間の数ヶ月をシェルター、ロシアとドイツの一時預り所で過ごしている。

ということは、飛行機での輸送や、多数の犬との生活といった、極端な経験以外は、自分でよくよく
世界を見ることは少なかったのかと。


雪も初めてだったのかな、、というはしゃぎ様。

そんなマイを観察していると、

ぐぐぐぐーーーと、頭の中で何かを追求していたり、

ぐねぐねと、想像だけで何かを組み立てていたり、

考えていた通りにはいかなくて、ククーっと、苦悩していたり、


ふと、思春期の頃の自分を思い出したんです。

結局アカとの葛藤も、そんなところから、溜まってきた鬱憤を吐き出したようなところがあった様な気がしています。


待っている間は、ここに座ってもいい事にしたらしい。

夏から秋に掛けては、私が忙しくて、散歩以外にあまり構ってやれなかったので、秋以降はとにかく連れ歩いています。

初めは、近くのスーパーへ買い物に行くのにも、連れて行ったり。

約10分の道程、10分ほどの買い物の間、車の中で待つだけで、犬にとっては全然おもしろくもないことなんだろうけど、とにかくどんな状況でもクールに過ごす練習。

最近では、待っている間は助手席で眠るようにもなりました。

ちょっとした街にも出掛けていますが、今のところは街中を100mくらい歩くのが限界かな。
人混みは大丈夫でも、自転車と車が苦手。(うちの辺りは、車も自転車も通らないので、練習が出来ない。)

目標は、お店の前でも静かに待っていられること。

その他、友達(他人の家)を訪ねることも覚えつつ、一昨日は、初めて会った人の足元で寝てしまうという進歩。

かと思えば、鼠が居るらしい部屋でパニックになったり。これは、仕方ないか、、、。



運転中は、この定位置で座っているか、丸くなっています。


とにかく、外へ外へ、向けていこうと、随分迷っていた犬の学校も2件見学して来ました。

アカの猟犬学校がとても良かったこともあり、やはりトレーナー選びは肝心だなーと調べるばかりで、
時が過ぎていたんです。

それが、もうどこでもいいから始めてしまおう、と手当たり次第に行ってみたら、、、

楽しいですねー。

なんというか、ごちゃ混ぜな感じ!

どうなってこの犬が出来たのか?という元野良犬くんから、ドーベルマンまで、

全員同じ訓練を行っていて(確か、基本の試験内容)、全くそれぞれな性質の受け答え方をしているのを見ているのが楽しくって。

猟犬学校の場合は、専門の犬が専門的な訓練を受けるところでしたからね、性格に多少の差はあれ、
似た者同士の集まりだった。




飼い主さんたちとの会話も、犬がそれぞれなこともあり、話題が豊富で、おもしろい。

見学には、犬は連れていかなかったから、どんな犬を飼っているか聞かれ、

たぶん、テリアミックスだと答えると、みんな揃って、あちゃーという表情。

野良犬3匹の飼い主さんは、犬飼い歴30年らしいが、この度初めてテリアを飼うことになり、
犬飼い初心者に成り下がったのだと嘆いていた。

確かに、練習しているところを見ていても、言っては申し訳ないが、愉快。
でも、こういう子が存在しているというだけで、犬社会が楽しくなっているんだろうなー。


それに、先週はマイナス気温の寒さでしたが、半日こうやって、外で震えながら頑張っている飼い主さんたちを見て、つくづく犬バカは素敵だ!と思ったのでした。





お気づきの方もいると思いますが、

犬ではなく、私が書を捨て、町に出る時なのです。




『書を捨てよ、町へ出よう』寺山修司
(初版:芳賀書店/改(現行)版:角川書店・角川文庫)

寺山世代じゃなくても、青春の一冊!









6 comments:

  1. 物心ついたときから、実家を出るまで身近にずっと犬がいましたが、私自身は犬バカじゃなかったんです。可愛がっていただけで、責任を持って育てようとか、そういうのはなくて。忙しい思春期でしたし(笑)。でも、akaさんのブログ読んでると、犬との生活がよみがえります。特にマイの姿は、うちの「ジョン」(昭和どストライクな名前)を思い出させてくれます。
    犬好きと話していて二言目には「犬、犬」って言われると、ちょっと引いてしまうのですが(あはは)、akaさんの「犬バカ」さは何かスケールが大きくてかっこいいと思いますよ!
    書を捨てましょう!これ、大賛成です。いろんなことは、やっぱり現場で起きてるんですよね。

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    1. 以前書かれていたペキニーズのことかしら?昭和な名前もぐっときました(笑)。
      ドイツにもポチ的な名前があるみたいで、近所のおじいさんは勝手にうちの犬をラッシーと呼んでいます。
      犬バカぶりは、ホント気をつけないと、相手を不快にさせることもあるので、気をつけないとと思っています。特に相方、子育て中の人に、熱く犬のしつけ例を語るのは止めてほしい。。

