Wednesday, 7 May 2014

田舎の浮浪者 Landstreicher








このLandstreicher という呼び方、とても心地良く聞こえるのは私だけでしょうか?

streichen という単語、放浪するという意味もあるのですが、私はどうしても”撫でる”という意味が先に頭に浮かんでしまいます。

次に浮かぶのは、弦楽器を弾くとか奏でるといった用法。

外国語習得の際によくある、こういった偏ったイメージの持ち方って、人それぞれで私はとても楽しめるのですが、生活のなかで長く使っていると、そういった最初のイメージも失われてしまうんでしょうかね?ちょっと残念な気もします。


そう、私がイメージするLandstreicher と言う言葉は、

田舎の田園風景を撫でるように、そよ風のように過ぎていく人のこと。



私もここ数週間で2人、見かけました。 暖かくなると活動し始めるようです。

二人共、自転車に中国でしか見られないくらいの量の荷物を積んで、ゆっくりゆっくり道路を進んでおりました。

実際私は、興味津々で観察したいが為にゆっくりと追い越したのですが、どうもそれが親切心と勘違いされた様で、

ダンケー! と大きく手を降って挨拶してくれました。

うわ、気持ちいい挨拶! ビッテー


田舎の一本道。

それでも最近はこういう人も減っているそうです。

昔は村を訪ねては、農家で雇ってもらったり、少し手伝って食べ物を分けてもらったりしていたけれど、個人の農家が減ってきたのと同時に、簡単に雇ってもらえないシステムになってしまった。


寝床は?

森の中。いくらでも探せる。

冬は?

暖かい地方に移動、街に移動。


浮浪者ではないですが、住居を持たない主義(自分で決めてやっているから=主義)の友達が何人か居まして、みんな様々なキャンピング場に住んでました。

殆どが一年とかの期限付きで。

そんな友達の話では、キャンプ生活が長くなってくると、生活に必要不可欠なこと、水汲み、バッテリーの交換、インターネットをするために図書館に移動、なんかに時間を取られ過ぎるのが苦痛になってくるのだとか。

言葉上は変な言い方だけど、生活するために生活してるみたい”で、自分のやりたいことが出来なくなってくる。

生活する為の生活ー生き延びるってことか?

で、やりたいことって生活じゃないのか…?


そういうこともなかなか考えられない毎日で、Landstreicher を追い越したことで、ふっと頭を過ったのでありました。



今週のアカマイ。

マイにとっては初めての川への散歩、




だったのが、この後、マイが川に落ちて

初めての水泳となりました。








4 comments:

  1. Landstreicher、いい響きですね。

    私はまだドイツでは遭遇したことはないですが、そんなような放浪の旅を
    したことがあります。

    だからこの話、すごくピンとくるんですが、生活の為の生活っていうのは
    生きてく為に必要なエネルギーを自給する労働生活のことだと思うんです。

    明日飲むための水を手に入れに行ったり、煮炊き洗濯、暖をとるために
    火を起こして生活する日々。1日がその仕事であっという間に終わります。
    でも世の中にはそれの繰り返しで人生を終える人がたくさんいますよね。

    私にとってその生活はやってみたかったことなので、苦痛にはならなかったけど、
    他にやりたい事があると、どうしてもこの労働生活というのが鬱陶しくなるんで
    しょうね。そういうのも、わかります。

    だから私たちは、誰かの労働力と時間を買うために働いて、インフラが整備されてる家に定住するんでしょうね。
    やりたいことをやるために。

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    1. 私はキャンプなんかで数日のみの体験しかしたことがないので、
      想像しただけで、大変そうだな、と思ってしまうんですが、リズムが出来てしまえば
      そういうものだ”と体や体内時計や感覚的なものまで変わっていくみたいですね。
      体力があるうちに、体験したいことでもあります。

      そうですね、誰かの時間や労働をお金で買うことや、あと、保険や税金といった
      制度の中での安定、安心を生きていく義務として課せられている世の中で
      一から自分の生活を考え直すというのは、どこかで矛盾が生じてくるのかもしれません。
      でも、やりたいことが自分の正直な生活に近いほど、安心できる気がします。
      いまのところ、その距離が離れないように観察しているところですかね。

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  2. 私のsteichenと言う動詞のイメージは壁塗りでしょうか。
    ドイツで初めて壁塗りを体験したのですが、あまりロマンチックなイメージでは無いですね。
    自転車が見えないほど荷物を積み上げ積み下げているLandstreicher 、私も見かける事があります。
    何故だか 悲愴感は漂っていないような印象を受けます。
    インターネットとは無縁の生活をしてると思ったのですが やはり情報収集の為には必要なのでしょうか。

    マイちゃん 川に落ちてパニックになりませんでしたか?

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    1. ついでに、犬をstreichelnというのも絡まって、やさしく撫でている感じも
      プラスされているのかも!
      どうしても、街で見かける人達と比べ、健康的(ではないと、自転車漕げませんものね。)に見えます。
      若い人達はやはり情報収集といえば、インターネットが手っ取り早いことを知っているので欠かせない必需品だと思います。
      無人島に行くなら?というお馴染みの質問でも、今はインターネットが上位ではないでしょうか。昔は面白い答えがあったものですが…
      ま、私ももに香さんも犬ですかね^^

      一瞬表情が引きつっていましたが、いつもの如く落ち着いて足漕ぎして
      自力で浅瀬から上がってきましたよ。

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