      自分の人生に照らし合わせて、内に篭もる時期と外に出る時期があるのは、普通だと思いますが、思春期のあの鬱憤はきっかけが必要。そんなことを考えていたら、この本を思い出して、、やってみないと分からないことは、幾つになってもあるもんです。

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  2. 寺山修司、なつかしいですね。名前を聞いただけで、こう、自分の若い頃がオーバーラップしちゃいますね。

    マイ嬢はアカ姫と違ってakaさんのお家の犬なんですよね。車の中でリラックスしている顔など見ると、「私ここのおうちの子なのよね?」と言っているように見えます。かわいい…。

    やっぱりそちらもテリアは問題児の代名詞ですか。そう、この苦労はテリア飼いにしか分からない。でもそういう人と苦労話をしたり、それでもテリアはいいよね、といってくれる人に会えたりすることで、テリア飼いはなんとかしのげる部分が多いと思います。犬の学校で元気をもらってきてください〜。

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    1. TKKGさまも、愛読された派ですか!なんだか嬉しい。
      もう私達の世代になると、知らないで青春を過ごされる方も多いですから。

      野良犬の性質なのか?私も初めてで分からないのですが、マイは初めての人にも、寄り添っていき、甘えるのが上手なんです。それと、小さな空間で落ち着く性質がありまして、車はすぐに慣れました。それが、外に出ると、急に不安になるようで、車=怖くない所に行く、というのを植え付けようとしています。

      ふふ、私の会ったテリア君(雑種ですが)も、きょとんとしているかと思えば、自分のやりたいことを突き通すーいつまでも自由で、なんとも私には犬らしく思えるのですが、、。なので、マイにもテリアが入っているのかな、とも思っています。

      書き物に頼る所がある私、田舎の学校を少し見下していた所もあり、いろいろと実際に動いてみて、それが間違っていたことに気づいた次第です。これからはもうちょっと楽になりそうです。

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  3. 立て続けに記事がアップされていて、とっても楽しく拝見しています。マイ嬢の野犬から家庭犬への道、笑と涙に満ちたすばらしい青春記になりそうですし、今回の記事はもう一文一文に深くうなずいてしまいましたよー。

    「外へ外へ」 -- ふむふむ、おっしゃるとおりだ、うちもがんばって続けよう。「犬飼い初心者に成り下がった」 -- この表現これから拝借しよう! 30年近く犬と暮らしてわかったような気でいた私。キャスカと暮らし始めたら、もーガラガラとそんな自信が崩壊しました(笑)

    セター飼いの苦労も経験して見ないとわからない種類のものだと思うのですが(特に元保護犬セター)、ジャックラッセルを飼っている犬友さんがいて、方向性は違うけどこの本能の強さは似てるよねぇ...と苦労話を一緒にしていると最後は「でもそこがいいんだよねぇ」となり、楽しくなっちゃったりして。その犬友さんと昨日は雨・雹に負けずフィールドに突っ立ってトレーニング。なんで犬のことだと、こんなに楽しいんでしょうね。

    たしかにマイ嬢は哲学してる顔っぽい。彼女がさまざまな刺激にたくさんのことを感じて、akaさんとの絆を深めていけること、とても素敵なことだと思います。寺山修二、私も読んでいましたよー。


    あっ、他の方のコメントにぶらさがるのは恐縮なのですが、、、「特に相方、子育て中の人に、熱く犬のしつけ例を語るのは止めてほしい。。」 これもアイタタタです、私!! でも相手は選んでる、、つもり、、、(爆)

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    1. いつも読んでいただいて、ありがとうございます!

      無理は言わない、家庭犬になって欲しい、と思っていたんですが、家庭犬になるというのが難しいものだと改めて気づかされました。。
      アカは子犬の頃から、猟犬になることが決まっていたので、その為の躾をしていれば、元々の性質と絡み合って、それなりに形になってきたんですよね、私が甘くても、、。
      それに加え、やはり子犬から育てるというのは、大きな要素ですね。tomomitさんの元保護犬キャスカちゃんをここまで引っ張ってこられた努力は、語り尽くせないものだと想像致します。(だって、今や異国をフリーで駆け巡っているんですものー!)

      そうやって、問題を乗り越えていくお姿を見ていると、本当に勇気が沸いてきます。これを書いている今も、今日のトレーニングは全滅状態だったのですが、またちょっとやる気が出てきたぞーー。

      そういう私も、うわー犬の教育と同じだー!と言ってしまいたい衝動に駆られること多しです。実際、本当に似ているんですもん。(Southparkにシーザーミランが登場した回は、思わずニヤリでした。)私も相手を選んでいるつもりなんですが、相方はどうも熱くなるとその境が消えてしまうようで、、、二人揃って、犬犬って言ってるカップルもどうかと思うので、一人はグッと我慢ですよ(笑)。

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